リナとの冒険(仮)

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404真 人形屋
某秘密研究所特殊実験室

 Drカイザ「ははは、とうとうできたぞ、我が人生をかけた最高傑作が、さっそく起動開始じゃ」
 助手1「やりましたね、しかし、Drカイザ、まだ、実験段階です」
 Drカイザ「それはそうだな、では、早速、実験開始じゃ、準備せい」
 助手1「はい、ただいま」
 助手は電話でどこかに連絡をする
 助手1「Drカイザ、大変です」
 Drカイザ「なにごとじゃ?」
 助手1「実験体がいないそうです」
 Drカイザ「なんじゃと、それでは実験ができないじゃないか」
 助手1「我が研究所の極秘ネットワークを使って実験体を募集しましょうか」
 Drカイザ「うーん、じゃが、わしも年じゃ、この研究が最後になるじゃろう、少しでも早く
 この研究の成功させないと時間がないのじゃ」
 助手1「Drカイザ、なにを弱気な、あなたはまだまだ現役です」
 Drカイザ「いや、わしにはわかる、わしはもう長くない、その前にこの研究を成功させなけれ
 ばならないんだ」
 助手1「どうします?実験体がいないとどうしようもないですしね」
 Drカイザ「いや、実験体はいる、いるじゃないか」
 助手1「っといいますと?」
405真 人形屋
Drカイザ「きみはわしのことをどう思っているのね?」
 助手1「それはもう、偉大なる発明家だと思います、すごく尊敬もしています」
 Drカイザ「そうか、じゃったら、それを態度で示してみい、実験体はお前だ」
 助手「え?そ、そんなDrカイザ、私がですか」
 Drカイザ「そうじゃ、このDrカイザの発明の実験体になれること、光栄に思うがいい」
 助手1「わ、わかりました」
 Drカイザの実験していたものとは、人工的に皮膚を形成し、いのままに状態を変化させること
 が可能な特殊スーツだった、準備ができた助手がくる、全身にローションのようなものを塗る
 すべりをよくしているのである
 助手1「Drカイザ、準備できました」
 Drカイザ「うむ、では、装着せよ」
 助手1「はい」
 助手は特殊ゴムスーツを全身にまとう、しかし、この状態では顔もないのっぺらぼうのままの
 銀色の全身タイツのようなものだ、ここからは、意思の力を増幅させる力をもった秘石
 エネミーストーンが埋め込まれた腕輪、ピアス、脚輪をつける
 Drカイザ「早速、実験開始じゃ、変身開始」
 エネミーストーンが光を放つ、ピアスは頭部を、腕輪は上半身を、脚輪は下半身を変化させる
 特殊ゴムスーツと石が反応する、筋肉を収縮させ変化させる、助手の身体はみるみる女性のもの
 へと変化する
406真 人形屋
 青く長い髪が形成される、のっぺらぼうだった顔に顔が若い女性の顔に変化する、そして
 身体はなだらかな曲線をえがくと身体に変化していく
 Drカイザ「おおおお、す、すごい、すごいぞ、わしのイメージどうりだ」
 そこには、美しく若い女性がたっていた
 女「わ、私は・・」
 しげしげと自分の身体をみる
 Drカイザ「おお、実験は成功じゃ、やったな」
 女「あなた、だれ?」
 Drカイザ「なに?なにをいっとる、わしがわからんのか、Drカイザの顔を忘れたか」
 女「しらない人・・」
 Drカイザ「なんじゃと、記憶がないのか、これは誤算じゃった」
 女「私はだれなの?」
 Drカイザ「お前はわしの娘にそっくりだ、そうか、あいつ(助手)はこの前、わしの娘に
 あったんじゃった、無意識にわしの娘をイメージしたんじゃな、まったく」
 女「私は一体?」
 Drカイザ「お前はリナ、はは、やった、やったぞ」
 すると、リナの身体から火花がでている
 リナ「私、壊れる・・」
 Drカイザ「なんじゃと?」
 次の瞬間、研究室に光がはなつ、大爆発がおきる
409真 人形屋
北沢俊介(きたざわしゅんすけ)ごく平凡な学生だ、そんな俺に突然不思議な出来事がおこった
  俊介は特殊工学を専行する理科大医学の学生である、性格は真面目だが女関係にはあまり進展
  がない、23にもなって彼女もいない。
  朝、ふとラジオをつけるとニュースが流れてくる
  ラジオ「昨夜、未明、都内の研究施設で原因不明の爆発がありました、この爆発による
  死傷者は1名、Drカイザ特殊工学博士だけでした、この研究所には2名、助手らしき人物
  が存在していたようですが、行方がわかっていません、なお、警察と消防で爆発の原因
  究明にとりかかるとのことです」
  俊介は寝ぼけまなこの目をこすりながら洗面所にむかう、顔を洗い、軽く歯にブラシを
  かける、ランニングシャツを着る、タオルを肩にぶら下げる
  俊介「へー、謎の大爆発か、世の中物騒だな、ま、俺には関係ないや、それより急がないと
  学校に遅れるよ」
  着替えを終えて、10分もしないうちにアパートを飛び出ていった、階段を駆け下りて
  自転車に乗り込む
  俊介「さ、いくぜ」
  PM:17:00
  俊介がかえってくる、季節は冬、5時にもなると、薄暗い、俊介は車庫に自転車を止める
  ガタン すると車庫の奥から物音がする
  俊介「誰だ?」
410真 人形屋
しかし、反応がない、俊介は懐中電灯をとりだすと音のする方向へむける
  俊介「誰かいるのか?」
  少しづつ前進する、すると車庫の薄暗い壁に脚のようなものが見える
  そこに電灯を向ける、黒い影が動く、光をあてると、まぶしいのか、顔を手でかくす
  俊介「な、なんだ?」
  そこには、若い女の子が座っていた、しかも、衣服は身に着けていない
  俊介「おわ、なんだ、なんでこんなところに女の子がいるんだ、しかも・・う」
  リナを直視できない、鼻血がふきでる
  リナ「あなた、だれ?」
  俊介「あ、お、俺は北沢俊介、きみは?なぜこんなとこにいるの?」
  リナ「私はリナ、それ以外覚えてない」
  俊介「リナ・・いい名前だね、他はわからないのかい?」
  リナ「わからない・・」
  リナは頭をかかえ苦しみだす
  俊介「ごめん、無理にはいわなくてもいいよ」
  リナ「さ、寒い・・」
  俊介「そんなかっこじゃ、寒いのはあたり前だよ」
  俊介は自分が羽織っていたダウンジャケットをリナにきせる
  俊介「ここは寒いし、とりあえず俺の部屋においでよ」
411真 人形屋
俊介はリナを抱きかかえ、部屋に戻る、ポケットから鍵を取り出しドアをあける
  リナをおろして靴をシューズボックスにいれる、部屋の電気をつける
  さっきは薄暗くてよく見えなかったが、そこで彼女は普通の人間ではない
  青く長い髪、耳についた左右のピアス、皮膚は人間ではありえないマーキングが要所に
  ほどこされていた。
  両手首にはピアスと同じ石が埋め込まれた腕輪がはめてあった
  少し銀色っぽい体、脚にも脚輪がつけられている
  ジャケットを羽織っているとはいえ、ほとんどは生身の女性の身体だ、しかし、リナは
  隠そうともせず、俊介のほうを不思議そうに見ている
  スラット伸びた長い足が俊介を魅了する
  俊介「な、なんか着るものとかないかな」
  そういって俊介は自分の洋服から彼女に似合いそうな服をさがす、しかし、俊介は男
  女性の服があろうはずがない。
  俊介「これどうかな、俺のだけど、いいかな」
  リナは小さくうなずく
  ジーンズに長袖の白いYシャツ、女の子だから男ものの服はサイズにあわないのか
  手が袖に半分隠れている、少し大きめの服をまとった女の子は異常にかわいい
  リナ「ありがとう」
  俊介はその吸い込まれそうな瞳に魅了される
  俊介「なんか、食べる?」
415真 人形屋 ◆Lb5gRSH6
 するとリナは小ぶりに首をふる
  リナ「私、食べれない」
  そう、特殊ゴムスーツでは食料の摂取は不可能なのだ、では内部の人間はどのようにして
  栄養を体内に取り込むのか、身体の要所にあるエネミーストーンにある程度のエネルギー
  は貯蓄されているため、しばらくは石の力で生命を維持できる
  しかし、もともと長期にわたって着用を目的として設計されていないため、エネルギーは
  もって一週間、それを超えると装着者の体内のエネルギーを吸収してしまい、最大8日で
  活動限界をむかえる、なお7日以降の内部の人間の生命は保証できないのだ、それを防ぎ
  内部の人間を救出する方法、外部からスーツ活動を停止させる、スーツ自体がプロトタイプ
  なので内部の人間が自らスーツを脱ぐことはできない、外部からスーツの切れ目を開くと
  ゆう方法でしか内部の人間を救い出す方法はないのだ。
  俊介「そっか、食欲ないんだ、あーでも、俺も腹減ってんだ、近くのコンビに買いにいって
  くるから、ちょっと待ってて、俺がいない間に電話とかかかってきても応答しなくていいよ」
  リナ「わかった、待ってる」
  俊介「いい子だ、じゃあな」
  急ぐように靴を履いて玄関のドアを開けて外にかけだしていく、俊介が出て行った後、開けっ放し
  になっていたドアを閉めるリナ、すると電話の呼び出し音が部屋中に響き渡った
  リナ「どうしよう、俊介さんは対応しなくていいといってた」
  すると留守番電話にきりかわる
416真 人形屋 ◆Lb5gRSH6
男「あっしは匿名希望サンダーラットでやんす、北沢俊介くん家でやんすね、ずっと探してたでやんす
  あっしは俊介くんのこと好きでやんす、今日は思い切って告白したでやんす、あっしはずっと俊介くん
  のことこ見てるでやんす」
  メッセージを聞き終えたリナはいまいち彼のいっていることが理解できなかった
  リナは喋ることができる、今のところ内部の人間がリナの意識を操っているが、スーツの人口知能が
  暴走し内部の人間の意識は全体の30%も満たない、声は人口声帯で、変化した人間の性別や年齢に
  応じて変化することになっている
  しばらくして俊介が帰ってきた
  俊介「ただいま、リナ、遅くなってごめん」
  右手には買い物袋にはお酒が入っていた、あとはつまみらしき食料が入っていた
  リナ「俊介さん・・あの」
  俊介「なんだいリナ、僕の留守の間になんかあったの?」
  皿とコップを出して机の上に置く
  リナ「いや、たいしたことじゃないんだけど」
  俊介「まだリナのことわからないし、なんかあったんなら話してよ」
  リナ「俊介さんは・・あの、男にもてるんですね」
  笑いだす俊介
  俊介「ははは、そうなんだ、もてるんだよ男にも・・って、男」
417真 人形屋 ◆Lb5gRSH6
リナ「さっき、電話あったんだけど」
 リナはおそるおそる電話機を指差す、電話機の留守録ランプが点滅していた
 俊介「なんだ、電話に留守録入ってるみたいだ」
 そして録音されていた例のメッセージを聞く
 俊介心の声(そっか、リナ、これ聞いて誤解したんだ)
 俊介「ご誤解だよ、これは最近はやりのイタズラなんだ」
 俊介はおそるおそるカーテンの隙間からそっと外を見る、すると、目の前の電柱になにやら怪しい
 人影が見える、ロングコートに帽子とサングラスとマスクで顔をかくしている
 俊介「あいつか、まったくなんて怪しいんだ、不審者まるだしのかっこしやがって」
 次の瞬間、男がこっちをみる、目があう
 俊介「うわ、やばい、目があった」
 リナ「大丈夫?汗がでてる、はい、ふきん」
 リナが汗をふくためのふきんらしきものをもってくる
 俊介「ありがとうリナ・・って、これ台フキだよ、おわ、汚い」
 俊介は台フキを地面にたたきつける
 リナ「ご、ごめんなさい、かわりにこれ使って」
 俊介「ありがとう」
 ザリ 俊介の頬に血がにじむ
 俊介「うわああ、リナこれ、金タワシだよ、しかも、ご丁寧に洗剤までついてるし」
 リナ「ごめん・・なさい」
423真 人形屋 ◆Lb5gRSH6
俊介の頬の傷の手当てをする
 リナ「痛かった?」
 頬の傷をさする
 俊介「いいよ、おかげでひげを剃る手間がはぶけたよ」
 俊介は押入れから布団をだす、そして今に布団を敷く
 俊介「さ、今日はもう遅いから、後のことは明日考えよう」
 すると、リナがなにやらもじもじしている
 俊介「どうしたの?」
 リナ「私、どうなるの?」
 俊介「そうだな、とりあえず警察にいこう、行方不明届けがでていないか探そう」
 リナ「私、警察、嫌い」
 俊介「そんなこといってもなー、困ったなー、あ、そうだ、リナの知り合いとかいないの?」
 リナ「Dr・・カ・イ・ザ」
 俊介「え、Drカイザって・・・あれ、その名前どっかで聞いたことあるな、なんだっけ」
 するとリナはそのまま力なく座り込んでしまう
 俊介「どうした、リナ」
 リナ「怖い・・Dr・カイザ・彼は」
 俊介「ごめん、無理に思い出さなくていいよ、さ、今はゆっくり身体を休めるんだ」
 リナ「一人は嫌、怖い、ずっとそばにいて」
 俊介「え?」
424真 人形屋 ◆Lb5gRSH6
俊介「そ、それはまずいよ」
 リナ「なんで?」
 俊介「いや、あの・・ほら、俺は男でリナは女じゃないか、まずいよ」
 リナ「お願い、今夜だけでいいから私のそばにいてほしいの」
 そういってリナは俊介にだきつく、俊介はいままで女性に抱きつかれたことがない
 ためもう心臓が爆発するくらい鼓動を刻んでいた
 リナ「ダメ?」
 俊介「仕方ない、今日だけだよ」
 そういって俊介はパジャマに着替える
 電気をけしその日を終えることになった、しかし、俊介はそれどころではない、年頃の
 若い女性が目の前で寝ていることが今でも信じられないでいる
 俊介心の声(だめだ、とても眠れる状態ではない)
 リナ「う、Drカイザ」
 リナが寝返りをうつ、リナの青い髪からはあまい香りがする
 するとリナの身体が突然まばゆい光につつまれる
 俊介「な、なんだ、なにが起こったんだ」
 リナの身体に要所にマーキングされたラインの色が変化する
 リナの身体にほどこされたマーキングはリナの寿命を意味するものである
 赤、黄色、青、緑、紫、茶色、黒と変化し、7日めの黒がマーキングされると24時間以内
 に変身を解除しなければ装着しているものの生命の保証ができない
425真 人形屋 ◆Lb5gRSH6
しばらくするとリナの発光が収まる、俊介は状況が飲み込めない
 俊介「な、なにが、どうなったんだ」
 するとリナが寝返りをうちこっちを向く、胸元の衣服がはだけ、胸がみえる
 俊介「ぐ、や、やばい」
 すると、胸元のマーキングが黄色に変化している
 俊介「あれ、ここの模様さっきとちがうような」
 しかし、俊介はこのシグナルサインの意味がわからない
 するとリナのうなじがみえる、するとなにやら薄い切れ目のようなものがみえる
 俊介「なんだ、これ?」
 俊介はおそるおそる、手を差し伸べて見る、するとリナがこっちをむく
 リナ「なにしてるんですか?さ、寝ましょ」
 俊介「いや、リナの後ろの切れ目みたいなのなにかなって」
 笑うリナ
 リナ「ふふ、切れ目って、そんなのあるわけないじゃない」
 俊介「でも・・」
 リナ「そんなこと気にすことないわ、俊介疲れてるのよ」
 俊介「そうかな」
 リナ「私、これからずっと、俊介のそばにいたいな、俊介もずっと私のそばにいてね」
 俊介「わかった」
 リナ「約束よ」
435真 人形屋 ◆40A6OK.s
2日目
 昨日、あんなことがあったことが嘘のようだった、しかしいつのまにか寝ていた
 リナの存在を忘れていた、ゆっくり目を開けると見知らぬ女が隣で寝ているではないか
 俊介「おわ、なんだ、・・あ、そうか昨日」
 するとリナの目が開く、しかしまだ眠そうだ
 リナ「あ・・おはよう、俊介さん」
 俊介「あ、お、おはよう」
 リナ6「寒いよ俊介」
 季節は冬、朝も気温が下がっている 
 俊介「わかった、今、ストーブつけるよ」
 俊介は起き上がり、隅においてあるストーブに火をともす、やかんを上におく
 俊介の週間でいつものようにラジオをつける
 ラジオ「昨日お伝えした原因不明の爆発事故の続報です、Drカイザ博士には専属の
 助手が存在していたもよう、爆発現場からは助手の遺体は発見されておらず、いぜん
 行方がわかっておりません」
 俊介「え、Drカイザって、まさか」
 それは昨日、リナがつぶやいていた人間の名前だ
 俊介「助手が行方不明っていってたよな、まさか」
 ラジオ「なお、現場では髪の長い女性が目撃されており、現在も都内のどこかに潜伏している
 もよう、警察はこの不審人物を重要参考人として捜索すもようです」
437真 人形屋 ◆40A6OK.s
それをリナもきていたのか震えている
 リナ「怖い、Drカイザ」
 俊介「リナはDrカイザとどんな関係なんだ」 
 リナ「Drカイザは私の助手」
 俊介「え、じゃあ、目撃された女性ってリナのことだったのか」
 俊介心の声(まいったなーこれはややこしいことになったな)
 やかんのお湯がわいたのでコーヒーをいれる
 俊介「で、リナは研究所爆破のときどうしてたの?」
 リナ「知らない、私が気がついたら博士も研究所もなくなっていた」
 俊介「そっか、Drカイザ博士はいなくなる前になんかいってんかった?」
 リナは首を横に振る
 リナ「ううん、覚えてない」
 俊介は洗面所で顔をあらって軽く歯にブラシをかけて、白いシャツを着る
 俊介「まいったなー、どうやら警察にも追われてるみたいだし、リナは表にだせないな」
 リナ「そんな、外にでてみたいよ」
 俊介「だめだよ、俺、ちょっとでかけてくるから、外にでちゃだめだよ」
 リナ「どこにいくの?さみしいよ」
 俊介「学校だよ、あとリナの服とかも買ってくるからさ」 
 リナ「早く帰ってきてね」
 俊介はリナの言葉を聴いてから部屋をでる
438真 人形屋 ◆40A6OK.s
訂正
リナ「Drカイザは私の助手」
リナ「私はDrカイザの助手」
440真 人形屋 ◆40A6OK.s
俊介は学校は学校が終わると、衣料品店にでむいた
 俊介「なんだか恥ずかしいなこうゆうとこ男の俺がはいるのは」
 まずは下着だ、しかし、店の前でたちすくんでしまう
 俊介「やっぱりまずいよ、とても入れない」
 そんな俺をみて周りの周辺の女性がひそひそ話をしたり、笑いながら走り去っていく
 こんな女性の下着売り場の前で男がたっていたら誰でも怪しいと思うのは必然である
 男「ちょっとキミいいかな」
 と俊介の肩をたたく
 警官「キミなんでこんなところでなにしてるの?ちょっと近くの交番まで来てくれるかな」
 俊介「え?、いや、あの、その、俺はなにも怪しくないです」
 警察「いや、十分怪しいから」
 俊介「いや、ちょっとここに用事があってですね」
 警官「ここって、この店にかい?キミここどうゆう店か知ってていってるの?」
 俊介「ええ、まあ」
 警官「キミはなにかね、こっちの気があるのかな」
 俊介「いや、そうゆうわけじゃないんですが、彼女にプレゼントするんです」
 警官「いやーそうか、プレゼントか、にしてもつらい選択だな、勇気いるだろ男でこうゆう
 ところ一人じゃはいれないだろ」
462真 人形屋 ◆40A6OK.s
 警官「ま、がんばれよ青年」
 そういって警官はいなくなる
 俊介「よーし、俺も腹をくくってはいるぞ、リナのためだ」
 ガチャン ドアを開ける
 店員「いらしゃいま・・・せ」
 いきなり男の来店で戸惑う店員、店内にはいろとりどりの下着が展示してある
 店員「なにを・・お探しですか?」
 俊介「え~と、その、なんてゆうのかな、彼女にプレゼントするんです」
 店員「そうですか、ところで彼女さんのサイズはおわかりですか?」
 俊介「え?やっぱりサイズがわかんないとだめっすか?」
 店員「そうですね、サイズにあったものとかがいいでしょうから」
 俊介「フリーサイズのやつとかないんですか?」
 店員「残念ながら、ございません」
 こまったように頭をかく
 俊介「そういえばサイズとか聞くのわすれてたな」
 店員「当店としましてもお客様にあったものを提供したいので、よろしければ
 彼女さんもご一緒にご来店くださいませ」
 俊介「そうするよ、じゃあ、また」
463真 人形屋 ◆40A6OK.s
 (俊介の部屋)
 リナ「いっちゃた・・」
 俊介の部屋を徘徊してみる
 テーブルにはかたずけていない朝食が残っていた
 リナ「せっかくだから片付けてあげる」
 食器を一通り洗浄してかたずける
 リナ「あれ?この押入れはなんでしょう」
 と押入れを開けようとするがなにかが挟まっているのか開かない
 リナ「うーん、なかなか開かないわね、よいしょ、きゃー」
 かませていたものがはずれたのか、いっきに開く、すると中から未処理の洗濯物がなだれこんでくる
 リナ「なによ、俊介さん洗濯物ためこんでるの、これも処理ね」
 リナは一通り洗濯物をとりまとめて表の洗濯機にむかう
 大家「あら?みかけない顔ね、どなた」
 リナ「私はリナ、俊介さんの友達」
 大家「俊介?北沢さんのこと?まあ、あのコも隅におけなわねこんなかわいい女の子
 をつれこむなんてね」
 食器を片付け、洗濯物を処理して部屋に掃除機をかける、するとさっき洗濯物を押し込んでいた押入れ
 を整理すると俊介が隠していた、いかがわしい本が数札置かれていた
 リナ「あれ?これってまさか」
 掃除機をとめて、しばらく眺める
464真 人形屋 ◆40A6OK.s
リナ「まだ、他になんかないかな?」
 と押入れを探し始める、すると、学校の教科書や参考書などがでててくるがそれ以外にはでてこない
 押入れの上の段は探しつくしたため、下の段を探しはじめた、壊れたラジカセやビデオデッキなどが
 でてくる。
 リナ「どうして男の人の部屋って機械が多いのかしら」
 しばらくすると、アルバムがでてくる、俊介の幼い頃の写真がある
 リナ「あらあら、俊介さんかわいい」
 洗面台を洗おうとする
 リナ「あ、でも、ちょっと身体でも洗おうかな」
 そういってリナはするすると身につけていた服を脱ぎはじめる
 そうして身になにもつけない状態になったリナはバスルームにはいる
 さらさらと身体を流し、髪を洗う、しかしリナは自分のうなじに手をかけるとなにやら切れ目のような
 ものに触れる
 リナ「あら、これなにかしら」
 リナはふと自分の身体の異変に気がつく
 少し皮膚がたるんでいるのだ
 リナ「なにこれ、私どうなってるの?」
 リナは自分の身体を押して見る、すると、皮膚のはずの内側に感触がある
 リナ「私の中に誰かいる?私は誰かに着られてるってゆうの?」
465真 人形屋 ◆9ghHDpjI
自分の身体の異常に気がつくとそのショックで座り込んでしまう
 リナ「なに?なんなの?私の中に誰かいる・・嘘」
 しかし、自分ではスーツは脱ぐことはできない、するといままでゆるんでいた皮膚がひきしまる
 しかし、リナの不安は拭いさることはない、すぐにバスルームをでる
 するといきなり、ピアスが光だす
 謎の声「不要なデータを処理します」
 リナの頭に激痛がはしる、これにはリナもたまらず頭を抱え膝間づく
 リナ「きゃ、頭が割れそう」
 10秒ほどすると頭痛も治まる
 謎の声「データ、処理完了」
 リナ「あ、頭痛くなくなった、あれ?私なにしてるんだろ」
 するといきなりドアをたたく音がする
 声「すいません、シロネコヤマトです、お荷物お届けにまいりました」
 リナ「はーい」
 ドアを開ける
 宅配の男「こんちは、ここにハンコも・・う、失礼しました」
 そう、リナはバスルームからあがったままで、なにも衣服を身につけていないのだ
 リナ「なに?どしたの?」
 宅配の男「あの、だから、・・その・服・服を」
 リナ「服って?・・・きゃ」
466真 人形屋 ◆9ghHDpjI
そうリナはバスルームからあがってからいろいろあったので、服を着ていないのだ
 いいものを見せてもらった宅配業者、涙ぐんでバスタオルで胸を隠す
 宅配の男「あ、あの、とりあえずここにサインお願いします」
 リナ「サイン書くからちょっとあっちむいてて」
 さらさらサインをしてつき渡す
 リナ「はい、用が済んだらでてって」
 サインと箱を交換する
 宅配の男「ありがとうございました(別の意味でも)」
 リナは箱を眺める、差出人は北沢直子とかかれていた
 リナ「北沢、直子?誰かしら」
 北沢直子とは俊介の母のことである
 リナはすこし退屈になってきた
 リナ「あーもう、退屈、外にでたいよー・・でも俊介さんがでちゃいけないっていってたしなー」
 窓から外をみるとすごく天気がいい、女子高生が笑いながら歩いている
 紺色のカーデガンにチェックのスカート、黒いハイソックスにローファを履いている
 リナ「かわいいーあれ着たら俊介さん喜ぶかな」
 リナはすぐその女子高生のところに走っていった
 リナ「ねえねえ、その服かわいいね、私にも着せてよ?」
 女子高生「え?あなた誰」
467真 人形屋 ◆9ghHDpjI
リナ「私、リナ、その服着せて」
 女子高生「は?なにいっての、なんであなたに私の服着せなきゃなんなないのよ」
 リナ「じゃあ、触るだけでいいから」
 女子高生「しょうがないわね、ちょっとだけよ」
 そういって服にさわる、スリスリしてみる
 女子高生「ちょっとなにしてんのよ」
 リナ「ごめんなさい、でも」
 女子高生「でも、なに?」
 すると、ピアスと左右の腕輪と脚の脚輪が光る
 謎の声「物質コピー完了」
 リナの服が女子高生の服にかわる
 女子高生「なに?なんで私と同じ服なの」
 リナ「あらら、かわっちゃた」
 イメージを力とし物質を変化させるエネミーストーンは装着者のイメージを投影させて
 自らの衣服を自由に変化させることができるのだ
 女子高生「あなたいったい何者?ってゆうか人間?」
 リナ「あはは、この服かわいい、ねえ、一緒に遊ぼうよ」
 女子高生「え?あなたといたら面白そうだし、私、高司綾(たかつかさあや)よろしく」
 そうしてリナと綾はどこかえでかけてしまった
490真 人形屋 ◆9ghHDpjI
2日目 PM:19:00

