エナメルに包まれた人形(仮)

状態
完結
文字数
6,480
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11
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394◆oDpAfMeajc
数レス借りて、書いてみたものを試しに投下させていただきます。
395◆oDpAfMeajc
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部屋にチャイムが鳴り響く。彼女が来たようだ。
ドアをあけると、何だか恥ずかしそうな、けど楽しみにしていた感じの表情で彼女が立っている。
今日は、実験的に変わった趣向の夜伽を行おうとしていた。数ヶ月前から計画していたことだ。

彼女を入れたら、すぐさま鍵を閉めた。チェーンも怠り無く。外から見えそうな場所には全てカーテンを。
そして、今回の要になる二つのアイテムを取り出した。

一つは、かわいらしいアニメ風の造形のマスクである。
ネットで一番よさそうなのを吟味し購入してきたもので、
これを自作せず注文したのは、もう一つのアイテムを自作するのに力を割きたかったからだ。

素材に伸縮性の高いストレッチエナメルを使用し、彼女の全身のサイズ・体型にあわせて作った肌色の全身タイツ。
それがもう一つのアイテムだ。乳房の形まで正確にトレースし、その先端には乳首までしっかりと作ってある。
股間部には膣内を覆う筒状のカバーも取り付けており、着用したままで性交をすることも可能。
材料にも造形にも徹底的に拘り作り上げたそれは、見ようによってはとてもいやらしい。
もはや、それはプレイスーツと言っても良い代物であった。元々そういう目的で作ったというのもあるのだが。
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彼女は一糸纏わぬ姿になるとパウダーを振りかけ、ファスナーが開いたスーツの背中から足を差し込んだ。
少し恥ずかしそうな顔をしながらも、積極的に身につけていく。
彼女の体型ぴったりに作ってあるので、着るだけでも一苦労だ。ましてはこのスーツは裏地までエナメルで作ってたりする。
するすると着れるものではなく、少しづつフィットさせながらの着用となる。
既に太腿のあたりまでがスーツに覆われていた。ぬるぬるした光沢の素材によって、きゅうきゅうと締め付けられている。
それだけでもかなり扇情的だ。もう股間に血が通っている感じである。彼女の股間も同様にぷっくりし始めていた。
そんな彼女の大切な場所に、スーツの股間から伸びるカバーを入れていく。
既に水気を帯びていた割れ目は、抵抗を殆ど見せずにそれを呑み込んでいった。入る度に、彼女もぴくんと反応を見せる。
そうして、下半身が全てエナメルの皮膚で覆われた。股間も、樹脂に覆われたつるつるの割れ目になっている。
続いて、両手の部分を身につけていく。ロンググローブを嵌める要領で手に少しづつ被せる。
伸縮性のある素材でもぴったりと作ってあるので、彼女の両手はきゅうきゅうと締め付けられている。
両手がぴっちりと包まれた後、乳房にもスーツを被せていく。フィットさせている間、彼女はずっと切なそうな顔になっていた。
その後は、顔の部分を被せる。面下とも呼ばれる開いた部分をずれが無い様に位置調節した後、
セミロングの髪の毛を背中の裂け目からはみ出ない様にスーツの中にしまい込んでいった。
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そうして、頭まですっぽり覆われた彼女の背中についたファスナーを、末端まで引き上げる。
鏡を持ってきて、その姿を彼女自身にも見えるようにした。
つやつやのエナメルで出来た皮膚は彼女の全身を隙間無く包み込んでおり、露出しているのは顔の部分のみになっていた。
ただの全身タイツやキャットスーツとは違い、乳房や股間もくっきりとトレースしている為、
首から下は光沢に包まれてることを除けば全裸に近いものがある。裸ではないのに、裸同然なのだ。
しかし、それでも間違いなくその身体はエナメルに包まれている。
動く度にエナメル素材の擦れる音が生まれ、淫靡さを更に引き立てていた。
ぽっかり開いた穴から覗く彼女の顔は、恥ずかしさと期待と高揚感が混ざり合ったものになっており、頬は間違いなく赤みを帯び始めていた。

