Dollersシリーズ7 『受け継がれる幸運』

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完結
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22,467
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423夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
Dollersシリーズ7 『受け継がれる幸運』
【Prologue】
「いらっしゃいませ。あの、あいにくユリは出ておりまして、いつ戻ってくるか・・・・・・」
「君、名前は?」
「ア、アスナといいます」
「君にサービスをしてもらいたい」
Dollersのユリの部屋で対峙する1人の特殊着ぐるみと1人の中年男性。
「わ、私はまだ見習いでお客様にサービスすることはできないんです」
「構わない」
お客様を前にしてアスナは石のように身を硬くして必死に考えをめぐらせていた。
424夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
【1】
それは急な夕立のあった日だった。Dollersにやってくる客はなく、応接間で案内人兼オーナーのリュネが洋書を広げて暇をつぶしていた。他にも何人か談笑している特殊着ぐるみが見られる。我々読者からすれば殊に奇妙な光景であるが、ここではごく当たり前に見られるものだ。と突然扉が開き、ずぶぬれの女性が入ってきた。20代前半くらいの長い茶髪の女性だ。
「いらっしゃいませ。日乃木アスナ様」
リュネはすばやくアスナの元にいき、接客を始めた。
「お久しぶりですメイドさん。今日は折り入ってお願いがあってきました。私をここで働かせてください!」
日乃木アスナは勢いよく頭を下げた。その勢いで水滴が良く磨かれた床にぽたぽたと落ちた。リュネはアスナの頭を上げさせ困ったように首を横に振った。
「そんなこと急に言われましても・・・・・・」
「そんな・・・・・・あ、ユリさん!」
ちょうど応接間にユリが入ってきたところだった。日乃木アスナはユリに駆け寄ると必死に懇願した。
「私です。半年前にユリさんにサービスしてもらった日乃木アスナです。私、ユリさんみたいになりたくて、それで、それで・・・・・・」
「落ち着いてくださいアスナ様。お母様、まずはお話だけでも聞いてあげましょうよ。」
ユリの提案にリュネは渋々うなずいた。
「分かりました。とりあえずお話を聞くだけですよ」
425夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
早速応接間で面接がセッティングされた。髪を乾かし代わりの服を貸してもらったアスナの目の前には、メイド服の着ぐるみと黒のタンクトップにGパンといった格好のクールな着ぐるみが並んで座っていて、周りを個性豊かな人型着ぐるみ達が取り囲んで興味深そうにアスナを見ている。さすがにアスナもこの光景には少々圧倒されていた。
「日乃木アスナさん、あなたはなぜここで人形として働きたいのですか?」
早速面接が始まった。メイドさんが穏やかな声で質問する。アスナはユリとのいきさつについて話し始めた。

「いらっしゃい。あら、女性の方が私を指名するなんて珍しいわね。ウチには男性の人形もいるのに」
その日のユリの客は20代前半くらいの茶髪の女性だった。アルコールが入っているのだろう。少し赤みがかった顔をしていた。
「日乃木アスナです。・・・・・・はんっ。別にどっちでもいいわよ。あんたの中におっさんが入っているのかもしれないし・・・・・・。ここはウイスキーあるかしら?酌してくれない?ロックでお願い。」
ユリはウイスキー1瓶を取り出し、氷をグラスに入れてウイスキーを注ぐ。アスナはそれを一気に飲み干した。
「ぷは。やっぱり酒はいいね。嫌なことをみーんな忘れさせてくれる。」
アスナはグラスを振って氷をカランカランと鳴らしながら言葉を続ける。
「私さぁ、今までなんとなーく生きてきたの。勉強もスポーツも遊びも、何一つ一生懸命にやったことがないの・・・・・・もう一杯頂戴」
