状態: 完結, 文字数: 825, 投稿数: 2 # あざらしの皮(仮) 446 :名無しさん@着ぐるみすと:2004/02/16(月) 16:41 どっかの国の民話 ある日ある若者が海辺に漁をしにきました、その日は天気もよく絶好の漁日の はずだったのですが、なぜか一匹も釣れませんでした。 浜辺は人気もなく静まり返っていました、若者が浜辺で休んでいると遠くから なにやら祭りのお囃子のような音が聞こえてきました、若者はなんだろうと思い 近くに行ってみることにしました。 岸壁の洞窟にさいかかるとなにやら中から聞こえてきました、若者は洞窟の中に入る となにやら毛皮のようなものがあります、広げてみるとそれはあざらしの皮でした 被ってみるととてもあたたかいのでわかものはこっそりひとつ持って帰ってしまいました 家に帰りついた若者は罪悪感にかられもう一度、洞窟へいってみました、すると 一人の若い女が泣いていました、若者は事情を聞くと、その娘は自分はあざらしで 今日は年に一度のおまつりで地上でいわっていたがかえりに自分の皮だけないといいました 448 :名無しさん@着ぐるみすと:2004/02/16(月) 17:58 若者は可哀想に思い、一旦自宅に連れて帰りました、若者は返ったら毛皮をかえして あげようと思っていたのですが、若者はその娘に一目ぼれしてしまったのです。 若者は毛皮を娘のみつからない所に隠し鍵をかけた、娘と若者はその後結婚し子供も 生まれました。 ある日、若者はいつものように浜に漁にいきました、家には子供と妻となった女が ふたりですごしていました、女はその日、家の掃除をしていると若者が片付け損ねた 鍵が落ちていた、女はその鍵をいままで一回も開けたことのない箱の鍵だとわかった 女はその鍵を箱の鍵口にいれ開けてしまったのです、中にはなくなったはずの自分の 毛皮がはいっていました、女はそれを着るともう人間には戻れない、子供にも会えない けど、故郷の海が恋しさに負け、女は海に帰ってしまったのです。 その後、若者が戻ってきましたが妻はもういない、子供が一人泣いていました、その後 若者は必死に探したのですがとうとうみつかりませんでした、ある日、子供と浜辺に行くと あざらしがこっちをみて鳴いていました。 おわり