あとは、マスクをかぶるのみ。長く伸びた髪の毛のついたそのマスクが顔にかぶさることで、彼女の露出した部分は完全に消失する。
無機質の外皮と仮面に全て封じ込められるのだ。

スーツとマスクを身につけた彼女は、全身を樹脂の皮膚で閉じ込められた、動く等身大フィギュア、あるいはダッチワイフそのものだった。
その肢体はつやつやと硬質的な光沢を放っており、通常の肌タイツにはないフェティシズムを醸し出していた。
ましてや、そのマスクは着ぐるみ目的で身につけるちゃんとした造形のもの。
見たら気分が一秒で萎えるそんじょそこらのダッチワイフなど足元にも及ばない可愛さと美しさがあった。

それは、全裸ではない。
しかし、ただのプレイスーツでもない。
そして、ただの着ぐるみでもない。
全身が覆われているのに、全裸である矛盾を抱えたのが、今の彼女。
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今回の目的は、そんな彼女とえっちをすることであった。
元々、彼女は全裸での行いより、何かを着ての行いを好む傾向で、自分自身もそれは同じだった。
キャラクターコスプレから、美少女着ぐるみ。所謂ボンデージ的な衣装でのプレイまで、ある程度は今までやってきた。
それがきっかけで始めた衣装製作も、続けたらある程度技術が上がってしまうものだった。
そんな中、ふと思い浮かんだ。
肌色のエナメルスーツを彼女に着せたら、どうなるのだろうと。
最初は小さな興味だったのだが、だんだんそれは膨れ上がっていった。

只のスーツではなく、彼女の全身、乳房の形までも模したものだったら。
そしてそれで全身を封じ込めたらどうだろう、と。
よくある全身をスーツで覆うものだと顔はガスマスクだったりタイツで覆ったのっぺらぼうなのが常であるが、
それは自分の好みではなかった。しかし、それを美少女着ぐるみで使われる類のマスクでやったらどうだろう。
無個性で異質だったそれに、可憐さと大きな魅力が加わる。そう思ったのだ。

考えが纏まってきて、思い切って彼女に相談してみると、聞いた彼女はそれを想像してみて面白そうだと言ってくれた。
そうして今回のための準備が始まり、現在に至るのだ。
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人形という名の拘束衣に封じ込められた彼女は、鏡に写った自分の姿に見とれている感じだった。
それは、やわらかく笑みを浮かべながら惜しげもなく肢体を晒している。その微笑の中に本当の表情を隠しながら。
少しして、色んなポーズを取りながら今の姿を楽しみだした。予想以上に気に入っているようだ。
一瞬だが心なしか、股間の割れ目のあたりがぴくっとした気もする。

声をかけてみたら、ハッとした様子を見せた後にジェスチャーで謝罪の意を見せた。
仕方ないと思う。体験したことのない未知の感覚に気を取られてたのだろうから。
自分が彼女だったら、同じことになるんだろうと思う。

程なくして、敷いていた布団の上に移動しお互いに座り込んだ。
彼女はこちらのズボンのファスナーを開け、中にあるそれをゆっくり引き出していく。
股間から直立したそれを、彼女のエナメルで包まれた手が握る。
つややかな感触が、尚更それをいきり立たせていた。
普通のエナメル製のグローブや全身スーツでしてもらうより、興奮しているかもしれない。
先端からは、透明な汁が滲み出していた。それを指先で全体に塗っていく。
割と普段からやっている筈なのに、その指先がつやつやの樹脂で包まれているからか興奮の度合いが違った。
暫くの間、棒全体を両手で撫でるようにしてもらい、その感覚を味わっていたが、やがてそれは激しくなっていった。
用意していたローションを新たに追加し、愛撫は更に強くなる。
スーツに包まれた両手全体を使っての愛撫によって噴出した液体は、いつもより勢いがあるような気がする。
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股間から放たれたそれは、彼女の上半身にも降りかかっていた。光沢に彩られた乳房の上にも白いトッピングがかかる。
くすっ、と息遣いをした彼女の顔は変わらないが、苦笑している感じなのはよくわかった。
ふと彼女は、まだ股間に残ってたものと胸についたものを手にすくい、やわらかくなったものを再び愛撫し始めた。
この状態でのそれも、気持ちがいいように感じた。やがて、彼女の手の中でそれは元気を取り戻していく。