 俊介が帰ってくる、ドアをあけてみたら、部屋が綺麗にかたずいていた、しかし、リナの姿はない
 俊介「あれ、リナ、リーナーいないのか?」
 部屋は静まり返っていた、いつもの誰もいない部屋だ
 俊介「はあー、どっかいちゃったのかな、せっかくいい感じになってきたのにな」
 暗い部屋に電気をつける、コンビニで買ってきたカップラーメンにお湯を注ぐ
 テーブルの上に自分宛ての小包が置いてあった
 俊介「あれ、これ母さんからだ」
 小包には食料とお金と手紙が入っていた
 俊介「しばらく実家に帰ってなかったもんな、え、なに、近いうちに来るって、大変だな」
 ドアが開く、リナが帰ってきたのだ
 リナ「ただいま」
 俊介「あ、おかえりリナ、どこいってたの?心配してたんだよ」
 リナ「ちょっと、退屈になってでてっちゃった」
 俊介「でてっちゃだめっていったでしょ、警察もまわってるんだし」
 リナ「ごめんなさい」
 俊介「ごめんですんだら、警察はいらないよ」
 泣きそうになるリナ
 リナ「ごめんなさい・・」
491真 人形屋 ◆9ghHDpjI
俊介「ごめん、ちょっといいすぎた、ほら、ドア閉めて、寒いでしょ」
 泣きながら、うなづく、靴をぬいで上がる
 俊介「ごめん、でも、俺はリナが本当に心配だからなんだ、俺、リナと離れたくない」
 リナ「私も」
 リナの服がかわっているこに気がつく
 俊介「あれ?リナ、その服どうしたの?なんだか女子高生みたいだな」
 リナ「どう?似合う?」
 俊介「ああ、とってもかわいいよ」
 リナが急にだきつく
 リナ「ありがとー」
 俊介「で、どうしたの?」
 リナ「うーんと、ほしいなって思ってると、急に変化したんだ」
 俊介「へー、変化したって、どんなふうに?」
 リナ「じゃあ、俊介さん私に着せてみたい服とかある?」
 俊介「え?じゃじゃあ、これ」
 俊介は好きなゲームキャラクターの服をみせる、少し露出がある女の子キャラだ
 リナ「俊介さん、こんなのいいんですか?」
 俊介「い、いいだろ、頼むよ」
 リナ「じゃあ、いきますよ」
 リナは写真に意識を集中させる
492真 人形屋 ◆9ghHDpjI
ピアスと腕輪と脚輪が光る
 俊介「なんだ?」
 腕から変化して服が変化する、10秒ほどでリナの姿がかわる
 俊介「おおーすげー」
 ちょっとポーズをきめてみるリナ、膝に片手をあて腰をおる、胸元がみえる
 俊介「そうだ、写真とっておこう」
 デジカメをとりだして、ひたすら連写する
 等身大の着せ替え人形のごとく変化するリナ
 リナ「俊介さん、リナ疲れちゃった」
 俊介「お、リナ、いつのまにか名乗りたガールになってるし」
 リナ「え?名乗りたガールって」
 俊介「自分を名前でよぶ女の子のこと」
 リナ「それは、いいとして、もう10時よ、寝ようよ」
 俊介「そうだな、シャワー浴びてきなよ」
 リナ「うん」
 そういってリナはバスルームにかけこむ、彼女のシルエットが見える
 またリナの身体がひかると、リナはなにも服を着ていない状態になる
498真 人形屋 ◆9ghHDpjI
俊介は今の幸せをかみしめていた、苦節二十余年、女の子に縁がなかったのが
  ちょっとかわってはいるが彼女ができたこが、なによりもうれしかった
  俊介「ああ、やっと俺にも彼女ができたんだなー神様ありがとう」
  するとリナがバスルームからでてくる、白いバスローブを羽織っている
  髪をバスタオルでもみながら
  リナ「ねえ、俊介さん、ドライヤーないの?」
  俊介「あ、ドライヤーなら洗面台の下の戸棚にあるよ。」
  しばらくするとドライヤーの音が鳴り止む
  リナ「あがったよー、気持ちいいー、さ、次、俊介はいりなよ。」
  俊介「あ、ああ、そうだな」
  リナと入れ替わりにバスルームにはいる
  15分ほどであがる、腰にバスタオルを腰に巻いて、ドライヤーをかける
  すると胸元に手がのびてくる
  リナ「うわー、俊介って、以外と細いねー、肋骨が洗濯板みたい。」
  俊介「もっと太りたいよ。」
  リナ「ダーメ、できなくなっちゃう。」
  俊介「え?なにが?」
  リナ「ううん、なんでもない、さ、寝ようよ。」
  俊介の背中を押すように、布団につれこむ
  リナ「おやすみ俊介さん。」
499真 人形屋 ◆9ghHDpjI
3日目 AM:07:00

  俊介が先に目を覚ます、横にはリナがかわいい寝息をたてて猫のように寝ている
  ふと胸元がみえる、昨日まで黄色だった部分が青になっている
  俊介「あれ?、ここの色、昨日まで黄色じゃなかったっけ?」
  リナがすこし後ろをむく、うなじがみえる、そこにわずかだが切れ目のようなものがみえる
  前もそれにつっこもうとおもっていたのだが、リナにはぐらかされたが、やはり気になる
  俊介は一瞬、唾を飲み込む、おそるおそる手を伸ばしてみる
  やっと手がリナの皮膚?らしきものに触れる、人工皮膚だが、かぎりなくエナメルビニールに
  にた感触だ、ちょっと押してみる
  俊介「あれ?、皮膚の中に別の感触がある。」
  リナがいつおきるかわからない、リナの秘密に触れてしまったこと、なんだかうしろめたい
  ことをしている自分が悲しい、心臓の鼓動が早くなる、リナに聴こえるんじゃないかと思うくらい
  脈をうっている
  俊介心の声(なんで、皮膚の中に別に感触があるんだ、誰かがリナを着ている?リナの中には
  俺の知らない誰かがいるのか、リナはなにも食べないしな、人間じゃないって思ってたけど
  リナって誰かが中にいる着ぐるみなんだ)
  こんなことを考えると、自分のせがれも暴走しようとしていた、そんなせがれになにやら感触が
  リナの手がせがれに当てられているのだ
  リナ「おはよう俊介さん、なーにー、朝から大事なとこが、あばれてるじゃない。」
500真 人形屋 ◆9ghHDpjI
俊介「お、おはようリナ、いや、これは、その、あの・・」
  リナはより体を俊介に密着させるようにすりよってくる
  リナ「いいの、リナそんな俊介さんのこと大好きだから。」
  上目使いでみつめられる、なんともいえないかわいいしぐさに、俊介の理性も揺らいでいた
  俊介「リナー。」
  そんな俊介のことを悟ったようにリナが抑える
  リナ「だーめ、また、あとでね。」
  とりあえず、俊介は布団からあがると、ラジオをつける
  ラジオ「今日は一日中、晴れるでしょう、しかし、週末には天気もぐつつき、今週末には雨が
  降るでしょう。」
  俊介「そっかー、週末は雨かー。」
  リナもおきてくる
  リナ「リナ、雨嫌い。」
  俊介「そうだなー、あんまり好きな人はいないな。」
  洗面所で顔を洗い、軽く歯にブラシをかける
  俊介「さ、リナも顔洗いな。」
  リナ「うん。」
  白いランニグシャツを着ているとリナがでてくる
  リナ「顔、あらったよー。」
  俊介「まだ、朝の水がつめたいな。」
513真 人形屋 ◆9ghHDpjI
 リナ「顔とーっても綺麗になった。」
 俊介心の声(やっぱり、自分の皮膚ではないから、冷たいとゆう感覚がないんだな)
 とりあえず朝食の支度をする、冷蔵庫に保管してあるガーリックマーガリンがあった
 俊介「あったあった、俺はこれがいいんだよなー。」
 トーストとコーヒー、ヨーグルトなどを次々とテーブルにだす
 リナ「リナも手伝う。」
 俊介の朝食の支度を手伝う、よくみるとリナの服が変わっていた
 青い長袖のに純白のエプロンのメイド服になっていた
 リナ「はーい、俊介は椅子に座って。」
 リナはさらさら支度をすませる、スクランブルエッグも作ってくれた
 リナ「はーい、ご主人様、朝食でございます。」
 俊介「いやーなんだか照れるな。」
 リナ「いいのいいの、これでも昨日黙って外出しちゃったから、お詫びにこうやって
 俊介にご奉仕してるのよ。」
 そうゆうとリナは俊介の反対側の席につく
 俊介「なんか悪いよ、リナ食べれないんだろ。」
 リナ「いいの、リナは食べなくても大丈夫なの、こうして俊介食べるとこ見るだけでいいの」
 俊介心の声(そりゃそうだよ、着ぐるみじゃ食べられないだろ、ってゆうか中の人ってほんとに
 大丈夫なのかな)
514真 人形屋 ◆9ghHDpjI
リナのエネルギーは身体に散りばめられたエネミーストーンとゆう特殊鉱石に蓄積されている
 活動限界は7日間、現在、体内シグナルは青を示している、活動限界までのこり4日
 朝食も食べ終わる、リナがあとかたずけをする
 俊介「リナ、今日は俺も休みだし、どっかいく?」
 炊事の手を止めて、こっちにくる
 リナ「うれしー、でもいいの?」
 俊介「いいよ、リナも一日中部屋の中じゃ退屈だろ、天気もいいし、でかけよう。」
 リナ「俊介大好き、じゃ、すぐ準備するね。」
 そうゆうと、リナはすばやく残りの炊事をすませる
 リナ「どこいくの?」
 俊介「リナはどこがいい?リナのいきたいところに行こう。」
 リナ「うーんとね、リナ、火星に行きたい。」
 俊介「うーん火星ね、どうやって行こうか、大気圏突入カプセルがないしな」
 リナ「火星人とかいるのかな?」
 俊介「どうかな?あれかな、たこみたいなのかな?」
 リナ「リナ、たこさんにあってみたい。」
 俊介「そうだな、じゃあ行こうか。」
 実際に火星にいくわけではない、巨大アミューズメントパーク、スペースランドだ
 ここには火星探検のアトラクションがあるのだ
515真 人形屋 ◆9ghHDpjI
スペースランド
 電車を乗り継いで、一時間ぐらいでスペースランドにつく
 リナ「あーついたね、ひろーい」
 子供のようにはやしゃぐリナ
 リナはみかけ人間ではないが、以外と周りの人間は気がつかない、気がついても無視をする
 チケットをかって、園内をまわるこになる
 さすがに遊園地でけあってマスコットの着ぐるみもでている
 リナ「みてみて、かわいい、俊介写真とって」
 マスコットと腕をくんでVサインをする、日差しよけのつばの広い帽子を被っている
 俊介心の声(なんか不思議な気分、マスコットも着ぐるみ、リナも多分着ぐるみ、面白いコラボ
 だな)
 マスコット人形は男女ペアになっていて、今、俊介たちのそばにいるのは女の子のほうだ、スペースランド
 だけあって未来的な宇宙服っぽい衣装を着ている、着ぐるみだがおそろしく細いスタイルのデザインになっている
 上着は肘まで袖がついている、肘から手首までは銀色のタイツらしきものがある、下半身は少しひらけたスカート
 をはいているスカートの内側は股のあいだから膝までのスパッツのようなものでおおわれていて、膝から足首までは
 手を同じように銀色のタイツのようなもので覆われている、さすが大手のテーマパークだけあって、着ぐるみも
 よくできている、中の人間を感じさせない、操演者もプロだ。
 俊介心の声(かわいいな、どんな女の子がやってるんだろう、今日も暑いし、大変だろうな、ところでリナって
 どんな女の子がやってるんだろ)
517真 人形屋 ◆9ghHDpjI
一通り園内を見回って少し疲れてきたので少し休憩することにした、さすがのリナも
 疲れているようだ、ベンチに腰掛けて一休みすることにする。 
 
