美少女転校生安藤さん(仮)

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未完結
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俺は大樹(ダイキ)高校3年だ、来年は卒業して一般社会になじめるようにがんばって勉強している。
実は着ぐるみが大好きなのだ、こっそりいろんなとこで写真撮影している。

その中でも、一番好きなのはロボットのようなアンドロイドのメーレちゃんだ。インターネットを介して発見した機ぐるみさんだ。
ピンクとホワイトをメインで塗装されたボディで顔は昔大好きだった女の子ロボに良く似ている。

俺は一度でいいから生でメーレちゃんを見てみたい願望で頭がいっぱいだった、ファンクラブもあるくらい人気のメーレちゃんが俺なんかの
ところに来てくれるわけないと思いつつ地元オフの以来メールを出していた。

しばらくして隣町でオフ会があるというので俺は早速メーレちゃんを見に行った。日曜日の昼下がりで日差しもあり少し暑いメーレちゃんが心配だ。
こんな暑い日に着ぐるみしている誰かに恋している俺がいる。

今日は新しいビデオの撮影の1シーンを撮影するためである。数人のスタッフとともにメーレちゃんがワンボックスカーからでてきた、素顔を見たかったが
その辺はしっかりしているらしく休憩はフルスモークのワンボックスに入るなどしてアマチュアでもしっかりした対策をとっている。

俺の周りにもメーレちゃんのファンらしい男たちがどでかいカメラをもって休憩中のメーレちゃんを撮影している、メーレちゃんはときおりファンのいる方向に
視線を向けて手を振ってくれる。

猛暑の中、撮影は進む、メーレちゃんも必至にアクションをこなしているようだが温度が次第にメーレちゃんの体力を奪っていくのがわかる、敵怪人の回し蹴りが
誤ってメーレちゃんに当ってしまう、すぐに撮影は中止される。

ギャラリーもその様子に動揺を隠せない、隣のカメラマンをふとみるとこけているメーレちゃんを必至に撮影している。こいつらには血も涙もないのだろうか目の前で
大好きなアイドルが苦しんでいるというのに・・・。

女性スタッフがすぐにメーレちゃんを抱きかかえる、俺の予想では緊急でマスクをその場でとるかもと予想したが現実はそんなに甘くはなかった。
すぐにワンボックスカーに搬送される。

監督やスタッフが緊急ミーティングを開いている怪人役の男性は怒られているようだ、一人のスタッフがこっちに向かって走ってきた。
「すみませんが、今日の撮影はこれまでです。」
「なに~、俺がいくらかけてここまでメーレちゃんを見に来たと思ってるんだ。」
(んなの知らね~よ)
「とにかく、今日はメーレちゃんは出れないので撮影できませんのでこのことはすぐにサイトにUPしますので今日はお引取りください。」
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ギャラリーは一旦ここで撤収となった、俺もしぶしぶ帰ることにした。でもはじめてメーレちゃんを生でみれた感動が途中で中断された悔しさを上回って
いたので今日のとこはおとなしく帰ることにした。

部屋に帰るとすぐにPCを起動させてメーレちゃんのサイトを閲覧した。今日の撮影の裏ファン会議がチャットで開かれていた、議題はもちろんメーレちゃんの
安否などであった。

怪人役がアホだとか立ち回りに不備があったとかいい放題いっている。話はメーレちゃんのことになった、心ないファンの一人が今日はなんだかメーレちゃん
動き鈍かったなどといいだした。

「メーレちゃん今日はなんとなく動き鈍くなかった?」
「そんなことないだろ、メーレちゃんは悪くないだろ。」

すかさずフォローをいれる、こういうときはすぐにもう一人くらい賛同してほしいものだ。

「けど、メーレちゃん怪我大丈夫かな?」
「そうだね、あのばか怪人、俺のメーレちゃんに。」
「なんでお前のなんだよ、勝手に所有物にすんな。」

そんなことを話ながら夜がふけていった・・・。

数日後、俺のクラスに転校生がやってきた、こんなタイミングに転校生なんて珍しいと思うが俺にはあまり興味はない、俺が好きなのはメーレちゃんだけなのだ
「安藤みきです、よろしくお願いします。」