スーツに覆われながらも、何も着ていないのと同じ状態で揺れる乳房。
そんな膨らみに彼女はローションがたっぷりとふりかけ、二つの塊は再び活力を取り戻したそれを挟み込んだ。
にちゅ、にちゅっといやらしい音を立てながら、樹脂に包まれたやわらかなそれは硬くなったものにやさしく刺激を与える。
目の前には、彼女がにっこりと笑っている。その無垢な笑みの下で、本当はどんな表情を浮かべているのか。
やっぱり、もっと淫らな笑みを浮かべていたりするのだろうか。そんなことを考えていたら、また熱いものが上ってきた。
ローションと白濁と火山で彩られた胸の上に、更にトッピングがもりもりと追加されていく。

乳房がどんどん塗りかたまっていく様子を見ててたまらなくなり、休火山を外したら自分でも手を伸ばしてみる。
降りかかったクリームを豊かな膨らみの全体に伸ばしながら、ときたま突起も弄び、その柔らかさと樹脂の感触を楽しんでいた。
彼女の表情は変わらないが、微かな息遣いと動きからその感情は容易に予想がつく。
中の表情だけでなく、外の表情が変わるのさえ幻視できそうだった。
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そうして再び火山が活性化してきた頃、彼女は下のほうを向いて、そのつややかな指を股間に向ける。
言いたいことがよくわかった。早速その割れ目の中に、ローションを注ぎこむ。そして、指を中に入れた。
するっと入った指を、くにゅくにゅと動かす度、彼女はエナメルで覆われた全身をくねらせる。
その息遣いも、面越しにはっきりと聞こえてきた。はっきり声にせず、言葉にしないことが、より互いの興奮を引き立たせていく。
途中から彼女の指も入り、テンポが引きあがる。膣内にカバーリングされた状態で愛撫されるといのは、どんな感触なのだろう。
それは自分には味わえないものであるのが少し寂しいかもしれない。

そして、十分にマッサージした所で、こちらも服を脱ぎ捨てる。彼女を深く感じたかったからだ。
依然そそり立った自分のモノをローションで満たされた樹脂のヴァギナに上から差し込んでゆく。
エナメルのつややかな感触が股間を包み込み、動く度に淫靡な音を出していた。
皮一枚を隔て、その感触はスーツの中の彼女にも伝わっている。
与えられる感覚に身を任せ、樹脂の皮膚に包まれた肢体が悶える様子はとても扇情的だ。
繋がったままそれをスライドさせ、塗れた空間内を上下する動作を繰り返す。
しばらくして体位を反転させ、今度は彼女が上になり、トランポリンのように身体を上下させる。
見下ろす彼女の表情はやはり涼しいものだが、その内側に隠れている本当の表情も容易に想像できた。

だんだんと聞こえてくる呼吸音が、荒くなってきている。大分息苦しくなっているようだ。
もう少し、矛盾に満ちた人形の姿を見ていたい気持ちはあるが、彼女の身体も大切だ。
繋がったままで、彼女の頭に手を伸ばす。首を振って少し嫌がる素振りを見せたが、そのままゆっくりとそれを持ち上げる。
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マスクを外し、スーツの面下から露出した彼女の顔は汗だくで真っ赤になっていた。
湯気が立ち、虚ろな面持ちで、深く、しかし早めのテンポで深呼吸している。
ただでさえ熱いスーツの素材が通気性皆無のストレッチエナメルである上に、こんなことをしているのだ。
赤くならないほうがおかしかった。

困った感じだった彼女の表情が切ないものになり、樹脂の膣がきゅっとまた絞まる。
ただの裸よりずっと淫らでいやらしいフェティシズムに溢れた樹脂の皮膚。
そんなものに身を包んでいる事実を再認識して、尚更感じてしまっているのかもしれない。
かくいうこちらも、着ているのに裸同然、全身がそんな矛盾した無機質な皮膚で覆われているのに、顔だけが生身。
PVCのフィギュアに封じ込められた中、頭部だけが開放されて本当の顔を覗かせている様に興奮が更に引きあがっているのがわかっていた。