 俊介「悪い、ちょっと、トイレいってくるよ、そっから動いちゃだめだよ。」
 リナ「うん、リナここにいるよ。」

 そういって俊介はトイレにむかった、だだっぴろい園内をまわりトイレを探す
 すると看板がかかげられている

 俊介「あっちか。」

 用を済ませて、トイレからでてきた俊介に声をかけてくる人物がいる、最初はだれか
 別の人をよんでいるのではないかと思い、まわりをきょろきょろみまわる。

 女「俊介くん、こっちよ。」

 俊介は背後からの呼びかけにこたえるように振り向く、そこには俊介より頭一つ小さい
 女の子が立っていた。

 俊介「キミはだれ?どうして俺の名前をしってるんだ?」
518真 人形屋 ◆9ghHDpjI
女「私よ、ほら、中学校まで一緒のクラスだった、神崎霞(かんざきかすみ)よ」
 俊介「え?あ・・ああ、え?霞ちゃんか、すげー懐かしいな。」
 神埼「そうね、俊介くん今日はどうしたの?デート?」
 俊介「うーん、まあ、そんなとこかな、霞ちゃんこそどうして?」
 神埼「私はー・・ここじゃ、まずいからこっちきて。」

 神埼は、人目をさけるように、俊介の腕をもち、足早に従業員専用の通用口につれこむ
 
 俊介「まずいよここ、従業員入り口じゃないか、みつかったらやばいよ。」
 神埼「いいの、私、ここで働いてるの。」
 俊介「え?霞ちゃんここで働いてるの、これはおどろいたな。」

 ドアがみえる、札にはマスコット準備室と書いてある、急に霞がたちどまる、そして俊介のほう
 をみる。

 神埼「俊介くん、ちょっとここでまっててね。」

 そういって神埼は、ドアの向こうに入ってしまった、しばらくして神崎がドアからでてくる
 
 神埼「さ、いいわ、入って。」
519真 人形屋 ◆9ghHDpjI
俊介「入ってって、ここはやばいでしょ。」
 神埼「いいから、私がいいっていったらいいの。」

 神崎のいわれるがままに、マスコット準備室にはいる、中には文字どおり、このランドの
 マスコットもいる、すると、さっきみたマスコットの着ぐるみが抜け殻のようにおいてある

 俊介「あ、これさっき、俺がみたやつだ。」
 神埼「やっぱりね、俊介くんじゃないかなって思ってたの。」
 俊介「俺じゃないかって思ってったってことは、もしかして、あれに入ってたの霞ちゃん?」
 神埼「そ、驚いたようね、で、一緒にいたの、彼女?」
 俊介「まあ、そんなところかな。」
 
 部屋には俊介と神埼しかいない、俊介もこんなとこみられる機会もめったにないため、珍しい
 のかきょろきょろしている。
 
 神埼「俊介くん、着ぐるみやったことないんだ、やらせてあげようか?」
 俊介「え、いや、そんなことは・・」
 神埼「嘘、俊介くん子供のときからそうだった、嘘つくとき左眉が動くのよ、それに、下半身の
 俊介くんは、正直なんだから。」
521真 人形屋 ◆9ghHDpjI
神埼は、俊介に抱きつくと、下半身をからませる、息子に手をそえている、片手は俊介の背中に
 まわされている

 俊介「霞ちゃん、どうして。」
 神埼「中学のときね、実は私、俊介くんのこと好きだったのよ、何回も告白しよとしたんだけど
 結局できなくて、高校別でそのまま、でも、大人になるまで、恋もしなかった、ずっと俊介くん
 のことわすれられなかった。」
 俊介「霞ちゃん・・」
 神埼「俊介くん、昔から地味だったもんね、いつも一人でぶつぶつなんかいってたし、女子はほと
 んど気味悪がっていたけど、私はそんな俊介くんが好きだった、それに私、俊介くんが密かに
 着ぐるみ好きだってこともしってるんだから。」

 そうゆうと、神崎は俊介から一旦離れると、椅子にすわる、俊介も向かいの椅子にすわる

 俊介「そんなことまでしってたとはね、まったく驚きだな、でも、もういかないとリナが待ってる。」
 神埼「リナ、そうリナってゆうの、でもしばらくならいいでしょ、俊介くんこの状況悪くないはずよ
 こんなに着ぐるみにかこまれて感じない人いないわ。」
 俊介「だけど、リナは俺の帰りをまってるから。」
 神埼「なに、さっきからリナ、リナってそんなにあの女がそんなに大事なわけ、私より?」
 俊介「なにもそこまでいってないけど、そんなにムキになることないだろ。」
522真 人形屋 ◆9ghHDpjI
神崎「行かないで、お願い、ずっとここにいて。」
 俊介「そうゆうわけにはいかないよ。」
 神埼「わかった、じゃあ、もう少しだけつきあって、着ぐるみ着せてあげるから。」
 
 すると神崎はなにやら、奥の部屋から、おおきな袋をだしてきた、袋をあけると
 このパークのマスコットの着ぐるみがでてきた

 神埼「俊介くなら、これが似合いそうね。」
 俊介「それは?」
 神埼「月の使者、アルテミス、背が高い俊介くんならお似合いかも。」

 ブルーメタルの甲冑の女性戦士だ、髪が腰まである女性だ、スタイルもいいし
 それになにより美人なのだ

 俊介「女か、俺にできるのか?」
 神埼「今日、この役の娘、指定休だし、わたしはここのシフトリーダーだし、俊介くんなら
 できるかなって。」
 俊介「わかんない、けど・・」
 神埼「私、人に着ぐるみ着せるのが好きなの、さ、着て見せて。」
523真 人形屋 ◆9ghHDpjI
全身を覆う肌色タイツを身にまとい、その上からブルーメタルの甲冑を着ていく、アルテミス
 は剣と盾も装備している、腰に剣を収納する鞘がとりつけられている、盾は左手ににぎりこむか
 背中にかけておくかのどちらかだ、顔の部分が少しくりぬかれたタイツと鎧につつまれる

 神埼「似合ってるわ、俊介くん、かわいい、はい、これお面よ、サイズあうといいんだけど。」
 
 神崎はアルテミスのお面を俊介に被せる、少しきつかったがなんとかねじこんではめこんでみる
 アルテミスは羽飾りがついてた兜をつけている、今でゆうセレブ系のような顔だちだ

 神埼「ほら、自分で自分の姿みてみな、かわいいでしょ?」

 神埼は姿見の前に俊介をつれてゆく、自分の姿をみて驚く、長い髪と女神のような顔がなんとも
 いえない美しさを兼ね備えている

 俊介「これが・・俺?」
 
 そのかわいい姿にみとれてしまった、しばらく鏡の前から離れられないでいる、いままでに経験した
 ことない感動、昔から着ぐるみが好きで、えも、いつも脇からみるだけだったのが、今はどうだ、
 自分が脇からみていた着ぐるみにこんどは自分がはいっている。

 神埼「どーやら、俊介くんにも種があったみたいね、さ、私も準備しよ。」
524真 人形屋 ◆9ghHDpjI
 神崎は手馴れたように担当の着ぐるみに着替えはじめる、一方、俊介は変わった自分の姿にみいってしまって
 いる、剣を鞘から抜いてブンブンふりまわしてみる。
 
 神崎「俊介くん、気持ちはわかるけど、剣はあぶないから振り回さないで、でちょっと、後ろのファスナあげて。」

 俊介は神崎のいわれるまま、神崎の着ぐるみのファスナをあげる、しかし、タイツごしの手ではいまいちうまく
 いかない、悪戦苦闘したすえにやっとあげることに成功した

 神崎「私、前から着ぐるみどうしのからみやってみたかったの、ちょっとこっちきて。」

 このときアルテミスの中の俊介はもう我を失いかけていた、完全にアルテミスになろうとしている、面を被ると同時に
 俊介の中のなんかのスイッチがONになったらしい、神崎も面を被る、そして抱きついてみる、不思議な感覚だ、さっき
 まで生身の肉体だったのに今はタイツ一枚隔てたあいだでの抱擁はいままでにない感覚だ。

 神崎「ふふ、俊介くんの下半身のほうは心の動きをダイレクトに伝えてる、俊介くんは私のものよ誰にもわたさない。」

 神崎は独占欲と嫉妬の塊のような女だ、好きなものを手に入れるためには手段を選ばない、いかなる犠牲を払ってでも
 手にいれる、俊介はもう魂が抜けたように神崎のすることい全てをゆだねているようだ。
531真 人形屋 ◆9ghHDpjI
 俊介はもうどうするこもできなかった、タイツ一枚隔ててのリナとの接触は逃げ場のない状況
  に追い詰められていた、リナは当然、アルテミスが俊介だとはわからいわけで。

 リナ「さっきのもかわいいけど、この青い髪の女の人も美人だなー、それにしても俊介まだかなー。」

 自分の名前を呼ばれちょっとびっくりする、リナに悟られるとまずいので、リナの目をみるのは避けた
 するとリナはハンドバックから携帯電話をとりだす。

 リナ「俊介に電話してみよう。」
 俊介心の声(マジか?)

 俊介の携帯電話はマスコット控え室においてあるのだ、なかなかでないのでリナもあきらめたのか
 困ったような顔をする

 リナ「あのね、リナね、彼の帰りまってるの、トイレに行って来るっていってもう30分以上になるんだけど
 なかなか帰ってこないの、迷ってるのかなー。」

 俊介は自分の帰りをまっているリナのことがかわいそうになってきた、写真をとって、すぐにでもリナのもと
 に帰ろうと思ったが、そううまくはいかない、神崎がリナのことに気がついたのだ、神崎としてはリナは
 いわば恋敵なのだ、俊介を奪うメスネコをよせつけない。
532真 人形屋 ◆9ghHDpjI
リナが通りすがりの人に写真撮影を頼んで、俊介のアルテミスとふたりだけで撮ることになったのだが
 神崎にしてみれば、この状況はあまりいい状況ではない。
 無理やり二人のあいだに割り込む、でもリナはそれも気がつかない、むしろよろこんで神崎をむかえて
 3人で写真をとる

 リナと別れて、もうじきこの状況ともおわかれかと思っていたが、こんどは指定休をとっていた、アルテミス
 の役の女の子が現れたのだ。

 女「あれ?なんで?アルテミスがでてる。」

 さすがに動揺した、俊介はもとの役者の顔をしらい、これに動揺したのは神崎のほうだった、本人にだまって
 俊介にアルテミスを着せてしまったのだ、3人は急遽、マスコット準備室に行く
 俊介も部屋にかえる、神崎はアルテミス役の女の子にいいよられている

 女「ねえ、なんで?神崎さんでもやっていいことと悪いことがありますよ。」
 神崎「ごめん、勝手に使わせたことは誤るから、でも見て、どう?なんかあなたがやるより背が高いし
 びっくりしないで、いま、アルやってるの男よ。」
 女「え~マジ、なんか悔しい、私より細くない?」
 神崎「俊介くん、お面とっていいよ。」
533真 人形屋 ◆9ghHDpjI
俊介は面をとり、彼女の前にでる、間接的ではあるが、自分も神崎の陰謀に加担したことに多少なれど
 罪悪感があった。
 
 女「あらー、マジで男なんだ、あ、でもよく見るといい男じゃない。」
 俊介「ほんとすみません。」
 女「声も渋くてかっこいい、神崎さん、彼フリー?」
 神崎「どうかなー。」
 俊介「彼女いますよ。」
 女「えー、残念、フリーだったら私がいただくつもりだったのに。」
 神崎「だめよ、私と俊介は運命の赤い糸で結ばれているのよ。」
 俊介「赤い糸って・・。」
 女「で、神崎さん、私にだまってたことどうするの、よくマネージャー騙せたわね。」
 神崎「他の人には新人だっていっといたの、まさかあなたがくるなんてね。」
 
  俊介「ほんとに、すみません、じゃ、俺、人またせてるんでこれで失礼します。」
 神崎「あ、待って俊介くん、まだ話おわってないのよ。」

 後ろ髪をひかれるが、自分の帰りを待っているリナをこれ以上待たせるわけにはいかない
 断腸の思いで部屋をあとにする。
534真 人形屋 ◆9ghHDpjI
訂正
532
俊介はもとの役者の顔をしらい

俊介はもとの役者の顔をしらない
535真 人形屋 ◆9ghHDpjI
531の前に話しがあります、話をとばしてました、ここから次たします
536真 人形屋 ◆9ghHDpjI
そして二人はマスコット準備室をでる、廊下で関係者とであう、神崎はそれなりに愛想を振りまいている
  俊介もちゃっと恥ずかしかったが小ぶりに手を振って見る

  俊介心の声(うわーなんか、すごくうしろめたいな、でも悪くない、着ぐるみ初めてだけどこの感覚は
  いいなー、そういえばリナも着ぐるみだったな、どうなんだろ、リナの中の誰かもこんな気分なのかな)

  声「あれ?今日ってアルテミスでる日だっけ、それにいつもと違う気がするんだけど。」

  とあるスタッフに声をかけられる、一瞬二人に動揺がはしった、神崎も規則違反をしているためうしろめたい
  が、神崎はそのスタッフになにやら耳打ちをすると、そのスタッフも一瞬こっちを向いて見る、その後、まるで
  なにごともなかったかのように俊介たちを横切る。

  スタッフ「と、思ったけど、私の勘違いだったみたい、がんばってね、新人さん。」

  神崎はこっちをふりむきやったねとばかり、Vサインをだす、俊介も緊張がとけて軽く息をはき
  Vサインをだしてみる。
  そして、ようやく出入り口につく、一旦、神崎が立ち止まる、するとここで待っててみたいなしぐさをとる  
  俊介はうなずく、神崎はまたなにやら、出入り口のスタッフと手続きをしている、すると、神崎がこっちに 
  来てとゆう合図する、俊介はその方向にいってみる。
537真 人形屋 ◆9ghHDpjI
スタッフ「あなた新人さんね、でもここはスペースランド、新人かどうかなんてお客さんには関係ないの
  お金をもらってるの、こっちはプロなの、プロ意識をしっかり持っていってらしゃい。」

  俊介もその言葉を聴いてなんだか、甘えた心がひきしまったように思えた、状況が急だとわいえ、やっぱり
  大手の企業は社員一人一人がしっかりプロ意識をもっているようだ。