ユリはウイスキーを注ぎながらたずねた。
「そう、それはまたどうして?」
アスナは再びウイスキーを一気に飲み干してからテーブルに向かって答えた。
「信じられないの、『私の命が尽きるのはずっと先のことだ』って。いつそれが来るのか怖くて仕方がなかった。だから私はいつ命が尽きてもいいように、未練を残さないようにして生きてきたの。少しでも恐怖を弱めるために。でも結局その努力は自分の人生をつまらなくしただけだった・・・・・・」
そこまで言うとアスナはテーブルに突っ伏してしまった。
426夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
ユリはアスナの隣に座りこういった。
「お客様、人間にとって一番の仕事とは何だと思いますか?」
少し顔を上げてアスナは答えた。
「お金を稼ぐこと?イケメンにモテモテになること?偽善者なら人様の役に立つことだとでも言うのでしょうね?」
ユリは軽く首を横に振った。
「残念ですがすべて外れです。答えは生きること、ただ生きること」
アスナは嘲笑した。
「生きる、か。寝言ね」
「人間生きているだけで奇跡です。それをあなたは20年以上も続けてきた。お客様は十分に生きることに一生懸命になられていたと思います」
「いまどき流行らないよ。そんなくさい台詞。でも、そんなに、自信たっぷりに言われちゃったら、私・・・・・・」
突然、アスナの目から涙があふれ出した。ユリの暖かな胸に顔を埋め、アスナは泣きに泣いた。今まで彼女ののど元につかえていたものを吐き出そうとするかのように。

アスナの涙が枯れ果てた頃、ぐちゃぐちゃになった顔をティッシュで拭きながらアスナは尋ねた。
「ねえ、あなたはどうしてこの店で働いているの?着ぐるみを着て風俗なんて大変でしょ?」
「そうですねえ。これは仕事ではなくて生き方ですから」
ユリは手で髪をふわりとさせると言葉を続けた。
「私の中に人がいないってことになっているんですが、実際はいるんですよね。でも、だからこそ私たちは人の心を癒すことができる。生きた人間の心を癒すことができるのは生きた人間だけですから」
「なら人間の姿のまま人生相談すればいいじゃない。何でそんな奇妙な格好を?」
「ここのお客様は着ぐるみを見てノスタルジーや懐かしさを感じるのです。苦しいときに思い出に逃げ込むために。そしてその中で忘れかけていた情熱を取り戻すために」
「あなたって本当に美談ばかり言うのね。でもなぜかそれを信じたくなる」

・・・・・・アスナは帰り支度をしながらこう言った。 
「今度ここに来たときは、またユリさんを指名してもいいかしら」
「はい、お待ちしております」
ユリは深々と頭を下げた。
427夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「・・・・・・帰ってからいろいろ考えて、私もユリさんみたいに着ぐるみの仕事がしたいと思ったんです。でもなかなか理想的な仕事が見つからなくて。それならDollersで働こうって思ったんですが、お店が全然見つからなくて。ネットで検索したら孤独な人限定で入れるらしいって書いてあったので、会社を休んで1週間誰とも連絡しないで無理やり孤独な状態を作って、後は気合で探し出したんです。お願いします。どんなに苦しくても決してやめませんから。どうか雇ってください」
アスナは立ち上がって頭を下げた。それでもリュネは頑なに首を振る。
「私達はあなたの知っているような着ぐるみとは違います。大変な状態を我慢してずっと着続けなければいけないのです。あまりの過酷さに精神崩壊した人が何人もいるのですよ」
そのときユリはリュネのほうに向き直り頭を下げてこう言った。
「私からもお願いしますお母様。こうなってしまったのは私の責任ですし、この子は私が責任を持って育てます」
ユリにまで懇願されリュネは狼狽したようだった。少しばかりの沈黙の後、リュネはこう言った。
「ユリがそこまで言うのなら仕方ありませんね。私リュネはオーナーの権限でアスナを人形として迎え入れることをここに宣言します。付いてきなさい。アスナ」
アスナとユリは顔を上げて手を取り合って喜んだ。ユリの表情は相変わらずクールだったが喜びが全身から感じられた。
428夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
リュネ、ユリ、アスナは部屋の真ん中に噴水のある広間に来ていた。噴水といっても噴き出しているのは水ではなく肌色でどろどろとした液体である。
「では早速はじめましょうか。ユリ、手伝いを頼みます」
「はい、お母様」
そういうと二人はそれぞれカミソリを取り出した。
「まずは全身の毛を剃ります。服をすべて脱いでください」
「え、それはちょっと・・・・・・」
「大丈夫です。ワタクシ達女性同士でしょ?それに全身隙間なく覆われてしまいますから毛がなくても分かりませんよ。というかそのために毛を剃るのです」
「うう、分かりましたよぉ・・・」
アスナは渋々承諾した。恥ずかしがりながら二人の前に自身の裸体をあらわにすると、リュネとユリは手際よく毛を剃り落としていった。頭髪、眉毛、まつげ、わき毛、すねの毛、そして恥ずかしい毛も。羞恥心で顔を赤くしているアスナに構わず、ジョリジョリと毛を剃る音が続く。ものの十数分でアスナの体の体毛すべてが消えうせた。
「さあ、いよいよ本番よ。この肌色の液体は体に塗られると体温で固まるの。これが私達人形の皮になるの」
ユリはそういうと、液体を一すくいして、アスナの足に塗った。その液体は一瞬アスナの肌をひんやりとさせた後、瞬く間に凝固し彼女の足に強い締め付けを与えた。
「うひゃっ!」
今までに経験したことのない感覚に、アスナは思わず声を上げてしまう。
「こんなに・・・・・・すごいの!?」
「こんなのまだ序の口よ。最後には全身この皮にギュウギュウに締め付けられちゃうんだから。恥ずかしいところも例外じゃなく、ね」
ユリが楽しそうに言う。確かにこんな皮に全身覆われればただでは済まないだろう。しかしだとすると、ユリはそんなに過酷な状況に置かれているのに平然としていられるというのか。そんなはずはない。今のユリは体への刺激に加え、感じながら皮に覆われていくアスナの心情を想像し堪らなく興奮しているはずだ。
429夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
身悶えするアスナをよそに彼女の体は肌色の快楽で容赦なく塗り固められていく。足から胴体へ、胴体から腕へ、リュネとユリは黙々と液体を塗り続けた。とうとう首から下の、割れ目を除く部分が全て皮に覆い隠された。アスナは自分の体を見下ろし、人形の如き体に自分の頭が乗っかっているのを想像し、ちぐはぐで全裸のときよりも妖艶だと思った。
「さあ、頭を塗り固めていくわよ。鼻と口から呼吸することはできないけど、息苦しくはないはずよ。さあ、目を閉じなさい」
そういって、ユリはアスナの顔に躊躇なく液体を塗り広げていく。アスナの人間としてのアイデンティティが今、瞬く間に消失した。確かに息苦しくはなかったが、なんとなく寂しい気がした。
「さて、いよいよ仕上げですね。ユリ、しっかりと押さえていてください」
ユリはアスナの後ろに立つとアスナを羽交い絞めにした。視界ゼロのアスナに抵抗するすべはない。さらにこの後、予想外の刺激がアスナの乳房を襲った。
(んんっ・・・何が起こっているの!?)
呼吸をしていないのでうめき声さえ出せず体をくねらせ、この状況から逃れようとしたが無理だった。
なんとリュネの手が乳房を掴み、ムニュムニュと揉み始めていたのだ。
「うふふ、人形の顔は最高の歓喜を形にした物。作るためには中の人に最高に気持ち良くなってもらわなければならないのです。つまり、ワタクシじきじきの愛撫で絶頂に達していただく必要があるのですよ」
(!!)アスナは驚愕した。確かに不思議な雰囲気の店だと思っていたが、裏ではそんな嫌らしいことが起こっていたなんて想像もしていなかったのだ。そう考えている間に、何かが右の乳房から離れ下半身に向かって動いていく。リュネの右手が彼女の割れ目に移動し指で責め始めたのだ。リュネのテクニックは相当なものだとアスナは思った。女性のツボを的確についてくる。
430夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
(そんな、いきなりなの?)