自己紹介をしているようだが俺は窓際の席後ろから2番目という昼寝には絶好のポジションなのだ、すると俺の前に影ができた、ふと前をみるとさっきの転校生
が立っていた。

スタイルはいいほうだ、脚も長く顔もかわいい美少女である、「あ、よろしく。」
彼女は俺の後ろの席、つまり最後尾だ。転校生のくせにいいポジションである。

彼女はスポーツ万能で成績優秀ないわゆる優等生である。おまけに美少女というなんともうらやましい。
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それから数日後の昼休みのことであった、昼休みは人気のないところでメーレちゃんのテーマソングと写真を眺めるのが俺の日課になっている。
すると急に影ができた、なんだと思いうえをみるとなんとあの転校生のみきさんだった。

「こんにちわ、こんなとこでなにしてるの?」
「ん?安藤さんこそどうしてこんなとこに?」

優等生のみきさんが俺のとこにくるなんてなにかあるのかと思った。

「それ?なに?」
「ん?こ、これは・・・。」

「見せてよ、興味あるな。」
「だめだよ、人にみせるようなものじゃないし・・・。」

「なによ、ケチね、見せて。」
「だめだって。」

「いいから、ほら。」
「あ、こら勝手に見るな。」
みきさんは強引に俺の携帯をとりあげた

「なに?これ?」
「うわ・・・終った・・・。」

「なに?このロボット?」
「・・・。」

「ねえ、教えてよ、誰にもいわないから。」
「そ、それは・・・。」

「なに?」
「メーレ・・・ちゃんだよ・・・。」

「メーレ?あなたこんなの趣味だったの?」
「こんなのっていうなよ、俺にとっては大事なんだ。」
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「へぇ~、これのどこがいいの?」
「ん・・・。全部。」

「そっか、ねえ、この子っていわゆるローカルの着ぐるみキャラってやつでしょ?」
「ローカルじゃねえよ、ネットでもたくさんファンがいるんだ。」

「へぇ、実は私もこういうの好きなの。」
「え?マジ?」

「んなわけないじゃん、バーカ。」
「く・・・。」

「嘘よ、ごめんね。怒らないで。」
「・・・。」

「ねえ、今度あなたの家にいってもいいかな?」
「え?」

「部屋とかに、ポスターとかフィギュアとかあるんでしょ?」
「あ、あるけど・・・。」

「じゃあ、決まり。今度の日曜に駅前でね。」
「おい、勝手にきめるなよ。」

「いいじゃない、どうせ暇なんでしょ、それに女の子がくることにちょっとびびってるんじゃない?」
「な・・・。ちっ、わかったよ。」


日曜日

土曜の夜は眠れなかった、強引とはいえ人気のみきさんが俺の部屋にくるなんて、そもそもどうして俺なんかに、しかもメーレちゃんに興味を持ったのか
すべては謎に包まれていた。
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散々悩んだ服で待ち合わせの公園に着く、10分前にはついていたがみきさんはそれ以上にはやく着いているようだった。

「ちょっと、遅いよ、レディを待たせるなんて最低ね。」
「ご、ごめん、でもまだ約束の10分前だよ。」

「そんなのわかってるわ、気合が足りないのよ。」
「き、気合って・・・。」

いままで清楚で可憐だと思っていたみきさんだが実はすごいチャキチャキなお嬢様で、ちょっとツンデレのようだ。

「喉かわいた。」
「は?」

「だから喉渇いた。」
「そこに自販機あるよ。」

「なによ、デリカシーのない男ね、ここは喫茶店にいくでしょふつー。」
「マジかよ。」

そんなこんなで近くの喫茶店に入ることになった

「まったく、どうしてこんなことに。」
「なに、ぶつぶつ言ってるのよ。」

「なんでもないよ、安藤さんて思ってたイメージとずいぶん違うなって。」
「なによ、イメージって?」

「ほらさ、最初みたときは清楚で可憐でおしとやかだなって。」
「そうなの?」
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「うん。」
「それは勝手なイメージよ。」