  俊介心の声(よし、がんばるぞ)

  スタッフ「その意気よ、がんばってね。」

  俊介は自分の心を見透かされたようだった、すのスタッフはここのマネージャーで、教育係りらしい、なので
  新人のやることや、思っていることは大抵見抜いてしまうらしい。

  園内を少しまわることになっているらしい、ベテランの神崎と新人もどきの俊介、今回は慣らしのようだ、
  よく白バイが2台で走っているのと同じで、先輩との路上訓練みたいなもんだ。

  でるや、いなや子供がまとわりついてくる、俊介はそのまま、手をつないだり、なんとなくやっていたが
  ふと神崎のほうをむくと、しゃがんで中腰になっている、そう、子供と同じ目線で付き合うのがいいのだ
  俊介はたったまま下をむいて子供と接している、これだと、背お低い客がこっちの顔をみるのに首をあげ
  なければならない、客に負担を与えてしまうからだ。
  この場面では神崎のように、自分からしゃがみ子供とほぼ同じ目線で接するのが正しい接客といえよう。
538真 人形屋 ◆9ghHDpjI
俊介もそれに気がつきしゃがんでみる、最初のうちはどうとゆうことはなかったが、中盤になって足腰が
  悲鳴をあげてくる、慣れてないのもあるが、頻繁に上げ下げする屈伸運動が膝に大きな負担を与えている
  遊園地には子供だけではない、大人もいる、子供ばかり相手をするわけにもいかないのだ、写真撮影など
  をせがんでくる大人も少なくはないのだ。
  
  そのたびに姿勢やポーズをとりなおさなければいけない、当然、初めての俊介にはやったこともない、しかも
  ついさっき着せられたばかりの着ぐるみでポーズもなにもあるわけがないのだ。
  これに関していえば、やはり毎日、着ぐるみを着ている神崎は自分の身体のごとく着ぐるみを操っている、
  かわいく見える角度なんかも徹底研究されているため、その引き出しは数が知れない。
  
  やっと少し開放されて、歩いていると、どこかで見た景色だ、俊介は少しまわりをみまわしてみると、いた
  リナが待ちくたびれたようにふさぎこんでいる。

  俊介心の声(やべ、リナだ、きっと俺の帰りを待ってるに違いない、帰らないと)

  と引き返そうとしたとき、リナがこっちに気がつく、とことこ走りよってくる

  リナ「あー、さっき写真とったやつだ、それと、わからないけど別のもいる。」
542真 人形屋 ◆9ghHDpjI
リナは俊介の帰りをずっとベンチで待ち続けている、もう夕暮れだ、園内の外灯にチラチラと明かり
  がともりだす。

  リナ「俊介。遅いな、もう3時間もトイレにいったままなんて。」
  
  すると遠くのほうから自分の名前を呼ぶ声がする、リナは2時の方向をむく、小さいが手をふりながら
  こっちにちかずいkてくる物体をとらえる。
 
   リナの隠された能力、特殊超小型レーダーが内臓されているため、一定範囲内の物体の接近を瞬時に捕捉する
  接近する物体との相対距離を測ることができる、この機能は戦闘用として実験的に仮設置されたもので、日常
  生活をいとなむ上ではなんの役にもたたない。

  俊介「リナ、ほんとにごめん、こんなに待たせてごめん。」
  リナ「遅い、何時間トイレにはいってたのよ。」
  俊介「お詫びになんでもゆうこと聞くから許してくれ。」
  リナ「えー、どーしよーかなー、リナもうくたくたなんだからね。」
  俊介「ごめんよ。」
  リナ「いいよ、許してあげる、でも・・」
  俊介「でも・・?」
  リナ「朝はリナがご奉仕したでしょ、だから俊介は夜のご奉仕してね。」
543真 人形屋 ◆9ghHDpjI
  それから2日後(リナ活動限界まであと2日)

  朝から降り続く雨、俊介とリナもしだいにうちとけてきていたリナの体内シグナルが
  危険領域の紫を示していた、石の備蓄エネルギーもあと48時間しかない。
  それと同時にリナの動きもだんだん鈍さをましてきた、視力がなくなり始めていたのだ

  ガチャン、皿がわれる

  俊介「どうしたリナ。」
  リナ「あ、ごめんなさい、ちょっと手が滑ったの。」
  俊介「大丈夫かい?最近おかしいよ、どっか悪いんじゃない。」

  俊介心の声(顔色なんてみたってわかるわけないし、額に手をあててもわからない、きっと
  リナの中の人病気なったんだ、でもどうすこもできない)

  ふと俊介はリナの方を見ると、皿の破片を拾おうとしているようだが、なぜか、ぎこちない
  なにもないところを触ったりしている。

  俊介「リナ、そこにはないよ、もっと左だよ。」
  リナ「あっそうか、えへへ、リナどこ探してたんだろうね。」
544真 人形屋 ◆9ghHDpjI
どことなくぎこちないリナ、破片を何とか回収したかと思うと、いろいろなところへ理不尽
  にぶつかりはじめる、まるで前が見えてないように

  俊介「リナ、きみもかして、目が見えてなんじゃないか?」
  リナ「ううん、見えてるよ。」
  俊介「リナ、そこの新聞とってくれないか?」
  
  俊介にそういわれたので、リナは探しはじめる、リナの目は現段階ではほとんど見えていない、
  補助システムでレーダー機能は機能していない、温熱感知システム(サーモグラフィー)がかろう
  じて機能しているだけだ、体温や熱に反応するシステムだが、俊介の体温を感じとってはいるが
  表情などはまったくわからない。
  まして、ガラスや紙など熱反応がないものは、ほとんどわからないに等しいのだ、リナはいくら探して
  も新聞がみつからないためあせっている。
  
  俊介「もういいよ、新聞なんかはじめからないんだ、リナ、やっぱり、目がみえてないんだね。」
  リナ「・・・」
  俊介「なんで話してくれなかったの、目あみえてないなんて。」
  リナ「リナを騙したの?」
  俊介「ごめん、でも俺はリナにこれ以上無理させたくないんだよ。」
548真 人形屋 ◆9ghHDpjI
2時の方向は右に10度くらいです、11時だと左に5度ほどです、時計の12を
中心にして1からが右、11からが左です。
559真 人形屋 ◆9ghHDpjI
急にリナが泣き出す、これには俊介も驚く、するとリナはそのまま表に飛び出していって
  しまった、あわてて追いかける俊介。

  俊介「待ってくれ。」

  リナはどしゃぶりの雨の中を迷走していく、灰色の景色のなかに消えてしまう、俊介が追いかけたが
  途中で見失ってしまった。

  俊介「まずいぞ、リナは今、目がみえてないんだ、それなのに・まったく、らしくない。」

  俊介はリナが行きそうな所をしらみつぶしに探しはじめる、、すると後ろから俊介を呼ぶ
  声が聴こえる、それは、リナにプレゼントするときによった店の前で出会った警官である。
 
  警官「よう、青年、どうした?こんな雨の日に傘もささずに、どこへいく?」
  俊介「ちょっとね、人探し。」
  警官「なに?人探しなら本官の仕事だ、どんな人だ?もしかして例の彼女か?」
  俊介「うん、ちょっと傷つけちゃって。」
  警官「おお、なんて罪深き青年よ、よし、本官も手伝うから、特徴は?」
  俊介「青のワンピースに白いエプロンしてて、髪にはカチューシャつけてます。」
  警官「なになに、青いワンピースに白いエプロンだ、まるでメイドだな。」
560真 人形屋 ◆9ghHDpjI
俊介は警官と二手にわかれてリナを捜索することになった、警官と別れて、ふと街外れ
  の公園にさしかかったときのことである。
  噴水が目印の公園だ、この雨で、人もまばらである、昼間だが雨のせいで、薄暗いため
  一部外灯がともされている。
  俊介はふとここにリナの気配を感じとったのか、そのまま公園の中に入っていった、しばらく
  歩くと、ベンチに誰か倒れこんでいるではないか、俊介はかけよってみる、案の定、倒れて
  いたのはリナだった、全身を雨でぐっしょりぬらしていた。

  俊介「リナ、しっかりしろ、今、家につれてかえってやるから。」
  
  そのまま、リナを背負い、急いで家にかえることにした、途中で警官に出会う

  警官「おお、青年、みつかったんだな、なんだめんくい娘っこじゃないか、でも相当、弱ってる
  じゃないか、救急車よんだほうがいいんじゃないか?」
  俊介「いえ、これは俺の責任なんです、俺に任せてくれませんか?」
  警官「おお、それでこそ真の男だ、がんばれよ青年。」

  やっとのことで、部屋につれかえる、リナ本人の意識レベルが低下したため、石の力も衰えている
  石が光りだす、すると、リナの着衣がスーっと音もなく消えてしまう。
  タオルで全身を拭いて水気を完全にとりさる、今、リナはなにも着ていない状況になる。
561真 人形屋 ◆9ghHDpjI
こんな状況なのにいけない妄想が俊介を襲う、そう、リナは普通の人間ではないのだ、非常に
  精巧にできた着ぐるみなのだ、前々から気にはなっていた中の人間の存在、リナは今、完全
  に気を失っている状態で動く気配もない。
  
  俊介心の声(い、今なら、今なら、リナの中の人間がみれる・・けど)
 
  今の自分がやろうとしている行為が本当に正しい選択なのか心のなかで激しく葛藤していた、それと
  同時に下半身の息子も興奮を伝えている。

  俊介心の声(しょうがないんだ、こんな状況だし、きっと中の人だって苦しいんだ、もう6日くらい
  なにもたべてないんだし、生きてること事態不思議なのに)

  罪悪感にみちた手がぶるぶる震えた、なんの抵抗もできない人間に対して手をだすことにためらいが
  でてくる、でも、見たい、誰がリナを演じてきたのか、ものすごく気になっていた。
  リナの身体をコロンとうつぶせに転がせてみる、以前一回だけみた切れ目のラインが見える、普段は
  石の力がスーツに開閉を防御していたためふれることもままならかったが、今はリナの意識がないため
  防御反応がない。
  本当にみていいものなのだろうか、見た先になにがあるのか、急に不安になってきた、そう思うと手がそれ
  以上進むことはなかった、俊介も急に意識が薄れてきた、雨にうたれたため風邪をひいていまったのだ。
562真 人形屋 ◆9ghHDpjI
訂正(561)

風邪をひいていまったのだ

風邪をひいてしまったのだ

 早く終われとゆう人もいるみたいなのですが、自分はこの作品は最後まで書きます。
いえ、書かせてください、前回のが途中できれたんで今回は最後までやりたいんです
3月3日で全て終わりますので。
565真 人形屋 ◆9ghHDpjI
6日目(リナ活動限界まであと24時間)

  俊介はふと、気がつく、カーテンの間から日差しが差し込んでくる、その光に導かれるかの
  ように起き上がる。
  トントントン、ふと台所をみると、いつもの聞きなれた音がする、ストーブにかけてある
  やかんがお湯がわいたことを知らせる。

  リナ「俊介さん、おはようございます、目が覚めたんですね。」
  俊介「リナ、俺は・・・」
  リナ「朝ごはんできましたよ。」

  俊介はテーブルにつくと、焼き魚、ご飯、卵、味噌汁などがでてくる、いつもはトースト
  やゆで卵、コーヒーなど洋食なのだが、今日は違っていた。
  ふとリナをみるといつもの青いメイド服ではない、和服の着物に白い割烹着になっていた

  俊介「あれ?リナいつものメイド服は?」
  リナ「なにいってるの、私いつもこうじゃない。」
  俊介「あれ?リナは自分のこと名前でよんでなかったっけ?」
  リナ「私は前からこうじゃない。」
  俊介「そっかな、おかしいな。」
566真 人形屋 ◆9ghHDpjI
食事がおわり、休憩をしていた、しかしいまいち部屋がなじめない昨日までの記憶が
  ないのだ、しかしはっきり覚えているのはリナが着ぐるみだとゆうことだけだ。

  すっかりかたずけを終えて俊介のもとにくる、目の前で正座するリナ

  リナ「さ、俊介さん今日はなにします?」
  俊介「なんだろう、俺のしってるリナじゃないよ。」
  リナ「そんなことないわ、私はいつもどうりよ。」
  俊介「そっかな、いつもと違うよ、こう、なんてのかな、とにかくちがうんだ。」

  薄覚えの記憶しかないが、だんだん思いだしてきた、俊介は前にもこうしてリナ
  を問いただし、追い詰めたのだ。
 
  俊介「そうだ、リナ、お前たしか目がみえなかったんじゃなかったのか?」
  リナ「え?」
  俊介「そうだよ、目がみえないリナが料理なんてできるわけない、きみは偽者だ。」
  リナ「そんな、俊介さんなにいってるんです、私が偽者なんてありえない。」
  俊介「実はなリナ、俺は気がついてたんだ、リナが着ぐるみだってこと。」
  リナ「そ、そんな、俊介さん私が着ぐるみだなんて、ほら私は人間よ。」
567真 人形屋 ◆9ghHDpjI
 あくまでも白を切るリナだが、あきらかに挙動不審な態度だ、動揺している様が
  手にとるようにわかる。

  俊介「きみはだれだ?俺の知ってるリナはどこだ?」
  
  すると、逃げ切れないと悟ったのか開きなおるリナ

  リナ「ふふふ、そう、私はリナであってリナじゃない。」
  俊介「なに、そんなじゃあ、本物のリナはどうしたんだ?」
  リナ「あなた、事実を知ったら絶望するわ。」
  俊介「どうゆうことだ。」
  リナ「あなたは、リナの秘密をなにも知らない。」
  俊介「リナの秘密?」
  リナ「そう、あなたリナの身体の模様が日でかわてるのは知ってる?」
  俊介「ああ、それはわかてたけど、それがどうゆう意味かわわからなかった。」
  リナ「最初は赤、黄色、青、緑、紫、茶色、黒の7色があるの、あなたがいってた
  ように私の身体は人間じゃない、着ぐるみね、だけどここ6日間、リナがなにも食べて
  ないこに違和感なかった。

  俊介「そうだな、それは気になったよ。」
568真 人形屋 ◆9ghHDpjI
補足説明
石の力が暴走して、リナの性格を一時的に変化させたためです、明日、最終回を
迎えます。疾風怒涛の完結?そして真実へ
571真 人形屋 ◆9ghHDpjI
リナ「私のエネルギーはこのエネミーストーンと呼ばれる特殊鉱石に備蓄されているの
  そのエネルギーもいつまでもあるわけじゃない、もって7日、それ以上になると私は
  生きていけない。」
  俊介「ってことは、まてよ、もう6日じゃないか、もう時間がない、助ける方法はない
  のか?」

  するとリナは立ち上がる、6つの石が光ると、着物が消えて、なにも着ていない状況
  になる、リナの体内シグナルは茶色になっている。
 
  リナ「私に残された時間はもう残り少ない、私は・・」
  俊介「どうしたら助けられるんだ。」

  リナはそのまま力なく倒れる、あわててうけとめる俊介、俊介の腕の中でうすれゆく意識
  の中で小声でつぶやく。

  リナ「俊介さん、私・・リナもう動けない、さよならだね。」
  俊介「だめだ、逝かないでくれ、俺、まだなにも本当のこといってないよ。」
  
  弱弱しく手をかざす、俊介の頬をなでる

  リナ「短かったけど、リナとっても楽しかったよ。」
572真 人形屋 ◆9ghHDpjI
俊介「リナを初めて見つけたとき、すごくわくわくしたんだ、これからすごい
  ことがあるって思った。」
  リナ「リナも最初はあんまりわかんなかったけど、俊介さんいろいろ、助けてくれたし。」
  俊介「汗ふきのかわりに台フキわたしたり、金タワシだったり。」
  リナ「ごめんなさい、あれわざとだったの。」
  俊介「わざとかよ。」
  
  するとリナの手がだらんと落ちる、力なく首が横にたれる、あわててゆすってみる

  俊介「おい、リナ、なんだよ冗談だろ、嘘っていってくれ、俺を置いて逝かないでくれ。」

  すると、リナがまた目を開ける

  リナ「なーんてね、びっくりした?」
  
  一瞬、安堵の息がでる、そして笑いだす

  俊介「ははは、なんだよ、本当に逝ったかと思ったよ。」
  リナ「ごめんね、でも、もうじき本当にうごけなくなるわ、俊介の顔が見えないのが
  残念だけど、リナ、俊介の腕の中でなら・・」
573真 人形屋 ◆9ghHDpjI
俊介「なにバカなこといってんだよ、生きろ、生きてればきっと。」
  リナ「私は俊介の心の中でいつまでも生きつづけることができるから。」

  リナの身体が発光し始める、茶色のマーキングが黒に変化してした

  俊介「いやだ、逝かないでくれ。」
  リナ「俊介、一つだけ私をいかせる方法があるの、だけど、それは俊介が俊介
  じゃなくなるし、成功するかもわからないの。」
  俊介「俺はリナと離れたくない、俺はどうなってもいいんだ。」
  リナ「今なら私の意思が弱いからエネミーストーンを取り外せるはずよ、そうすれば。」

  謎の声「活動限界、生命維持困難。」

  俊介は急いでリナの身体にあるピアス、腕輪、脚輪を取り外す、すると、リナの身体から
  顔や髪が消えていくではないか、あっとゆうまに全身タイツの、のっぺらぼうになってしまった。

  俊介はおそるおそる、その物体に触れてみる、人間の筋肉の感触がある、とうとうリナの中の
  人間が誰かわかるのだ、しかし、あまりに急激なエネルギーに放出に生身の人間の身体が
  耐え切れなかった、膨らんでいたはずのスーツから中の物体が消えてなくなった。
574真 人形屋 ◆9ghHDpjI
石の力が強大すぎて生身の人間の身体が耐えられなかったのだ、スーツの開封口がパクッと
  ひらく、封印していた石がなくなったからだ。
  俊介は開封口を開くが中に人はいなかった、生命エネルギーを全て使いはたしてしまった
  ため、中の人間は灰になってしまっていた。