身体を90度倒し、互いに横になる。そのまま彼女の身体を抱き寄せると、彼女の体温をスーツ越しに感じる。
熱の逃げ場が無く、湯だったようになった彼女の熱が自分の身体に伝わってくる。速くなってる心臓の鼓動音もよく聞こえた。
彼女の晒された赤くなった顔も、間近にある。
全てが限界に近づいていることを感じさせる苦しそうな表情の彼女に、ゆっくりと口を重ねていった。
これで更に火を注いでしまったかもしれない。抱き寄せられた中で、彼女の膣は尚も絞まり、腰は再び激しく動き出した。
彼女のエナメルに包まれた腕が身体に巻きつき、震えながら抱きしめてくる。限界が近い。
片手で樹脂の肌を撫でながら、光沢に包まれた乳房を揉みながら、こちらも彼女の繋がった場所を更に刺激していった。

彼女の息が止まり、股間を咥えこんでいたものが今までで一番激しい収縮を始めた。

絶頂に達し身をゆだね、反り返るように樹脂で覆われた全身を硬直させる彼女を見て、こちらのものも限界を迎える。
進行をカバーに阻まれ、どくどくと割れ目から噴出してくる白濁した液体。
それを樹脂の皮膚越しにかすかに感じて彼女は尚も身を震わせていた。
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彼女は呼吸が落ち着きを取り戻し始めたがその顔は汗でびしょ濡れ、尚更赤くなってる感じだ。
意識も半分くらい飛んでそうな感じである。もうそろそろ脱がせたほうがいいかもしれない。
だけどそう言うと、彼女は少し不満そうな顔で「着たままでもっと居たかった」と返してきた。

これを着たらいつもの何倍も気持ちよかった。着てるだけでも熱いけど何だか気持ちいい。
だから少しでも長く着ていたい。そういうことだった。

気持ちは同じだったが、流石に倒れさせるわけにもいかない。バスルームに移動しながらすぐさまスーツを脱がせにかかる。
ファスナーを下げ、上半身を脱いだ彼女はやはり全身汗だくな状態だった。湯気もうっすらと出ている。
生身の上半身が湯だっているのに、そこから下のまだ脱げてない部分はそんな様子も見せず硬質的な光沢に包まれている。
股間からは白濁したものが漏れ出し太腿をつたっているが。そんな状態の彼女もまた扇情的である。
そんなことを考えながらも、汗で密着度が上がったスーツを時間をかけて脱がせていく。
逃げ場が無くスーツの内側に溜まりに溜まっていた汗も、脱げていく度にびちゃびちゃと床に流れ落ちていた。
ずるっと抜けた股間カバーからは糸が引き、股間からは蜜があふれ出す。
それを困った顔で苦笑しながら、また顔を赤くする彼女だった。

スーツを全部脱ぎ、彼女は用意していたスポーツドリンクを一気にあおり抜け出た水分を取り戻していく。
落ち着きを取り戻し、汗を流しにいく前彼女は「また着たいな」と言っていた。
言うまでも無く、こっちの返事はとうに決まっている。
彼女が帰ったら、早速スーツの汚れを落とそうと思っていた。すごく難しそうではあるのだが。

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404◆oDpAfMeajc
以上、前々から頭の中に浮かべてたモノを文章にしてみました。
どこの影響をどう受けたのか、丸解かりかもしれませんね・・・

見る方々の想像の余地があるよう自分なりに書いてはみたのですが、淡白な感じになってしまった気もします。
趣向的にも、異端的な度合いが一際高そうな感じがしています。
曲がりなりにも題材が着ぐるみなのに、要素が少なめになってるかも。

一応、着ぐるみを構成する要素の一つとして肌タイを捉えるならば、要素皆無というわけでもないと言えるかもしれませんが・・・
個人的に着ぐるみの肌タイは、ただの全身タイツとはまた一線を画すものだと思っているのですが、そんな風に考えてるのは殆どいないのかも。

あと、今回の文を読んでもし連想して他の誰かを思い浮かべたとしても、そういった方々への批判等は遠慮して頂きたいのです。
そういった方々にインスピレーションを受けたのは間違いないのですが、これを書いたのはあくまで僕自身ですので。
ちょっとしたお願いです。