「実際は話していろいろわかったよ。」
「そう、それはよかった。」

「さ、いきましょ。」
「うん。」

「払いはあなたもちね。」
「って、ええ~~、マジ?」

「そうよ、女の子に出させるなんて最低よ。」
「ったく・・・わかったよ。」

電車を乗り継いで俺の家につく

「ここだよ、狭いけど。」
「あら、想像してたよりいい家ね。」

「なんだよ・・・。俺の家は安藤さんのなかではどんなんだったんだ。」
「う~ん、もっとちっこくていかにもって感じの。」

「いかにもってどういう意味だよ。」
「深い意味はないわ、さ、あがって。」

「俺のセリフだ。」
「いいから、いいから。」

玄関を通って、二階にあがる

「ほこりっぽいわね、掃除してるの?」
「ぐ・・・。」
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「ここが俺の部屋だけど。」
「さ、入るわよ。」

「案外、綺麗じゃない。」
「ま、まあね。」
(朝に大掃除した結果だ)

「ま、きっと私がくるから朝になって大掃除でもしたんでしょ。」
「ぐ・・・。」

「その反応は図星ね、でも、お客様を迎える心はあるってことでよしとしよう。」
「なにもかもお見通しだね。」

彼女は部屋を見回した、本棚や机の周りなどをみて、ベットに腰かけた、すると次の瞬間彼女は信じられない行動にでた
ベットの下と布団の間を捲りはじめたのだ。

「な、なにを?」
「ん?ああ、男の子ってさこういうとこにエロ本隠してるって聞いたことあるから。」

「あった。やっぱりね。」
「や、やめろ~~見るな~。」

「まあまあ、いいじゃない、健康な証拠よ」
「うお~~。」

人生で一番恥ずかしい瞬間ではないかと思う瞬間だ、まさか同じクラスの女子に見られるなんて絶望もいいとこだ。

「なになに美人女将の湯煙でポロリ?なんかありきたりなタイトルね。」
「う、うるさいな、もういいだろ。」
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「だーめ、まだまだあるじゃない。」
「もうやめてくれ~~。」

地獄の時間は30分ほど続いた、終ったときには自分がもう半分なくなってしまったような絶望の中にいた。

「ねえ、ところであんたの好きなメーレちゃんは?」
「うぐ・・・パソコンにいれてある。」

「なに、写真集とかないわけ?」
「ないよ、学生の身分でそんなの買えるわけないだろ。しかもあれ18禁だし俺じゃ買えないよ。」

「じゃあ、画像はあるんでしょ見せて。」
「わ、わかったよ。」

しぶしぶパソコンを起動させる。

デスクトップにはメーレちゃんの写真がのせてあった。

「いきなり。」
「いいだろ別に俺のパソコンなんだから。」

「なによ、だめだなんていってないでしょ。」
「そ、それは・・・。」

ネットからダウンロードした写真やオフ会の写真などをまとめたフォルダをしばらく眺めていた。

「ふーん、なるほどね。」
「なんだよ?」

「かわいいわよね、メーレちゃん。」
「うん、だから追ってるんだ。」

「今度さ、この時間にここに書いてある住所に来て。」
「ん?なに?」

「いいから、待ってるからね。」
「おい、ちょっとなんなんだこれ?」

「じゃね、コーヒーありがとう。」
「ちょっと、なんだ。」

安藤さんは、そのまま俺にメモを渡してそうそうと帰ってしまった。

手元には住所を書いたメモだけが残されていた。

つづく
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とりあえず前半だけ書いてみましたが反応をみて後編を書いていこうと思います。