  俊介「どうして、どうして、リナ、きみの本当の姿をみたかった、それよりも、好きだっていえなかった。」

  しばらく、一人で泣き崩れる、するとなにを思ったのか、すっと立ち上がる

  俊介「リナが最後に言おうとしてたことって、まさか。」
  
  俊介は、服を全て脱ぎ捨て、スーツを身につける、薄い特殊ゴムスーツに手足をはめこみ、顔もはめる
  開封口はぎゅっとおしあてると自然にくっついた、ピアス、腕輪、脚輪をする。

  俊介「きっとリナもこれを望んでたに違いない、こんどは、俺がリナだ。」

  石に意識を集中させる、リナのことを一心不乱にイメージする、石が光を放つ、のっぺらぼうの顔に表情が
  でる、青い髪がでてくる、スーツが俊介に筋肉組織を激しく変化させる、これには激痛がはしる
575真 人形屋 ◆9ghHDpjI
 最終回
 
  まばゆい光を放ち、俊介の身体は男性から女性に変化していく
  俊介「うわああ、痛い、全身の筋肉が引き裂かれるようだ。」
  しばらくして、痛みが引いていく、身体のところどころから火花がほとばしる、石の力が定まっていないのだ
  新しい肉体をえて力をおさえきれないのだ、余剰したエネルギーが体外に放出しているのだ。
  その影響で、金属がまがり、電球やガラスは破裂する。
  あまりに強い変化に脳にダメージをうけ、記憶がとんでいるため、今の意識は俊介のものではない
  不思議そうに自分の身体をみる。
  
  謎の声「データ、リロード完了」
  
  リナ「私はリナ、ここはどこ?」

  大家が非難するよう俊介の部屋に飛び込んでくる、が、そこにいたのは、俊介ではない

  大家「あなた誰?、北沢さんは?」

  リナ「だめ、こないで、私、壊れる。」
  エネルギーが暴走し、大爆発を起こす。   第1章 終わり
576真 人形屋 ◆9ghHDpjI
作者より

約1ヶ月にわたりご愛読、ありがとうございます、賛否両論ありましたが、こうして
無事書き終えることができたのも一重に皆様のおかげです。
誤字脱字のオンパレードで、毎回のように添削されてましたが、それでもまだ呼んで
いただいてはいるんだなって思いました、自分は恋愛小説家さんやみずさんのように
着脱における心情の変化を書くのが苦手でうまくないです、キグルミは人間が操って
こそ、そこにドラマが生まれるものだと信じています、そういったキグルミドラマ
を書いていきたいと思います、では、また、いつか。
590人形屋 改 ◆38GE8cA6
おはようございます、では本日より第2章の掲載を開始します、誰が見ても普通に
読める文章を心がけていきます。
591人形屋 改 ◆38GE8cA6
 第2章 再起

   俊介のアパートの謎の大爆発から3ヶ月、その跡地には新しくマンションが再建されていた
   しかし俊介の消息は以前わからないままだった。
   この事故での犠牲者は大家だけだった、幸い他の住人は留守だったのだ、そしてその後
   リナがどうなったのかとゆうと・・・

   しばらく気絶していたがようやく気がつくリナ、ここではもう俊介ではない、精神状態は
   半分は俊介が支配している、あと半分はリナ(女性)がコントロールしている、身体は
   リナで1つの身体に2つの精神が入っているようなものだ。

   石が学習したためリナの精神が残っている、自分の身体の機能をさらにコントロールできるよ
   うになったのだ。

   リナ「ここは、どこ?」

   周りには広い草原が広がっていた、少なくとも元いた町ではない、立ち上がって回りを見回しても
   人の気配すらない。

   これからは俊介とリナは魂を共有しているため、心の中でお互いで会話できるのだ
592人形屋 改 ◆38GE8cA6
俊介(俺どうなったんだ、そっか、リナと同化して、そっから意識が飛んで・・)
   リナ(俊介)
   俊介(リナ、どうして、きみはたしか、あのとき)
   リナ(同化してリナはこうして一緒になれたんだよ)
   俊介(そっか、でも、ここはどこなんだ?)
   リナ(リナもわからない、前に住んでいた町じゃないわね)

    すると、背後から、なにやらこっちに接近してくる

   俊介(何だろう、なにか来る)
   リナ(意識を目と耳に集中してみて)

   俊介はいわれるがままに、意識を集中させてみる、ピアスが光る、ゴーグルに接近する物体との
   相対距離を示す。
  
   俊介(すごい、こんなことできたのか)
   リナ(そ、驚いた?で、こんどは服をイメージしてみて、今、私は服着てないのよ)
   俊介(え?マジ、そっか、どんなのがいいかな)

   とっさのことだったので、いつものメイド服をイメージすると、意識が投影されて服が出る
593人形屋 改 ◆38GE8cA6
接近する物体は荷馬車だった、ゴトゴトこっちに接近してくる、帽子を被った男が乗っている
   リナ(声、かけてみたら?)
   俊介(そうだな・・でも、日本語通じるかな?)

   リナ「すみませーん。」
  
   すると荷馬車が止まる

   男「なんだ、娘、変わった服着て、ここで何してる?」
  
   俊介(おお、通じた)
 
   リナ「あの、ここはどこなんですか?」
   男「なんだ、よそもんか、ここはキグルミキングダムだ。」
   リナ「キグルミキングダム・・ですか?」

   俊介(キグルミキングダムってなんだ?)
   リナ(わからない)

   男「おめえ、こんなとこで何してるだ、いつまでもこんな危険なとこにいたら盗賊に襲われるぞ。」
594人形屋 改 ◆38GE8cA6
   リナ「ここって、盗賊とかいるんですか?」
   男「んだ、用がないなら、おら行くぞ。」

   俊介(どうしよう、俺たちもいつまでもいたらやばいな)
   リナ(そうね、このおじさんについていってみない?)
   俊介(そうだな)

   リナ「あのー、できれば、私もつれていってもらえませんか?」
   男「んったなこといったってな、金はあるのか?」
   リナ「すみません、お金もってないんです。」
   男「ならだめだ、すまんが諦めてくれ。」
   
   俊介(困ったな、どうしよう)
   リナ(こんなときこそ、女の武器を使わなきゃ)
   俊介(え?どうゆうこと?)
   リナ(いいから、ここはリナにまかせて)
 
   するとリナはいきなり服をめくりだす、少し色っぽいしぐさをしてみる、いわゆる色じかけだ
   魂を共有する二人は身体のコントロールできるのも二人なのだ。
595人形屋 改 ◆38GE8cA6
俊介(な、なにしてんだよリナ)
   リナ(相手は男よ、色じかけで落ちないわけないわ)

   すると、馬車の男はしばらくこっちのほうを見ている、俊介もリナも男の態度に集中する
  
   男「わかった、つれてってやるから、後ろに乗りな。」
   
   リナ(ほら、やっぱ、男はこれに弱いのよ)
   俊介(そっか?なんか俺にはそうは見えなかったが)

   そうして男とともに、近くの村までついてゆことになった、草原を抜け、森林地帯に入る
   日もすっかり暮れてきていた。

   男「お前、どこからきたっぺ?」
   リナ「私もわかんないんです、気がついたら倒れてたので。」
   男「おらサムってんだ、よろしくな、お前の名前は?」
   リナ「リナっていいます、こちらこそよろしくお願いします、サムさん。」
   男「そっか、リナってゆうのか、リナは男か?」
   リナ「はい?」

   俊介(なに、このサムって人、俺のことわかったのか)
600人形屋 改 ◆38GE8cA6
前回は助手がやっていたのですが、前回は助手の意識も記憶もほとんどない状態
で動いてました。リナの精神は石がリナの意思を反映させることができたのです
今回は俊介とリナが同時に会話できるようにしたのはこの作品の醍醐味なんです。
二人で協力して問題を解決する、俊介とリナの愛も深まる、今回はSFファンタジー
にしてみました。
604人形屋 改 ◆38GE8cA6
リナ「どうゆうことですか?」
 サム「リナ、本当は男なんだろ?」
 リナ「私は女です。」

 するとサムは急に馬車を止める、リナのいる、ほろの中に入ってくるサム
 
 リナ「何するんですか?」
 サム「ここはキグルミキングダムだ、男は女の、女は男のキグルミを着ているんだ。」

 すると、サムは自らの頭の後頭部に両手をあていっきに開く顔が大きくよじれる
 全身一体型のキグルミになっているようだ。
 中から、金髪の女の顔が現れる、顔にはうっすら汗ばんでいる、タンクトップを着ているようだ

 俊介(なんだ?男の中から女の人が出てきたぞ)
 リナ(どうなってるの?)
 俊介(それはこっちが聞きたいよ)

 動揺するリナをよそ目に女は、完全にキグルミから身体を出す、サムの外見は中肉中背の30代
 の中年男だが、中身の女はまだ若いようだ。
605人形屋 改 ◆38GE8cA6
女「さ、私も正体を見せたんだ、あんたも見せな。」
 リナ「正体もなにも私は、なにも着てません。」(本当は着てるけど)

 女「そんなはずない、この世界の人間は皆こうのはず、例外なんてあるはずない。」
 リナ「どうゆう事なんですか?」
 女「国王の命令なの、国王の命令は絶対だから。」
 リナ「国王?」

 俊介(そっか、ここはキングダムだからな)

 リナ「サムさんは、この命令をどう思ってるの?」
 女「サムってのは、男の名前だろ、あたいはメリッサ。」
 リナ「メリッサさん、いい名前ですね。」
 メリッサ「お世辞はいいよ、リナ、あんた本当に女なのか?」
 リナ「ええ。まあ」
 メリッサ「あんた、もしかして異世界の人間じゃないのか?」
 リナ「異世界?」

 そう、俊介とリナは爆発の衝撃で次元の扉がなんらかの原因で開いてしまったのだ、すなわちここは
 異世界なのだ。
606人形屋 改 ◆38GE8cA6
俊介(ってことは、俺たち異世界に来たってことか)
 リナ(そうみたいね)

 メリッサ「なに、さっきからぶつくさ言ってんのさ、異世界から来た人間はこれで2人目だな。」
 リナ「私の他にも異世界から来た人がいるんですか?」
 メリッサ「噂じゃ、国王の側近の錬金術師がそうだって、そいつが王にこの法律を提言したらしい。」
 リナ「錬金術師?」
 メリッサ「怪しげな技でいろんなもん作ってるんだ。」
 
 リナ(科学者みたいなものね)

 メリッサ「このキグルミもそいつが作ったもんでさ、それにあわせて法律もできたってわけなんだ。」
 リナ「その錬金術師の名前は?」
 メリッサ「たしか、カイザって名前だったな。」

 俊介(カイザ・・カイザってまさか、Drカイザか)
 リナ(まさか・・そんな、Drカイザがこの世界にいるってゆうの)
 俊介(わからない、けど、リナのこともあるし、この人たちのキグルミもそのコピーみたいなもんかな)
619人形屋 改 ◆38GE8cA6
 Drカイザもこのキグルミキングダムに来ていたのだ、最初の爆発でこれも同じ現象が起こっていたのだ 
  ではなぜ遺体が発見されたのか、異次元空間のねじれがこの国にも起きたのだ、Drカイザと入れ違いに
  この世界の人間が一人、現実世界に飛ばされたのだ。
  爆発による二次災害で火災に巻き込まれて、そのまま死亡してしまったのだ、あわれとゆうか運がなかった
  とゆうべきか。

  メリッサ「そっか、異世界の人間か、本物の女なんだな。」
  リナ「ええ、まあ。」
  メリッサ「じゃあ、あたいの村に連れて行ってやるよ、話はそれからだ。」

  メリッサはまた、サムのキグルミを着る、全身一体型のキグルミは着脱はそう難しいわけではない、
  着る構造はリナのものとそう変わりないらしい、あっとゆう間に着替えてしまう。

  サム「さ、いくぞ、あ、そうだ、男のときはサムって呼んでくれ、そう決まってるんだ。」
  リナ「そうなんですか。」

  馬車のたずなをふりかざし、森林地帯を駆け抜ける。

  俊介(悪い人じゃないみたいだな)
  リナ(うん、メリッサさんいい人みたい)
620人形屋 改 ◆38GE8cA6
 しばらくして、いきなり馬車が急に停止する、勢いでリナも壁に叩きつけられる
 
  俊介(なんだ?)
 
  サム「襲撃だ、盗賊だ、」

  俊介(盗賊?マジか)

  身を乗り出すと、周りに数人の盗賊らしき人間に囲まれている、顔は隠されていてわからない
  盗賊たちは、剣や斧、弓などで武装している。
 
  サム「出てきちゃだめだ、ひっこんでろ。」

  盗賊「有り金置いて、とっとと失せな、命は盗らないでやる。」
  サム「わかった、金は出すから、ほら。」

  金が入った袋を盗賊に投げる、盗賊団の一人が確認する。

  盗賊「なんだ、これだけか、もっとあるだろ、出せ。」
  サム「それだけだ、それ以上は出せない。」
  盗賊「後ろの荷台になにかあるだろ、持ち物全部だせ。」
621人形屋 改 ◆38GE8cA6
サム「やめろ、金は出しただろ、荷物など、どうでもいいじゃないか。」
  盗賊「うるさい、おい、調べろ。」

  盗賊の一人が荷台のほろを開けて中を調べようとするが、サムが必死に抵抗する
  しかし、後ろから、殴られて気絶する。

  盗賊「お頭、女だ、見たこともない服を着た女がいるぞ。」
  お頭「なに?女、引きずり出せ。」

  盗賊に強引に手を引かれて、荷馬車から降ろされる、そのまま地面に叩きつけられる。

  リナ「痛ーい、なにすんのよ。」
  お頭「うるさい、お前変わった服着てるな。」
  リナ「あんた、何者?ってゆうかレディーになにすんのよ。」

  するとお頭が被っていた、フードをとる、すると髪の長い女性が立っていた、すると盗賊が
  全員フードをはずすと、全員が女だった。

  俊介(女?いや、この世界じゃ、逆なんだよな、ってことは)
622人形屋 改 ◆38GE8cA6
  お頭「私はたとえ相手が女子供であろうとも容赦しない。」
  リナ「女の子には優しくしろって親に習わなかったの?」
  お頭「ははは、私の親は私を生んですぐ私を捨てた、金がなくて私を売ったんだ、小さい頃
  から一人でやってきて、今はこの盗賊のお頭さ。」
  リナ「それはそれは、ご苦労様です、では、私はこの辺でお暇します、ごきげんよう。」

  と、どさくさに紛れて、この場を逃げようとしたが、盗賊の一人に差し押さえられる


  お頭「なにどさくさに紛れて逃げようとしてんのよ。」
  リナ「やっぱりばれてました。」
  お頭「当然、お前だってここの世界の人間ならわかってるだろ。」
  リナ「ええ。」
  お頭「なかなか、かわいいな、脱げ。」
  リナ「は?」
  お頭「私が着ることににする、これも飽きてきたころだしな。」
  リナ「なに、自分勝手なことばかり言って、それに私はこの世界の人間じゃないの。」
  お頭「なに?この世界の人間じゃないだと?」
  リナ「ええ、だから、私は誰も着てません。」
623人形屋 改 ◆38GE8cA6
お頭「そうか、じゃあ、お前がこの世界の人間ではないとゆう証拠はあるのか?」
  
  俊介(まいったな、証拠なんてないぞ)
  リナ(落ち着いて、ここは逃げるしかないわね)
  俊介(逃げるってどうやって、相手は武器を携帯してるんだぞ、下手に動けば殺られるぞ)

  お頭「どうした、証拠がないのではどうしようもないな。」

  俊介(くっそー、あ、そうだ、リナ、ここはさっきの色じかけでいけるかもしれないぞ)
  リナ(そうね、見かけは女だけど、ほんとは、よしやってみる)

  リナはその場に脚を横に崩してみる、スカートを太もものあたりまでめくりあげる
  少し上目づかいで、お頭を眺める。

  リナ「いいこと、しようよ。」

  それを見て、お頭は大声で笑い出す、部下も笑い出す。

  お頭「ははは、面白いな、気にいった。」
  リナ「え?それじゃあ、逃がしてくれるの?」
624人形屋 改 ◆38GE8cA6
 お頭「なわけないだろ、アジトに連れ帰って、ゆっくり遊んでやる、おい、連れてけ。」
 
  と部下に命令を下すと、部下がリナに縄をかける、縄がリナの身体にくいこむ
  口に布をつめられて、目隠しをされる。

  リナは言葉にならない言葉をはっするが、それは盗賊には女の呻き声にしか聴こえない。

  お頭「悪く思うな、アジトの場所を知られるわけにはいかないんだ、少し苦しいかも
  しれないが、我慢しな。」

  盗賊「お頭、こっちの奴はどうします?」
  お頭「そいつも連れて行く、帰るぞ。」

  そのまま、リナとサムは盗賊のアジトへ連れて行かれる、暗くしめっている洞窟の牢屋に監禁
  されてしまった。

  しばらく気絶していたサムも気がつくと、自分がいる状況を把握できなくて、周りを見回す

  サム「ここは?俺たちはどうなったんだ。」
  リナ「捕まったの、捕虜みたいなものね。」
628人形屋 改 ◆38GE8cA6
  俊介たちにはふにおちなないことがあった、なぜDrカイザがこんなキグルミを作り
 国民全体に着ることを命令させたのか、その真の目的とは一体なんなのか。

