深夜の公園での出会い(仮)
- 状態
- 未完結
- 文字数
- 598
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- 2
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- Plain Text
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- 803 :名無しさん@着ぐるみすと:
なんとなく眠れなくて、ちょっと外を散歩することにした。今の季節じゃ夜はまだ寒いから、パジャマの上からコートを羽織ってすぐ近くの公園まで行くことにしよう。 いつも見慣れている公園も、深夜になるとやや不気味な雰囲気すら感じる。小学生が野球をできるぐらいのグラウンドと、ブランコや滑り台など、定番の遊具は揃っている公園。今はトイレの明かり以外、特に見えるものはない。 深夜のブランコに腰掛けて、こぐわけでもなく、何も考えないようにぼーっとしていた。誰もいない公園で、自分ひとりのためとしては広く感じるこの空間は、なんともいえない安堵感を与えてくれる。 ちょっとミスをしたくらいで、何で今日はこんなに落ち込んでいるんだろう。最近はただ毎日が繰り返しで、でも傷つくことも少なくて、そんな平凡な毎日のはずなのに。 疲れた果てていた僕は、ブランコに座ったまま眠り落ちそうになっていた。- 809 :名無しさん@着ぐるみすと:
ふと目を覚ました。なにか気配を感じる。嫌な感じはしない。たしかにあたたかくて、なんていうか、心地よい気持ちにしてくれるもの。 僕はうつむいたままで、視界にははっきりしない自分の足先だけ。なにかの影が見えるわけでもないし、音も聞こえない。でも確かに感じる。僕を包み込むようなこの感覚はなんなのだろう。 確かにここにある、僕をつつみこむこの両手。ハグしてくれるこのあたたかい手は・・・、確かにあの時の、忘れられない懐かしい思い出の中にあった。