よろしくお願いします。
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安藤さんから手渡されたメモに書かれた時間と場所に俺は脚を運んでいた、安藤さんんはなにを思って俺にこの
メモを渡したんだろう。
都心の雑居ビルの前に立っていた、空はうっすら曇っていていまにも一雨きそうな感じだった。指定されたビルは
マンションのようなとこで3階のようだ。
見上げるとベランダがある窓にはしっかりカーテンがかかっていて中をうかがい知ることはできない。
薄暗い一階のフロアをぬけて狭い階段を上がり、指定された部屋の呼び鈴を押してみる。
しばらくしてドアが開くとそこには安藤さんがいた
「いらっしゃい、時間どおりね、大変けっこう。」
「どうも」
玄関には綺麗に並べ揃えられた女性ものの靴があった、靴箱もある。
「上がって。」
「う、うん。」
居間に案内された、女性好みに仕上げられたインテリアが引く、生け花もある、なにもかも自分のいる世界とはまったく別の世界
なのでしばらく見とれていたがそこに安藤さんの声がする。
「はい、紅茶よ、ミルクと砂糖はそこにあるから好きなだけ入れて。」
「あ、うん、ここ安藤さんの家?」
「そうよ、私の家じゃなきゃ誰の家なの。」
「そ、そうなんだけど、一人で住んでるの?」
「ええ、パパもママも仕事、仕事であんまり家に帰ってこないのよ。」
「そっか、寂しい?」
「どうしてそんなこと聞くの?」
「え・・・あ・・・ご、ごめん。」
気まづい沈黙が数分間続く、なにを言っていいのやらさっぱりわからずしどろもどろしていると、先に口火をきったのは安藤さんのほうだった。
「そんなことより、あなた着ぐるみ好きなの?」
「ん?ああ、でもなんで?」
「いいもの見せてあげようか?」
「え?なに?」
「いいから、しばらくそこで待ってなさい。」
「は、はい。」
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安藤さんから手渡されたメモに書かれた時間と場所に俺は脚を運んでいた、安藤さんんはなにを思って俺にこの
メモを渡したんだろう。

訂正後

安藤さんから手渡されたメモに書かれた時間と場所に俺は脚を運んでいた、安藤さんはなにを思って俺にこの
メモを渡したんだろう。

居間に案内された、女性好みに仕上げられたインテリアが引く、生け花もある、なにもかも自分のいる世界とはまったく別の世界
なのでしばらく見とれていたがそこに安藤さんの声がする。