 リナ「ねえ、サムさん、なぜカイザはこんなことをするのでしょう?」
 サム「これも単なる噂なんだが、この世の終わりラグナロクが迫ってるらしい。」
 リナ「ラグナロク?」
 サム「神々でさえ生き残ることが難しいとされる世界の終末ラグナロク、全世界が
 一瞬で消えてなくなるそうだ。」
 リナ「まあ、それは大変ですね。」

 俊介(って人事じゃないぞ、この世界に俺たちもいるんだ、そんなのがおきたらやばいぞ)
 リナ(まあ落ち着いて、なんとか回避する方法があるはずよ)

  リナ「そのラグナロクを回避する方法はないんですの?」
 サム「一つだけある、この国の伝説、異世界より来たらんもの神秘の七つの石揃わん時
 これ世界を救くわん、こんな言い伝えがあるんだ。」
 リナ「神秘の七つの石?」
 サム「だから、俺も最初、リナが異世界の人間だって聞いてからびっくりしたよ、ラグナロクが
 回避できる、生き残れると思ったからな。」
 リナ「そうですの。」
629人形屋 改 ◆38GE8cA6
俊介(やっぱ俺たちの事なんだぜ異世界の人間って、でも神秘の七つの石ってのがわからない)
 リナ(もしかして、リナの身体にあるエネミーストーンのことじゃないかしら)
 俊介(なるほど、あ、でも、俺たちの石は六つだぜ、あと一つは?)
 リナ(わからないわね)

 盗賊「おい、なに話してるうるさいぞ。」

 リナ「サムさん、神秘の石について教えてください。」
 サム「俺も詳しいことまでは知らないが、その石の一つをカイザが持っているとゆう噂だ、七つの石の
 中でもっとも大きく力の強い石だそうだ。」

 すると、盗賊の一人が棒でサムを殴る、倒れこむサム

 リナ「なにするんです?」
 盗賊「うるさいと言っているのがわからんのか、黙らせてやる。」
 リナ「待ってください、そんな乱暴しなくてもいいじゃない。」
 盗賊「うるさい、邪魔だてするとお前も痛い目をみることになるぞ。」

 リナは手を縛られているためサムにすりよってサムをかばう
630人形屋 改 ◆38GE8cA6
 リナ「無抵抗の人間をいたぶってなにが楽しいんです。」
  盗賊「お前もどうやら痛い目をみたいみたいらいしいな。」

  そういって盗賊は棒を振り上げる、リナも思わず目を閉じる

  お頭「待ちな、私の許可なくその娘に手をかけるんじゃないよ。」

  盗賊の棒がリナに当たる瞬間に止まる

  お頭「娘を私の部屋に連れてきな、もう一人のほうは、お前の好きにしていいよ。」
  盗賊「は、わかりました。」
  リナ「そんな、サムさんも一緒に。」
  お頭「あいにく私はあんたに用があるんだ、こいつは情報を漏らさないために連れてきただけだ。」
  リナ「サムさんは怪我をしてるんですよ、怪我人をほっておくなんて。」
  お頭「心配しなくてもいい、怪我はそのうち治る。」

  そういってそのままリナとサムは引き離される、そしてリナは盗賊のお頭の部屋に招かれる、
  洞窟の穴を改装してあり、中にはベットや机など、豪華な装飾品がある。

  お頭「まあ、そこに座りな。」
631人形屋 改 ◆38GE8cA6
リナはそのまま、そこにペタンと座る、あいかわらず手は縄で縛られたままだ。
   
    リナ「お頭さん、縄を解いてください、痛くてしょうがないんですけど。」
    お頭「そうゆうわけにはいかないんだ、それと私はリンダって名前だ、よく覚えておくんだな。」
    
   リンダはそうゆうと、リナに近寄る、手をリナの顎に手をかける、そのままリナにキスする。

   リナ「アウ・・うう。」

   リナも突然の事なので声にならない、初めてのキス、リンダの柔らかい唇がリナの口
   に密着する。

   リンダ「どうだ?少しは気持ちよくなったか?」
   リナ「私、女の人とキスするの初めてだったから・・」
   リンダ「私は毎日やってるぜ、でもお前とのが一番よかったな、でも不思議だ、お前には
   生身の人間の感覚がなかった、でもそこがいいんだなきっと。」

   俊介(そういえば俺とリナってキスしてなかったな)
   リナ(そうね、ってことは私のファーストキスはリンダさん?)
632人形屋 改 ◆38GE8cA6
リンダ「リナが本当に異世界の人間なら、ラグナロクを回避できるかもしれないな。」」
   リナ「サムさんも言ってました、世界の終末ラグナロクが近いと、そして異世界から来た人間がそれを
   救くうのだと。」
   リンダ「言い伝えによれば、そうゆうこになっている、しかし、異世界から来た人間はリナ、お前だけでは
   ない。」
   リナ「Drカイザ、いや錬金術師のカイザですね。」

   リンダ「そうだ、彼もまた異世界からきた人間だとゆう、高度な錬金術でこの時代を支配しようとしている。」
   リナ「彼になぜそんな力があるんですか?話によれば神秘の石を持っているとか。」
   リンダ「そうだ、錬金術とは、物質を分解し再構築すること、原則として、対価交換の法、なにかを得るため
   には、それにふさわしい対価を支払わなければならない、だが、奴はそれを無視できるのだ。」

   リナ「それは、どうゆうことです?」
   リンダ「神秘の秘石、賢者の石、奴はそれを持っているらしい。」
   リナ「賢者の石?」
   リンダ「自然の摂理を無視した力がその石だ、奴はなんらかの方法で賢者の石を手に入れ、国王に自分の
   絶対忠誠を誓った、国王のオーディンは、自分の支配権拡大のため近年、隣国に侵略を計画しているらしい
   それには大量の兵が必要になる、そこでオーディンはDrカイザと賢者の石で兵隊を生み出したんだ。」
633人形屋 改 ◆38GE8cA6
   リンダ「しかし、万物の摂理を無視した代償は国を荒廃させる結果になってしまった、人間の精神を大量
   に必要としているのだ。」
   リナ「それでは、代償を払っているじゃないですか、賢者の石はなんの犠牲もないはずでは?」
   リンダ「そうだ、一説では賢者の石ではない別のものだとゆう噂もある、だが、このままでは、確実に
   国民は苦しい立場に追いやられる、なんとかしないと。」

   リナ「あなた、盗賊なのに、よくそこまで知ってますね。」
   リンダ「盗賊といってもそれは、表向きにすぎない、国王オーディンの絶対的支配から国民を守る
   ために結成された、レジスタンスだ。」
   
   俊介(なんか話がどんどん大きくなってきたぞ)
   リナ(私たちは異世界からきたメシアになってるのね)

   リナ「では、国王に抵抗してきたんですか?」
   リンダ「そうだ、だが、オーディンには近づけない、奴には腕ききの部下がいるからだ。」
   リナ「腕ききの部下?」
   リンダ「破壊の使途フレイ、戦慄の覇者バルキリー、戦場の神ワルキューレ、こいつらがオーディンの
   側近にいつもはりついているため王宮に近づけない、オーディンもまた世界に3つしかない神器の一つ
   グングニルの槍を持っているんだ。」
640人形屋 改 ◆38GE8cA6
  リンダの説明を聞いていたが、だんだん事の重大さが身にしみてきた俊介とリナ
    しばらく呆然となる。
   
   リナ「で、リンダさん、そのオーディンに勝つ方法は?」
   リンダ「優秀な部下に神器の槍、いままで何人もの罪もない人間が犠牲になってきた、これ以上
   犠牲者を出したくない、が、今の我々の力では国王はおろか、城に近づくこともできん、城の周囲
   にはなにやら見えない壁のようなものが天高くはりめぐらされているのだ。」

   (空間絶断フィールド、外部からのいかなる攻撃もシャットアウトさせる高性能バリア)

   俊介(そんなのにどうやって勝つんだよ無理だよ城にも入れないんじゃ)
   リナ(そうね)

   リンダ「だが、方法はなくはない、この世界のどこかにキグル民とよばれる古代民族がいる
   彼らには、神器の一つ、ドラゴンオーブのを持っている、ドラゴンオーブの力も絶大なものだ。」

   リナ「じゃあ、そのキグル民さんに会ってドラゴンオーブをもらいましょう。」
   リンダ「そんなことができたらとっくにやっている、彼らは遊牧民族だ、この世界を絶え間なく
   移動しているんだ、今、どこにいるのかもわからん。」
642人形屋 改 ◆38GE8cA6
俊介もリナも落胆の色が見えはじめる、万策つきたり、もはやどうすることもできないまま
   世界の終末を迎えるのか。
   
   俊介(だめだ、どうにもなんないよ)
   リナ(俊介のバカ、なんで諦めるの、私たちにだって出来る事はきっとあるはずよ)

   リナ「私に出来る事があるなら、協力します。」
   リンダ「はは、そうか、救世主のお前ならなんとかなるかもな。」

   リンダも重いため息をつく

   リナ「神秘の七つの秘石には及ばないかもしれませんが、私、残りの六つの石持ってます。」
   リンダ「なに?それは本当か?」

   リナ(俊介、見せてあげましょう、私たちの力)
   俊介(ああ)

   ピアス、腕輪、脚輪にはめ込まれたエネミーストーンが光を放つ、意識を石に集中させる
   リナの服がメイド服から、ブルーメタルの甲冑にかわる、羽飾りの兜、剣と盾がでる、
   そう、俊介がスペースランドで着ぐるんだ月の使途アルテミスだ。
643人形屋 改 ◆38GE8cA6
リナ(俊介、これは?)
   俊介(覚えてる?二人でいったスペースランドで見ただろ)
   リナ(でも、あのときは俊介さんトイレで、知らないはずじゃ?)
   俊介(実は、あれ着てたの俺なんだ、今まで黙ってて、ごめん)
   リナ(えー、リナ全然わからなくて、一緒に写真とっちゃたよ)
   
   あまりの唐突な出来事に唖然とするリンダ、目の前の見知らぬ女の姿が変化してしまったのだから

   リンダ「お前、それはどうゆうことなんだ?」
   リナ「これが私の力、私には六つの秘石の力で自由に衣服を変化させることが出来るんです。」

   リンダ「それが救世主の力、Drカイザにも匹敵する力かもしれない、望みはまだある、どうだ
   私たちの仲間にならないか?そして、国王の支配から国民を救いだすんだ。」
   
   リナ「私にどこまでできるかわからないですが、これ以上誰かの涙は見たくないですから、
   微力ながら協力させていただきます。」

   リンダ「わかった、我々も全力で協力しよう、盗賊なんか辞めて、レジスタンスとしてこれから
   堂々と名乗るぞ。」
 
   リナ「もうすこしこのまま盗賊のほうが、こっちも動きやすいでしょう、そうしてもらえませんか?」
644人形屋 改 ◆38GE8cA6
リンダ「悪政オーディンを退けて、新しい国王を選出するんだ。」
  リナ「新しい国王ですか?」
  リンダ「ああ、ここだけの話だが、王宮の地下神殿にこの国の真の王が封印されているとゆうんだ。」

  リナ「真の王?」
  リンダ「オーディンはその王の側近だったのだが、神器を手にいれ部下とともに下克上をおこしたんだ
  その時の王とその部下がいまだに地下神殿に封印されているらしい。」
  
  リナ「オーディンを倒し、先代の王を復活させればいいんですね。」
  リンダ「そうゆうことだ、だが、そうたやすくできることではない。」

  リナ「ところで、地下牢に監禁されたサムさんを解放していただけませんか?」
  リンダ「わかった、今すぐ開放する。」

  しばらくして、部屋にサムが入ってくる、リナの姿をみて驚く

  サム「リナ、その姿は?」
  リナ「これは私の石の力です、待ってくださいね、今もとの姿に戻ります。」

  甲冑から、メイド服に切り替わる
645人形屋 改 ◆38GE8cA6
サム「リナも盗賊になるのか?」
  リナ「いえ、表向きは盗賊ですが、この人たちは、命をかけて国民をオーディンの支配から救う
  ため戦っているんです、私はこの人たちと共にオーディンに戦いを挑みます。」

  サム「なんだって、よーしわかった、俺も一緒に戦うぜ、俺も、もうこんな生活いやだ、頼む
  俺も一緒に戦わせてくれ。」

  リンダ「おう、仲間は一人でも多いほうがいいしな、頼むぜ。」
  リナ「サムさんの故郷はいいんですか?下手したら生きて帰れないかもしれませんよ。」
  サム「なーに、こんな状態だ命なんて惜しくない、俺の命、あんたたちに預けた。」

  リンダ「よし、力強い味方もついた、早速、作戦会議だ。」

  盗賊団の名前はスラッシュ、幹部も含めて100人の部隊構成になっている、少佐以上の階級
  の人間が緊急招集された。
 
  リンダ「みんなにはもう伝わっていると思うが、我々に非常に強力な味方がついた、右が異世界
  からきた救世主リナだ、そして、仲間のサムだ。」

  リナ「よろしくリナです、微力ながらみなさんと共に自由を勝ち取りましょうね。」
646人形屋 改 ◆38GE8cA6
リンダ「さて、ここからオーディンの城まで約50キロだ、幸いこのアジトはまだ敵に発見されていない
  敵襲は考えてはいないが、万が一とゆうこともあるので、スラッシュの兵隊を20人、警備につける。
  残りは、明後日にも出発する。」

  リナ「どこへ行くんですか?」

  リンダ「遊牧民族、キグル民を捜索する、彼らから宝玉ドラゴンオーブを受諾するのが今回の
  作戦だ。」

  サム「なるほど、神器ドラゴンオーブなら、いけるかもな、俺はもう一つの神器、神剣エクスカリバー
  がどこにあるか知ってるぜ。」

  リンダ「なに、神剣エクスカリバーだと、それはどこにあるんだ?」
  サム「まあまあ、そう慌てなさんな、エクスカリバーはここから南に100キロほどいった断崖の孤島 
  フッカモッコ島にあるといわれている。」

  リンダ「南に100キロか、けっこう遠いな、情報によれば、キグル民は北北西の方向にいるとゆう話だ。」

  リナ「正反対の位置ですね、どうします?」
  リンダ「これからの戦いで神器の存在は不可欠だ、どちらも揃えたい、なのでグループを半分に分けて
  両方いただく。」
663人形屋 改 ◆38GE8cA6
  会議は3時間以上にのぼった、議題はグループ編成の話になってきた、南のフッカモッコ島
  にはここから5日以上、北のキグル民に合流するのは最低でも10日以上かかるらしい。

  リンダ「南の神剣エクスカリバー奪取にはやはりサムが付いていったほうがいいだろ、頼めるか?」
  サム「おう、任せとけ、で、兵隊はどのくらいもらえるんだ?」
  リンダ「ざっと40人、隊長はサムでいいな。」
  
  リンダ「北のほうは、やはりリナがいたほうがいいだろ、救世主なら彼らも素直にオーブのを渡して
  くれるだろう。」
  
  リナ「もし、上手くいかなかったら、どうするんです?」
  リンダ「その時は・・」
  リナ「その時は?」
  リンダ「力づくででも聞き出す。」
  リナ「暴力はよくないわ。」
  リンダ「冗談だ、でもなんとしてもドラゴンオーブを手にしなければいけない。」
  リナ「そうですね。」

  俊介(いいのかリナ?危険な旅になるぞ)
  リナ(平気よ、リナ、俊介と一緒ならどこにでも行く、言ったじゃないずっと一緒だって)
664人形屋 改 ◆38GE8cA6
ここで時間概念の説明、前作でもいったとおり、リナのエネルギーはエネミーストーンに備蓄
  されている、事実そのエネルギーは7日しかもたない、この事実は変わらないが、ここでは
  俊介たちがいた世界とは時間の流れが違うため、この世界では、10年は動ける。

  リンダ「よし、そうゆうことで、出発は明後日だ、各自準備せよ、解散。」

  サム「リナ、こっからは別行動になるが、無事でいろよ。」
  リナ「うん、サムさんもね。」
  サム「おう、俺は殺されたって、死なないさ、不死身のサム様をなめるなよ。」
  リナ「私もがんばるから、神剣のほうは任せたわ。」

  リンダ「さ、飯だ、おい、酒を持ってこい。」

  すると、どんどん料理が出てくる、酒も出てくる、あっとゆう間に大宴会が始まった。

  リンダ「今日はリナが来た、めでたい日だ、大いに盛り上がれ。」
  盗賊「おー。」
  リンダ「おう、ほら、リナもたんと食っておかないとリキが入らないぞ、腹がへっては
  戦はできぬとゆうだろ。」
665人形屋 改 ◆38GE8cA6
リナ「私たちは戦いに行くわけではないので、私は結構です。」
  リンダ「なんだ、私の酒が飲めないのか?」
  リナ「そうゆうわけではないんですが、私、お酒だめなんです。」

  俊介(飲めっていったって、飲めないしな)
  リナ(そうね)
  
  飲むことも食べることもできないリナはしばらくして、席をたつ、外に出ることに
  した、その日は満月だった。

  俊介(へー、この世界にも月があるんだな)
  リナ(そうね、綺麗)
  俊介(にしても、とんでもない事に巻き込まれたな、ここに来て、いきなり世界の滅亡だとか
  戦争だとか)
  リナ(ほんと、前の世界がどれだけ平和だったかがよくわかるわね)

  俊介(戦いは厳しいものになりそうだ、戦えるのかな)
  リナ(わからない、リナは戦闘用じゃないし、石の力でもどこまでやれるのかもわからない)
 
  俊介(みんなが期待してる分、実際に俺たちができることに差異があるよ)
  リナ(たいしたことできなくてリンダさんやみなさんの期待が大きいぶんプレッシャーがかかるね)
666人形屋 改 ◆38GE8cA6
 出発前夜
   
