猛暑のペンギン(仮)

状態
完結
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2
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688名無しさん@着ぐるみすと
一応さ、書いて見た。以前中学生ヒロインを書いたものです。(表現の
仕方で分かるかもしれないな)
また変なねただが許してくれ。
今回は顔出し着ぐるみな。興味ない奴も多いかもしれん。
しかも終わり方も変だ。とりあえずまぁ出しておく。

久しぶりの高給バイトを探していた由利は、市のイベントのアシスタントで時給1200円というのを見つけて
応募する事にした。そのバイトは、着ぐるみバイトであった。大きなイベントでマスコットキャラクターのペンギンくんを演じなければならない。

1週間後採用の通知が来た。そして、
 由利が手渡された着グルミは着ぐるみは着ぐるみでも、「顔出し着ぐるみ」であった。
しかも、少し変わった着ぐるみで、一度黄色いエナメルスーツを着用して、それから表裏面が、エナメル処理された上の部分
を着るというものであった。

 早速試着である。下のエナメルスーツはフィットしすぎて困るくらい体にフィットしていた。
そして、上の部分を着る。 ペンギンの着ぐるみなので、動きにくいし手も使えない歩いてしゃがむのがやっとであった。
3日後の2日間のイベントで、着て動かなければいけないので、今のうちにこの着ぐるみをマスターしておかなければならない。

 そして、3日後市のイベントで、かなり大規模のものであった。由利のほか、数名の女性が集められ同じマスコットの着ぐるみを
着ることになっていた。

暑い。

とにかく暑い。この日の気温は30℃。普通の服装でも汗が出てくる。挨拶で何処かのエライさんが「この暑さはクールビズでも堪えますねぇ」と挨拶していた。


早速、着ぐるみペンギン部隊の出動である。
この日は、午前中2時間、午後2時間の計4時間着ぐるみでいなければならない。
早速練習通りにエナメルスーツを着る。フィット度が高いので、ブラ線とPラインが透けていた。
 着ぐるみを着て、クーラーの効いた更衣室から出ると滝のような汗が、出てきた。

しかし、スタッフ不足のため着ぐるみに付きっきりのスタッフは付かないため汗もふけない。
30分が経った。汗がダクダクに流れてくる顔も汗でビショビショだった。しかし、子供が相手なので、笑顔で接しなければならない。
汗だくに笑顔。こういう面の精神的にもキツかった。

1時間経った。下に着ているもので汗を吸うのは、ブラの一部とパンティだけ。汗がエナメルスーツの中でたまり始めていた。

そして、あと残り30分というとき、由利の目の前のマスコットを着た人間が倒れた、
17歳の女子高生で熱中症にかかっており、病院に運ばれた。

一番元気のよかった人が倒れて由利も驚いていたが、次は自分かもと思うと少し怖くなった。

更衣室に入るギリギリまで、笑顔を絶やさなかった。ほかのペンギン着ぐるみも更衣室に入るとバタバタと倒れていった。

皆、エナメルスーツを脱ぐと汗が滴り落ちてくるほどの発汗量であった。

その後、ガブガブ水を飲む者、必死でワキに制汗スプレーをする者もみんなブラとパンティだけで、
まるで高校の部活後の更衣室状態になっていた。

そして、軽く昼食を取り1時間の休憩を終えた。また、出て行かなければならない。
.8
下に着るエナメルスーツの中には、午前中にかいた汗が、冷たくなっていた。


そして、全員またエナメルスーツを着て、ペンギンに変身完了。

午前中よりも日差しが強くなっていた。外に設置している温度計は、37℃あたりを指していた。しかし、暑いからといって
止められる仕事ではない。我慢して、耐えしのがなければならない。
689名無しさん@着ぐるみすと
 オタク風の男が2人近づいてきた。「すんません!写真撮らせてください」と言ってきた。
内心キモイので、嫌だとも思ったが、写真系はすべてOKしろと上から言われているので、OKした。
だが、撮り方が尋常ではない。一眼デジカメにレフ版持参である。合計何枚とられたことか・・・。
やっと撮り終わり帰ってくれと思ったが、次は質問攻めが待っていた。
「暑くないですか?」
 「暑いですよ」
「上の部分の下は何を着ているんですか?」
 「エナメルスーツですけど・・・」
「顔出しってキツクないですか? 」
 「ま、まぁ正直そうですね」
「中とか、汗だくじゃないんですか?」
 「そ、そうですよ」
「動きにくくないですか?」
 「はい、動きにくいですよ」
・・・・・
・・・・・・
・・・・・・・やっと質問攻めが終わった。

汗が、また流れてくる顔が、もう水をかけたように濡れていた。
顔だけが、開いているので首元や頭から、汗が吹き出て、着ぐるみにたれてゆく。

それでも、由利は汗だくに笑顔で、がんばっていた。
だが、それも長くは続かず、1時間が経った所で、意識が朦朧としてきた。だが、着ぐるみが、しかも顔出しで、グッタリと座るわけには
行かない。どんな状態にっても笑顔でいなければいけないそれが鉄則であった。

数人の子ども・・といっても小学校高学年くらいか・・が近づいてきた。彼らは

「すげぇ暑そうだな」「ちょっとイジメようぜ」「おう!」

いきなり由利は、ぼこぼにけられたりなぐられたりした。この着ぐるみでは、相手が小学生でもなす術がない。
一方的にボコボコにされて、しまいにはコケてしまった。「コラ!」と真顔で怒った頃には、もう逃げていなくなってしまった。



汗のニオイも尋常ではない。一応デオドランドスプレーはしたが、効果など期待できるものではなかった。
あの汗の嫌なニオイが、自分でも良くわかるほどにでていた。

後のこり40分。スタッフが回ってきた。どうやら水を飲ましてくれるらしい。木陰に入りペットボトルを口に当ててくれる。
ペットボトルの半分まで飲んで、汗を拭いてもらいやっと意識がハッキリしてきた。

また、炎天下に戻った。表面がエナメルということで、表面の温度も急上昇である。着ぐるみ表面温度は軽く50度を超えていた。

もちろん下のコンクリも暑くなっている。その熱が反射して下の開いている部分から中のエナメルスーツにもじかに伝わる。
だが、由利がいくらスーツの中に汗をかこうが、その汗が出て行くところはどこにもない。

由利のエナメルスーツには、タップリ汗が溜まっていた。

そして、やっと終わったのである。

更衣室になだれ込むペンギンたち。

お互いに着ぐるみを脱がしあった。みんな下着の色が変色していた。
更衣室の中は、汗のニオイで大変なことになっていた。

-fin-