訂正

居間に案内された、女性好みに仕上げられたインテリアが目を引く、生け花もある、なにもかも自分のいる世界とはまったく別の世界
なのでしばらく見とれていたがそこに安藤さんの声がする。
876sai
みきさんはそのまま別室に消えていった。15分ほどして急にドアが開くとそこには大人気アニメキャラクターの風宮ヒルハがでてきたではないか・・・。
俺は驚きのあまり声が出せなかった、全然予想していない展開に我を忘れていたのだ。
すると急に音楽がかかる、それはこのアニメの大ヒットテーマソングである。曲にはかわいい振り付けもありマニアならず一般のコスプレイヤーなども踊っているのだが俺の目の前にいる
彼女もダンスを踊りだした。
しばらくそのダンスを見ていると歌が終る、するとその彼女が俺に近づいてくる。なにをされるのか少し怖かったのだが彼女はそっと俺の顔に両手を当てて頭をなでてくれた。
すると隣に座ってくれた顔の出来もなかなかでアニメからそのままでてきたような彼女にもうメロメロだった。
15分ほどいろいろ会話をしてみたりする、もちろん声はださない会話はすべて筆談である。これはこの世界では当たり前のルールのようなものらしい。
「もう終わり、そこでしばらく待ってなさい。」とメッセージボードに書きなぐったあとそのまま別室に消えてしまった。
20分ほどして、みきさんがもどってきた、俺はなんて声をかけていいか迷っていた。まさかあのみきさんに着ぐるみの趣味があったなんて今でも半分信じられない。
「あ、あの・・・えっと、さっきのは?」
「ふふ、びっくりした?」
「あ、はい。」
「実は私も着ぐるみに興味でてね、まあ最初はコスプレイヤーだったんだけど、人と同じじゃ面白くないでしょ?こういっちゃなんだけど私ってけっこうスタイルいいから、これをほっとくなんてもったいないじゃない。」
「は、はぁ・・・。」
「いろいろネットで探ってたら着ぐるみっていうのもあるんだなってわかってね、まあ実際どんなもんかイベントまでいっていろいろ観察してさ、面白そうだから自分でもやってみたらこれがなかなかツボにはまってね
私自身のなにかが目覚めたのよ。」
「そうなんだ、すごい実行力だね。」
「キャラクターもこの子が私に一番近いんじゃないかって思ってね、似合ってた?」
「う、うん、すごく良かったと思うよ。」
なんとみきさんはマスクを持ってきた、俺はそれをしばらくしげしげと見つめていたのだがみきさんはそれを見てこういった。
「あんた、今ひょっとしてこれ被ってみたいって思ってない?」
「え・・・あ・・・いや・・・そんなことはないよ・・。」
「本当かしら?今正直に告白したら被らせてあげてもいいわよ。」
「え?・・・う・・・そ、それは。」
「どうなの?思ったの思ってないの?どっち?」
「う・・・う、そ、それは?」
「男でしょ、はっきりしなさいよね。」
「で、でも・・・そんな。」
内心では被ってみたい気持ちがあったのだが生まれつきの初心者の性格が災いしてはっきり答えがだせない自分が悲しい。そうしている間にもみきさんのイラだちは大きくなる一方だ。
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「もういいわ、今日はもう帰って。」
「は?」
「いいから帰りなさい。」
「は、はい・・・。お邪魔しました。」
そのまま玄関に押し戻されてドアから外にだされてしまった。いきおいよくドアが閉まる、足元にはもってきたリュックだけが転がっていた。
「くっそ~なんて女だよ、人の足元みて・・・。」
家に帰ったら早速、着ぐるみ系のサイトを手当たり次第閲覧した。いままではメーレのことしか見えていなかったのだがこういう世界もあるのだといろいろ勉強になった。
みきさんのサイトがあった、女性でやっている人は少ないらしいのだがみきさんの存在はずば抜けていた。ハンネも名前を逆さにしたKIMIという名前でなんか性格を反映しているようだ。
「はぁ・・・安藤さんすっかり着ぐるみにはまってるんだ。学校ではあんなに優等生なのに、裏では・・・でも、どうして俺に打ち明けてくれたんだろう・・・。」
次の日の学校でいつものように安藤さんは俺の後ろの席に座る。まるで昨日のことが嘘のようになにも言ってこないし普段の学校生活では俺に話しかけてくることもないのだ。
そんなことが2、3日続いたある日の放課後にまたしても安藤さんに呼び止められた。
「あの・・・お話しがあるんですけど・・・お時間よろしいでしょうか?」
「あ・・・え?・・・はい。」
終礼が終って帰る間際だったのでまだ教室には人が残っていたが、一斉に俺と安藤さんに視線が集中する、すごい重圧だ。
「じゃあ、玄関で待ってますので。」
と、そのまま教室から消えていった安藤さんの後ろ姿をぼーっと見つめていたが、急に側面から攻撃を受ける。
「いて、なにすんだ?」
「ダイキ、いつの間に安藤さんとそんな仲になったんだ?」
「ばか、なんでもねーよ。」
俺はそのまま、鞄と制服をもって教室から逃げるように走り去った。
下駄箱から靴をだして、そのまま飛び出る。いつもならしっかり履くのだが着が焦っていたのかかかとを踏んだままだった。
玄関の側に安藤さんが立っている、なにを話しかけていいかわからないけど、とりあえず近づいてみる。
「ごめん、遅くなって。」
「ううん、来てくれてありがとうございます。」
安藤さんはそのままにこっと笑顔を浮かべる、先日のツンデレがまるで嘘のような笑顔である。
「で、これからどうするの?」
「一緒に帰りませんか?」
苦節18年、はじめて女の子から一緒に帰宅しようと誘われた。昔の恋愛ゲームでは一緒に帰ると友達に噂されるからとゲームにすらもてなかった俺なのに感動だ。
夕焼けの土手を一緒に帰ることにした、駅までの道を二人でゆっくりと帰る。
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×下駄箱から靴をだして、そのまま飛び出る。いつもならしっかり履くのだが着が焦っていたのかかかとを踏んだままだった。
           ↓
○下駄箱から靴をだして、そのまま飛び出る。いつもならしっかり履くのだが気が焦っていたのかかかとを踏んだままだった。

続きは来週の月曜からです。