   リナはなかなか寝ることができずにいた、少し気分を変えるため外に出ることにした。
   
   俊介(いよいよ明日なんだな)
   リナ(そうね、俊介、怖いの?)
   俊介(バカゆうな、俺が怖いわけないだろ)

   サム「どうしたんだ、こんな夜更けに女一人で出歩くなんて無用心だぞ。」
   リナ「サムさん、すみません、なかなか、眠れなくて。」
   サム「明日だもんな、リナと別れるのは辛いがこれも世界のためだし。」
   リナ「私もサムさんと別れるのは辛いです。」

   サム「ま、すぐ、会える、俺は必ずエクスカリバーを手にいれるんだ。」
   リナ「私もがんばるね。・・でも。」
   サム「でも、なんだ?」

   リナ「私、みんなが思ってるほどできないかもしれない、この世界に来たのだって偶然だし
   いきなり、世界の終末とか、異世界の救世主とか、短い間にいろんなことありすぎて、
   みんなが私によせる期待に押しつぶされそう、無力な自分が怖いの。」
667人形屋 改 ◆38GE8cA6
サム「リナ・・、そんなに自分一人で抱え込むなよ、お前は一人じゃないんだ、俺たち
   がいる、リナはリナに出来ることをすればいいのさ。」
   
   リナ「私が出来ること?」
   サム「そう、リナはリナじゃないか、周りからのプレッシャーにビビルことないさ、その場
   で出来ることに全力をかたむければいいんだ。」

   リナ「ありがとう、サムって、本当はいい人なのね。」
   サム「おいおい、本当はって、なんだ、ってことは今まではいい人じゃなかったのか?」
   リナ「だって、顔怖いし、最初私にも冷たかったし。」

   サム「がっくり、だけど、今は違うだろ。」
   リナ「そうね、見直した。」
   サム「よかった。」

   すると、急にサムが抱きつく

   リナ「なに、どうしたのサム?」
   サム「離れたくない、俺、最初会ったときから、リナのこと好きだった。」
   リナ「サム・・気持ちはうれしいけど、今は戦争だし、サムの気持ちに答えてあげられない。」
668人形屋 改 ◆38GE8cA6
サム「ほんとは、リナと一緒に行きたかった。」
   リナ「これが終わったら、考えとく。」
   サム「そうか、これが終わったら。」
   
   そして、リナとサムは軽いキスをして別れる

   俊介(どうして、あんなこといったんだ、俺たちは元の世界に帰らないといけないんだぞ)
   リナ(だって、サムさんの気持ちをないがしろにするわけにはいかなかったし)
   俊介(それにしても、リナが俺以外の人間とキスするの2回目だな)
   リナ(どうしたの?ひょっとしてやいてるの)
   俊介(そんなんじゃないけど・・)

   俊介(でさ、俺たちもなんか武器とか使えないかな?)
   リナ(戦闘用じゃないからね、鎧に変化したときにでる剣が今の私たちのたった一つの武器ね)

   リナ「はあー。」
   
   石に意識を集中して、鎧に変化させる

   リナ(なに?いきなりどうしたの?)
   俊介(俺たちに出来ること、ただ持ってても仕方ないだろ、剣の修行するんだ)
696人形屋 改 ◆38GE8cA6
  出発の朝
  
   リンダ「よーし、いよいよ、出発だ、俺とリナは北のキグル民に、サムと副首領は南のフッカモッコ島に
   合流地点は東のキーグル山脈だ。」

   リナ「みなさんの力で必ずこの国を元の平和な世界に戻しましょう。」

   盗賊「おー、リナ様、ばんざーい。」

   そこに一人の盗賊が走りよってくる、花束をリナに渡す
 
   リナ「これは?」

   盗賊「我々、救世主リナ様ファンクラブのものです、ちなみに私、会長で会員ナンバー1なんです、
   我々は常、リナ様のご武運を祈っております。」

   リナ「私のファンクラブ?ってそんなのあるんですか?」
   リンダ「ここ3日で発足したらしくてな、みんなリナが好きなんだそうだ。」

   リナ「ファンクラブなんて作ってくれたなんて、私とーってもうれしいです、ありがとう。」
697人形屋 改 ◆38GE8cA6
盗賊「我々、リナ様ファンクラブは命をかけてリナ様をお守りします。」
   リナ「ありがとう、でも、みなさんもどうぞご自分の命を大切にしてくださいね。」

   盗賊「そしてこのたび私たちはリナ様親衛隊を結束しました。」
   リナ「親衛隊ってそんなオーバーな。」
   盗賊「いえ、やらせてください、みなもそう思っております。」

   リナ「いいんですのリンダさん?」
   リンダ「うーん、やつらもやる気になってるみたいだし了承してくれないか?」
   リナ「わかりました、私もみなさんの足をひっぱらないようにがんばりますから、
   一緒にがんばりましょう。」

   そこにサムと副首領がくる、二人とも膝をつき頭を下げる
  
   サム「我々も全力で神剣エクスカリバーの奪取に挑みます、どうかリナ様もご無事で。」
   リナ「なにあらたまってるのサムさん、私たちは友達じゃない、頭あげてよ。」
   サム「いえ、今はこうさせてください、では、我々は一足先に現地にいきます。」

   リンダ「よし、出発せよ。」

   そして、サムと副首領の一段は南のフッカモッコ島に向けて旅だった。
698人形屋 改 ◆38GE8cA6
 リンダ「よし、我々も出発だ、いくぞ。」

   こうしてリンダとリナは北の遊牧民族のキグル民捜索にアジトをあとにした、旅の道は険しい
   極寒の地の断崖や、深い谷が進行を妨げる。
   そして、2日目のことであった、一行はとある、深い渓谷にさしかかったときのことである、
   急に回りを囲むように何者かが一行を取り囲む。

   リンダ「なんだ、てめえら?」

   山賊「俺たちはこの辺をしきってる山賊様よ、お前らここらのもんじゃねえな、命が惜しかったら
   持ち物おいてさっさと消えな。」

   リンダ「山賊だー、上等じゃないか。私たちは盗賊だよ、やろうってのかい?」
   山賊「なに、盗賊だ、へ、女ばっかじゃねか、笑わせる、ヤローども出て来い。」

   すると、岩陰から100人はいるであろう山賊が出てくる、どれも、屈強な男ばかりだ

   俊介(げ、これはまずいな、どうみたって俺たちの倍はいるぞ)
   
   リンダ「頭数だけ多けりゃいいってもんじゃないよ、お前らの親分をだしな。」
699人形屋 改 ◆38GE8cA6
 すると、目の前の大きな岩の頂上に一人の男が立っていた、そしてそのまま飛び降りた
  
   俊介(げ、まじか、あの岩どうみたって、5メートルはあるぞ)

   しかし着地に失敗し地面に落ちる。
  
   山賊「お、親分、大丈夫でがすか?だからいったでしょ、無理だって。」
   親分「うるさい、今のは俺が予想してた風が若干右に吹いてしまったからだ。」

   リンダ「ははは、無様だな、それで親分か。」

   親分「だまれ俗物、俺は山賊の首領イーグル、お前は誰だ?」
  
   リンダ「私かい?私は盗賊スラッシュの首領リンダさ、ここを通してもらいたいんだけどね。」
   イーグル「俺たちがだまってここを通すわけないだろ、ここでたっぷり遊んでやる。」

   リンダ「ふん、どうやら正攻法ではいかないみたいだね、みんなやるよ。」

   リナ「待ってください、喧嘩はいけません、ここは話し合いで解決しましょう。」
   リンダ「だめだ、こいつらは話し合いでどうにかなる連中じゃない。」
700人形屋 改 ◆38GE8cA6
イーグル「なんだ、お前は、みたこともない服を着ているな。」

   リンダ「聞いて驚け、リナはこの世界を破滅から救うため天からかの使者リナだ。」

   すると、山賊がどよめく、山賊もその辺に事情は知っているため、みんな驚く。

   リンダ「へへ、みんなビビってる。」

   イーグル「それでは異世界から来たとゆうのか。」
   リナ「はい、ですからここはこの世界に住むもの同士手を組み合って国王の支配から
   この国の人を救いましょう。」

   すると、山賊たちは大声で笑いだす

   リナ「なにがおかしいんですの?」
   イーグル「世界の平和なぞ我々はどうでもいいのだ、破壊と殺戮を繰り返す事こそが
   我々の生きがいなのだ、国王などどうでもいいのだ、事実ラグナロクで世界がどうなろうとも
   我々にはどうでもいいこと、どうせ滅亡するなら、今こうして生きがいであることをやった
   ほうがいいだろうが。」

   リナ「それは間違ってます、世界が消滅したらあなたがただって生きてはいられないんですよ。」
701人形屋 改 ◆38GE8cA6
イーグル「わからない娘だな、いーか、俺たちはもう命など惜しくない、どうせみな消滅する
   運命なら堅苦しく生きてるなんていやだ、好きなことをやって生きたいんだ。」

  リナ「そんなの絶対間違ってます、こんなときだからこそ世界のみんなが力をあわせるべきでは
  ありませんか。」
 
  イーグル「ははは、さすがは異世界の人間だゆうことが違う、お前たちのいた世界はよっぽど
  平和だったんだな、だがここは違う、この世界じゃ悪が勝つんだ、もう何百年も戦争をしているんだぞ。」

  リナ「私のいた世界でも戦争はありました、しかし、戦争は悲しみしか生み出しません、反戦運動も世界規模
  で展開されています、みな平和を願っているんです、だから戦争はやめてください。」

  リンダ「リナ・・みんな、リナのゆうとりだ、戦争をこれ以上長引かせるわけにはいかない。」

  イーグル「口で言ってもわからないらしいな、なら力でわからせやる、はあー。」

  するとイーグルの身体からオーラのようなものがでてくる、そしてなにやら一人でブツブツ言っている。

  
  俊介(なんだ?なにするつもりなんだ)
  リナ(俊介みて、イーグルの身体の周りに高エネルギー反応があるわ、なにか撃ってくる)
923人形屋 改 ◆nNdD.1zM
まばゆいレーザーのようなものがこっちにものすごい勢いで飛んでくる
   
   リナ「みんな、伏せて。」
   イーグル「ははは、もう遅いわ。」

   レーザーはこっちの兵隊数人を吹き飛ばしていった、光線が通過したことを
   確認しておそるおそる顔をあげてみる。
   背後には運悪く負傷してしまった兵士が倒れている。

   イーグル「どうだ、俺のマーダーキャノンの威力は。」

   リナは負傷した兵士にかけより、手を握る

   リナ「大丈夫?」
   兵士「う・・俺は、最後にリナ様の腕の中で逝けて幸せだ、ぐふ」

   そのまま息絶える兵士、リンダもかいほうしているが、こっちをむき首を振る

   イーグル「ははは、どうだ。」
   リナの拳に力がこもってきた
924人形屋 改 ◆nNdD.1zM
俊介(あいつ、許さねー)
   リナ(俊介、落ち着いて、戦っちゃいけない)

   そんなリナの静止も聞かずに、すくっと立ち上がる、石に意識を集中して鎧の姿に
   変化し、剣を構える。

   イーグル「なに、いきなり姿が変わったぞ。」
   リンダ「やめるんだ、相手が悪い。」

   しかし、そんな言葉は聞こえていなかった

   リナ「罪もない人を傷つかるなんて」
   イーグル「ははは、いい光景だな。」

   リナは剣を振りかざしてイーグルに斬りかかっていく、しかし、剣など習ったこともない俊介の
   剣さばきなど戦い慣れたイーグルにとっては赤子の手をひねるようなものだ。

   リナの剣を紙一重でかわしていく、かすりもしないことに俊介も焦りがでてくる

   イーグル「なんだその剣は、この素人め、ふん。」
925人形屋 改 ◆nNdD.1zM
剣をはじき飛ばされる、すかさず至近距離でマーダーキャノンをあてにくるイーグル、すかさず
   盾を構える。

   マーダーキャノンが至近距離で発射され盾にあたる、リナごと後ろに押し戻される。

   俊介(うわあああ、くっそう)
   リナ(俊介、盾がもうもたない、そのまま受け流して)

   10メートルほど押されたところで少しふんばって盾にエネルギーを盾にためこんで、盾ごと
   投げ捨てる。
 
   イーグル「ははは、なかなかやるな、だがもう丸腰でどう俺と戦うつもりだ。」

   俊介(くっ、どうしよう)
   リナ(もう無茶して、もう少しでやられちゃうとこだったよ)
   俊介(まだだ、まだ終わらない、格闘なら)
   リナ(ちょ、ちょっと、格闘なんて、私の身体がもたないよ)

   リナの言葉を無視して、イーグルに立ち向かうことになった
926人形屋 改 ◆nNdD.1zM
 イーグル「なにをしたって無駄だ。」

   リナ(俊介、落ち着いて、だめ、こうなった俊介は止められない、私もここまでやられたら
   やるしかないわね)

   リナ「いくよ。」

   リナとイーグルの格闘戦が始まった、手を出すことができないでいるリンダと兵士たち

   リンダ「リナ・」
   兵士「首領、リナ様は俺たちのために戦ってくれてるんだ、俺たちも。」
   リンダ「お、おう、俺たちは、残党のやつらを相手にするぞ、何人動ける?」
   兵士「35人です。」
   リンダ「よし、二手に分散し反撃だ、俺はリナを援護する。」

   しかし、格闘戦でもいままで、喧嘩などやったことないので勝負にならない、一方
   イーグルは百戦錬磨の戦士だ、格闘も慣れている。
   
   次第に追い詰められる、イーグルの回し蹴りがリナのかた口をかする
   リナも体勢を崩して、地面に膝をついてしまう。
927人形屋 改 ◆nNdD.1zM
スーツなので血がでることはないが、内部にはその衝撃を伝える、膝まずいてしまうリナ

   俊介(さすがに、やばいな、もう身体がゆうことをきかなくなってきた)
   リナ(これ以上やられるとまずいわね)

   リナの首をイーグルが掴む、片手で持ち上げる、ほどこうとバタバタしてみるがびくともしない

   リナ「あう・うぐ・・、放しなさい。」

   イーグル「ははは、俺は女が苦しむ姿を見るのが好きなんだ。」

   するといきなり手を放す、2メートルの高さから地面に落ちる、こんどは髪をつかまれて無理やり
   持ち上げられる。

   イーグル「ただ、いたぶるのでは面白くないだろ、かわいがってやる。」

   数人の山賊がリナの手足に縄をかける、手足を縄で拘束され動きがとれなくなった
953人形屋 改#
リナは身動きがとれないまま地面に縛りつけられてしまった
リナ「ちょっと、なにすんるんですか?これを解いてよ。」
イーグル「ははは、はいそうですかってほどく奴などいない、少しかわいがってやる。」

リナ(どうしよう、このままじゃ、イーグルに・・)
俊介(やめろー俺はそっちの気はないんだー)

すると右足を拘束していたロープがわずかにゆるんでいるのに気がつく

リナ(そうだ、俊介、イーグルを限界ままで近づけて)
俊介(どうするんだ?)
リナ(今、右足のロープがゆるいわ、イーグルが近づいたらおもいっきりあそこを蹴って)
俊介(え?マジ)
955人形屋 改#
イーグル「ははは、いい様だな。」

リナ(もーすこし近づけて)
俊介(やめとこーよ、痛いよ)
リナ(なに情けないこといってるの、やらなきゃこっちがやられるわ)

イーグルはリナの真上にきて、四つんばいになりいやらしそうにリナを眺める

イーグル「へへ、よくみりゃ、いい女じゃないか。」

リナ(今よ、蹴って)

リナ「のぼせてんじゃないわよ、このエロガッパ」
ガス イーグルの急所の蹴りが入る

イーグル「ぐわー、おのれー。」

俊介(いたそー同情するぜイーグル)
957人形屋 改#
怒り狂ったイーグルがこっちにむかってくる、痛みと怒りで我を失っているようだ
斧をふりまわしながら突進してくが、途中で石につまづて転ぶ。

イーグル「おのれ、こんなところに石を置いて俺を転ばせる作戦とわ、汚いまねを。」
リナ「あんたが勝手につまづいて転んだだけでしょ、私のせいにしないで。」

イーグル「うるさい、これでもくらえ、スモーキングキャノン。」

イーグルがまたににかを発射した、煙幕をつくり敵の視覚を奪うために開発されたのだ

俊介(なに?前がみえない)
リナ(俊介、気をつけて、近くにいるわ)

イーグル「くらえ、イーグルクラッチ。」
リナの正面にきたイーグルは両手でリナをつかみ、背中で手をクラッチさせそのまま
怪力で締め上げる。
958人形屋 改 ◆N/1v6lWc
イーグル「ははは、どうだ、動けないだろ、このイーグルクラッチからは逃れられん。」

俊介(なんだよ、ただのさば折りじゃないか)

イーグルはさらに力を入れていく、特殊スーツの防御制限ではもう限界らしい、
筋肉や骨がきしみだしていく。

リナ「きゃーーう・・。」
イーグル「とうとう、気をうしなったか・・ぐわ。」

イーグルの腕に矢がささる、リンダが援護射出した矢がイーグルの片腕に突き刺さる
リンダ「そこまでだよ、ここからは私が相手だ。」
イーグル「おのれ、まずは貴様からだ。」

リナ「俊介、俊介起きて、だめ、気絶してる、しかたないここからはリナだけでやるしかない。」
959人形屋 改 ◆N/1v6lWc
俊介が気絶した今、身体を動かせるのはリナだけだ、しかしリナはコンピュータの精神
  だ、実際に身体は俊介のため動かすのはかなりのエネルギーを必要とする。
  
  リナ(お願い、リナに力をかして)
  エネルギー出力をあげてみることにする
  
  石に意識を集中させる、6つの石が光だす、俊介の身体を無理やり動かすのに全体の
  エネルギーの約30%を使っている、全出力の残り70%で起動する。
  
  立ち上がるリナ、服を変化させる、鎧がブルーメタルカラーからエナメルブラックに変化する
  黒と金の複合したラインで形成された、急激なエネルギー放出で火花が出ている、ちょうど
  俊介とリナが同化したときのように、周りの金属が変形しはじめる。

  晴れていた空に黒雲がかかり、中心に乱気流の渦が形成し始める、普段は青い宝玉が
  赤に変化している。地面につき刺さった剣を引き抜く、剣を上下に一振りする、剣が変化
  する、ゆっくりとイーグルのもとに近寄る。

  リンダもしばらく交戦していたが、一瞬の隙をつかれ弾き飛ばされてしまう、リンダが
  リナの足元まで地面をなでるように飛ばされきた。
960人形屋 改 ◆N/1v6lWc
リンダ「う、リナ、そ、その姿は」
  リナ「ありがとう、ここからは私がやるから、リンダさんは休んでて。」
  リンダ「悪い、そうさせてもらうよ。」

  そのまま気絶するリンダ、他の兵隊も苦戦をしいられているようだ

  イーグル「なんだ、また姿を変えたってか、無駄だ、俺には勝てん。」
  リナ「それはどうかしら、やってみないとわかんなくないかしら?」

  イーグルは三度、マーダーキャノンを発射しようとする

  イーグル「これで最後だ、仲間ともども消えてなくなれ。」
  リナ「無駄よ、リナには効かない。」

  イーグル「能書きはあの世でほざくんだな。」
  そのままリナにマーダーキャノンを発射する
  
  しかし、リナの身体に当たる前に光の盾のようなものにはじかれる、はじかれた光弾はそのまま空に消えていく
  それに驚いたのはイーグルだった。
961人形屋 改 ◆N/1v6lWc
焦るイーグルにゆっくりとちかずいていくリナ、恐怖を感じたのか近寄るリナに対して後退するイーグル
  
  リナ「あなただけは絶対に許さない、俊介を傷つけた罪は重わ。」
 
  イーグル「ふん、俺には関係ない。」

  次第に追い詰められていくイーグル、逃げられない岩場の壁に背をつける

  リナ「もう逃げられないわね、覚悟なさい。」

  イーグルは地面に突き刺さった斧を振りかざしてリナに斬りかかる、その攻撃を剣で受け止め
  上段にはじきとばす、そのまましゃがみの下段からイーグルの右腕を切り落とす。

  イーグル「ぐわー、く、くっそー、覚えてろ。」
  リナ「二度とリナの前に出てこないで。」

  イーグルと山賊はそのまま渓谷に消えていった、鎧が普段のメイド服にもどる、空も黒雲がとれて
  日がさす、しかし、激しいエネルギーを消費してしまったためリナの髪がオーシャンブルーから
  エメラルドグリーンになっていた。
3人形屋 ◆oLhH.OUc
激しい戦いを終えたが、俊介もリナも相当ダメージを負っていた、そのまま倒れてしまった
  リナが目覚めたときはもう夜になっていた、宿営地にテントを設営されて、リナはそこに寝かされて
  いた。

  リナ(俊介、俊介・・)
  俊介(う、あれ、俺どうなったんだ?)
  リナ(イーグルにやられて気を失ってたんだよ)

  俊介(そっか、俺、あのときイーグルに捕まって・・で、どうなったんだ?)
  リナ(リナもわからない、でも、俊介が無事でよかった)
  俊介(そっか、無様なとこ見せちゃったな)

  リナ(ううん、俊介が無事ならそれでいい)

  そこに、リンダが入ってくる

  リンダ「よ、やっと目が覚めたか、すごい大怪我を負ったのにもう、動けるのか、さすがだな。」
  リナ「あのあと、どうなったんですか?イーグルは?」
  リンダ「それが俺にもわからねえ、気がついたら奴らはいなくなってたし、リナも倒れてたんだ。」
  リナ「そうなんですか。」
4人形屋 ◆oLhH.OUc
 リンダ「私が気を失う寸前にリナをみたとき、リナがなんかいつもと違って見えた
んだ、鎧の色が違って見えたんだ。」

 俊介(え?どうゆうことなんだ、俺、気を失っててわかんなかった、リナ知ってるか?)
 リナ(ううn、わからない、私もよく覚えてないの、多分、スーツの自己防衛機能が
 誤作動をおこしたのよ)

 リナ(ごめんね俊介、リナが勝手にやったのに、今はしらなかったことにしておくわ)
 
 リナは起き上がろうと両手をつくが腕に力がはいらない
 リナ「きゃ、なに腕がうごかない。」
 リンダ「無理するな、今はゆっくり休め。」
5人形屋 ◆oLhH.OUc
リナ「ありがと、そうさせてもえると嬉しいです。」
リンダ「さっき、衛生兵からちらっと聞いたんだが、リナは普通の身体構造じゃないって。」

俊介(バレたかな?)
リナ(どうかしら)

リナ「そんな、私は普通の人間です、ただ、異世界の人間はみんなこうなんです。」
リンダ「そうか、そうだよな、こっちの世界の構造だってリナたちからみれば
かなり特殊なわけだし。」

リナ(もう、俊介の嘘つき、そんなわけないじゃん)

リンダ「じゃあ、私は引き続き見張りをする、いつ敵が襲撃してくるかわかんないしな。」
6人形屋 ◆oLhH.OUc
リナ「そんな、私なら大丈夫ですからリンダさんがお休みになって。」
  リンダ「いや、やらせてくれ、それと、私のことリンダでいいよ、私たちはもう友達なんだし。」
  リナ「リンダさん・・」

  リンダ「リンダでいいっていったろ、あのときももしリナがいなかったら、スラッシュは壊滅してただ
  ろうし、リナは命をかけて戦ってくれた。」

  リナ「私もリンダの矢がなかったら、あのまま締め殺されてたかもしれないし。」

  お互い傷をなめあう二人、次第にいい雰囲気になってくる

  リンダ「私、リナのこと好きだ、初めてキスしたときから。」
  リナ「リンダ・・」

  リンダはリナの身体の上によってきた

  リンダ「キスしていい?」

  小さくうなずくリナ、ランプの炎をけして、リナとリンダの夜はふけていった
7人形屋 ◆oLhH.OUc
     一夜明けて出発するこになった、リナの怪我も石の力でなんとか立てるくらいまでは回復した
  一行は35人になっていた、深い山間の小さな町にたどり着く

  男「俺たちの町になんか用ですか、そんな武器持って、用がないならさっさと出て行ってくれ。」
  リンダ「私たちはこの町に危害を加えるつもりはない、聞きたい事があるのだ。」
  男「聞きたい事?」

  リンダ「私たちは訳あって遊牧民族のキグル民を探しているのだが、彼らが今どこにいるか知りませんか?」
  男「はて、キグル民?聞いた事もないですな。」

  リンダ「そうか、で、もう一つ頼みがあるのだが、我々はここから西の果てより旅してきたのだ
  兵糧も底をつき、部下たちも手負いの傷がある、補給と休養も含めてこの町で休ませてもらえない
  だろうか。」

  男「見てのとおりこの町の人間はみな女子供ばかり、みな怖がっております、どうか別の町にして
  もらえないでしょうか?」

  リンダ「金は出す、頼む、一晩だけでいいんだ。」
  男「わかりました、明日の朝には出て行ってくれますね?」
  リンダ「わかった、約束しよう。」
8人形屋 ◆oLhH.OUc
  町の宿屋には入れないため、少し町はずれにテントをはるこになった、リナは食料の
  買出しに行くことになった。

  リナ「み、みなさん、そんなにゾロゾロついてきたらみんな怖がってますよ。」
  盗賊「いえ、私たちリナ様親衛隊は常にリナ様の側でリナ様の身を護る事が使命です。」

  ある程度の買出しを済ませると、リナはこっそり親衛隊の目を盗み町外れにでるリナ

  俊介(ふーやっと抜け出してきたな)
  リナ(そうね)

  すると、物陰から誰かの気配を感じる

  リナ(俊介、だれかいる)
  俊介(わかってる)

  リナ「誰です?さっきから私についてきて、姿を見せて。」

  すると、物陰から男が出てくる、その男には殺気のようなものを感じた
  
  男「やれやれ、バレてましたか、気配は消していたつもりでしたが。」
9人形屋 ◆oLhH.OUc
リナ「あなたは誰ですか?」
  男「人の名を聞くときはまず自分から名乗るのが礼儀じゃないかな?」
  リナ「そうね、私はリナっていいます、あなたは?」

  男「僕かい?僕はロキってゆうんだ、よろしくリナさん。」

  ロキと名乗ったこの男、まるで女のようないでたちに加えてかなりの美形だ

  ロキ「リナさん、町を案内しましょう。」
  リナ「お願いしますロキさん。」

  そうしてリナとロキはしばらく一緒に町を観光する事にした

  ロキ「それにしてもリナさんはなんとも珍しい服を着ているんだね。」
  リナ「私のいた世界では結構有名な服なんですよ。」
  ロキ「私のいた世界とは?」

  俊介(まずいな)

  ロキ「それはどうゆう事なんですリナさん、よかったら僕にだけ教えてもらえませんか?」
  リナ「ここでは、なにかとまずいので、人がいない所でお話します。」
10人形屋 ◆oLhH.OUc
リナとロキは町外れの小高い丘にきた、ここからは風景が綺麗で町が一望できるのだ、
  木の幹に腰を下ろして話はじめる。

  リナ「私は異世界からきたんです、そこで今のリーダーに出会ったの。」
  ロキ「異世界、リナさんは異世界からきたんですか。」

  リナ「国王の独裁を阻止すべく宝玉ドラゴンオーブを求めて旅してるです。」
  ロキ「ドラゴンオーブ?あの伝説の神器の一つドラゴンオーブですか?」
  リナ「そうです。」

  ロキの身体がブルブル震えはじめる

  リナ「大丈夫?ロキさん。」
  ロキ「いえ、なんでもありません、異世界とドラゴンオーブ、そしてラグナロク、そこに現れた救世主ですか
  なんとゆう運命のめぐりあわせなんだ。」

  リナ「そうね、私もいきなりこの世界にきていろんなことありすぎて。」
  ロキ「そうですか、大変ですね。」

  リナ「ロキさんはこの町でなにをしているんですか?」
  ロキ「僕はこの町で学校の教師をしております。」
11人形屋 ◆oLhH.OUc
リナ「ご両親と暮らしているのですか?」
  ロキ「両親はいません、幼いころに・・」
  リナ「ごめんなさい。」

  ロキ「いえいえ、いいんですよ。」
  
  ロキは立ち上がり丘からの絶景を眺めている

  ロキ「両親がいなくなって僕は親戚中をたらいまわしにされて、それでも教師になりたいってゆう夢
  があったので、一生懸命勉強してやっと教師になれたんです。」

  リナ「それでは夢が叶ったんですね。」
  ロキ「ええ、でもそれも今日で終わりにしようかと思います。」

  リナ「なぜです?せっかく夢が叶ったのに。」
  ロキ「オーディンのやり方は前々から好きではなかった、私は政治はみなのためにあるべきだと悟りました。」
  リナ「そのとおりです、正しき政治で国民を幸せにするのが国王の役割のはず。」

  ロキ「オーディンはただ自分の私腹を肥やすために他国ともう何年も戦争をしています、でも戦争では
  なにも変わらない、国民はどんどん苦しい立場におかれ今もこうして苦しんでいる。」
12人形屋 ◆oLhH.OUc
 しばらくなのも話さないまま二人は風景をぼんやり眺めていた、リナも俊介もロキの生い立ちを
  聞いてなにも言えずにいた。

  リナ「教師を辞めて、これからどうするんですか?」
  ロキ「旅にでようと思います、自分探しの旅。」
  リナ「だったら、私たちといきませんか?」

  ロキ「え?」
  リナ「あ・・ごめんなさいでしゃばっちゃって、ロキさんにはロキさんの都合があるんですよね。」
  ロキ「そうですね、今はついていくことはできません、世界で苦しんでいる人を助けるんです。」

  リナ「そうですね、私は私でこれからがんばりますから、ロキさんもがんばってください。」
  ロキ「なんか、初めてあった気がしませんね。」

  すると、遠くから犬のようなものが鳴き声をあげてこっちにくる、ロキになついているのか、じゃれ
  ている。

  リナ「ずいぶん、飼いならしてるんですね、ロキさんの飼い犬ですか?」
  ロキ「ええ、こいつが、山で怪我してるところを僕が助けて、それから、ずっと僕と二人っきりで
  今まで暮らしてきたんです。」
13人形屋 ◆oLhH.OUc
しばらく、一緒にあそんでいた、その犬は、銀色の毛並みで、ときどき見せる歯には鋭い牙を
  覗かせる。

  リナ「ロキさんこの犬の名前は?」
  ロキ「ははは、こいつは犬じゃないんです、狼なんですよ。」
  リナ「狼なんですか、どうりで牙がするどいのね。」

  ロキ「こいつの名前はフェンリルっていいます、銀色の毛並みが綺麗でしょ。」
  リナ「フェンリルちゃん、よろしく。」

  なでてみる、するとフェンリルはしっぽを振ってリナの顔をなめる、そこにリンダがリナを
  呼びに来る。
 
  リンダ「おーい、ここにいたか、おっと、お邪魔だったかな。」
  リナ「いえ、そんなことは、で、どうしたんです?」
  リンダ「食事の時間だ、あれ、この人は?」
  リナ「ロキさんっていいます、こっちがフェンリルちゃん、ロキさん、私たちのリーダーのリンダさん。」
  ロキ「よろしく、ロキです。」
  リンダ「よろしく、リナみんながまってる帰るぞ。」
19人形屋
 第2章 最終話

  リナ「じゃあ、私、キャンプに帰ります、またどこかで会えるといいですね。」
  ロキ「そうですね、思ってればきっとあえますよ。」

  リナは抱えていたバスケットから、パンを出して、フェンリルにあげると、フェンリルは
  おいしそうに食べる。

  ロキ「ありがとうございます、きっとフェンリルも喜んでます。」

  そのまま、リナはロキと別れ、スラッシュの宿営地にもどると、親衛隊がこっちのくる
  
  親衛隊「リナ様、ひどいですよ、途中でいなくなるなんて。」
  リナ「ごめんなさいね、ちょっと一人になりたくて、おわびに・・チュ」

  リナは親衛隊の頬にキスしてあげた、あまりのうれしさに気絶してしまった

  リンダ「やっちゃった、リナも大胆なことすな、ま、いい、さ、飯だ、明日も早いからな。」
344人形屋
そう遠くない未来我々の住む母星地球に人間以外の生命体がきていてるのかもしれない
  彼らは我々の文明を超古代から監視し文明のなんらかのコンタクトを取ってきていただろう
  人間の文明上で歴史的な快挙や不自然な事件、事故にはなんらかのかたちで宇宙人が関与している
  のかもしれないのだ・・・
  
   宇宙連邦捜査局局長室
  そこに一人の捜査官がよばれてきた
  「マックス捜査官です」
  「入りたまえ」
  彼の名はマックス、今年宇宙連邦捜査局に配属されたルーキーである
  「本日づけでこの部署に配属されたマックス捜査官であります」
  「うむ、ご苦労、きみを呼んだのは他でもない、きみにはこの事件を捜査してもらいたい」
  書類を机の上におく局長(ハンス)
  マックス「これは?」
  ハンス「読みたまえ、きみも知っている事件だ」
  「地球暦2000において発生した謎の爆発事故に関する調査報告書」
  マックス「この事件は・・・しかし局長この事件はとっくに解決しているはずでは?」
  ハンス「表むきではな、だが、当時の捜査体制が今ほどではなかったのでまだ多くの謎が残されている」
  マックス「これを自分に捜査しろと」
  ハンス「そうだ、着任そうそうでわるいが頼むぞ」
345人形屋
「地球暦2000年に起きた都市近郊の実験施設の爆発事故」
  実験施設にはその当時の人間社会では禁じられてた人間のクローンを作る機械やその形跡
  が発見された、当時の管理責任者のDrカイザとその助手キースがなんらかの実験中に爆破事故
  が発生、施設が粉砕すほどの大爆発だった、この事故でDrカイザ一人だった、不思議なことに
  助手キースの消息は不明のままだった、地球支部の調査では発見された遺体はDrカイザではない
  別のだれかだとゆう、次元振動観測装置による調査で爆発の瞬間になんらかの超時空空間に亀裂
  が生じたと記載されている。
  その後の助手キースの消息は不明、1週間後、同都市の住宅アパートで研究施設と同様の爆発事故
  発生、犠牲者は大家1名、その当時そのアパートには北沢俊介(23)が一人で住んでいたらしい
  が、その1週間前に彼の家で不審な少女を目撃されている。
  この件において当事者と不審な少女との関係と謎の爆破事故との間にはなんらかの接点があるのではない
  かと思われる、行方がわからない助手キース、研究施設爆破の直後に謎の人影が目撃されていることから
  その謎の人物がキースである可能性が高いがキースは男、目撃者の証言では少女のようであったとされている
  北沢氏の家に謎の少女が目撃されたのはそれと同じ日だったと推測される。
  
  マックス「へー、おもろそうじゃん」 
  スティーブ「なんだマックス、お前その事件の担当になったのか?」
  マックス「先輩、この事件しってるんですか?」
  スティーブ「ああ、俺も最初この事件を任されたんだ」
  マックス「先輩もこの事件を、でどうなったんです?」
  スティーブ「まー聞け後輩、この事件はな・・・」
350人形屋
これは前回の出来事の別視点からの話です、本編は書きません、別の作家さんの作品
をお楽しみください。