抵抗する間がないほど早く体が火照り切り、股間から盛大に甘い香りの蜜を股間から放出した。アスナはユリが手を離すとへなへなと崩れて四つん這いになってしまった。無理もない。盛大に潮を吹くところを二人に見られてしまったのだから。
「うふふ、元気が良くて大変結構なこと。顔を作るのは大変でしょ。ワタクシも忙しいから大事にしなさい」
リュネはアスナを見ながら右手に付いた蜜をぺろりとなめた。エプロンに飛び散った蜜がアスナの決壊の激しさを物語っていた。
次第にアスナの顔に変化が起こり始めた。まず、中の人の口の中に皮が入り込んできて、のどを塞ぎ、舌を包む。さらにクリクリした大きな瞳が顔に浮き出てきて、それと同時にアスナの視界も取り戻されてきた。頭からは髪の毛が生えてくる。
「さて、これで本当に最後。これを前後の穴に入れてみましょう」
そういうとリュネは男性のイチモツを模した円筒状の物に液体を塗ってアスナの前後の穴に埋め込んだ。先ほどの愛撫で双方の穴は程よく蕩けていたので簡単に入ったが、イッた直後のアスナには刺激が強く、落ち着きかけていた体がすぐに熱くなっていくのを感じた。すぐに中で皮が固まり擬似肉棒は引き抜かれたが、それは下腹部にむずがゆい快感を残していった。
「よくぞ生まれてきてくれました。さあ、鏡を御覧なさい。ワタクシの可愛い娘よ」
リュネはアスナを姿見の前に立たせた。アスナの目の前に立っていたのは、茶色のショートヘアの女性だった。濃い紫の瞳がこちらを見返している。小さめの鼻と口の品のいい娘だ。先ほどとは違い、乳首は淡い桃色に染まり、下の割れ目の中も薄赤く浮かび上がっていた。裸ではないのに裸でいるような変な気分。やはり恥ずかしくて手で押さえた。
「これが、私なの・・・・・・!あれ、この声誰なの!?」
口を完全にふさがれ、息をしていないはずなのに声が聞こえた。ユリのでもリュネでもない上品な声。
「それはあなたの声よ。伝えようと思った言葉を、相手の心に直接送れるの。・・・・・・それにしてもさっきはあんなにエッチだったのに今やずいぶんと清楚な美少女になったんじゃない?」
ユリはそう言って頬を指でぷにぷにと突いた。
431夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「これからワタクシのことを『母』と呼びなさい。さあ、早く服を着て。いつまでそんな破廉恥な格好でいるつもりですか?」
アスナはリュネから服を受け取って着替え始めた。といっても人間だったときに来ていたものではなく、リュネが用意したブレザーの学生服であった。まず、白いショーツを履く。足を通してあげていく時、生地の繊維一本一本が体をくすぐっているような感じがして体がムズムズと動いてしまう。履き終わった後も股間に小さな虫がざわついている感じがして何度もショーツの位置を直すが、それは治まらない。
「皮は薄いから、触覚は鈍らないわ。むしろ皮の刺激で神経が過敏になっちゃっているから、布の繊維がむずがゆいの」
ユリの説明を聞いて少しぞっとした。決して強い刺激ではなかったが、それは皮の刺激と相まって、体を常にウォームアップした状態に保つのだろう。全身布で覆われたらさぞかしモジモジさせられるのだろう。アスナはそれ以上服を着る気になれなかった。
「興奮しちゃったの?仕方ないわね。私が着せてあげる」
その後はユリがアスナに服を着せてあげた。布の意地悪なくすぐりから逃れようと、アスナは反射的に着たものを脱ごうとしてしまう。ユリは辛抱強くアスナをなだめすかして、着替えさせていった。
そのブレザーは普通はありえないデザインというか、コスプレっぽかった。スカートは短いせいでショーツが丸出しであったし、Yシャツは少し小さめで上までボタンが閉まらず、谷間が見えていた。まさかこの年でこんな格好させられるとは思わなかったのだが、鏡の中の女の子は問題なく着こなしていた。
432夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「あなたの名前は何にしましょうか?」リュネが尋ねた。
「・・・・・・アスナ、今のままにします。この名前は私の親がアスナロの木からとってくれたんです。“明日はヒノキになろう”。木のアスナロは永遠にヒノキにはなれない。でもお前なら何にだってなれるって。いいでしょうか、メイド、じゃなかった。その・・・・・・お母様」
まだ気恥ずかしくて、俯きながらリュネを母と呼んだ。
「分かりました、アスナ。ワタクシとユリだけで少しお話がしたいのです。部屋の外で待っていてくれますか?」
アスナはまだ色々と慣れていない体に戸惑いながら歩いて部屋を出た。

「ユリ、あなたもやっと弟子をとる気になりましたか」
リュネはユリのほうに向き直り、言った。
「そんなつもりではないです。この件の責任は私にありますから。それだけです」
「ワタクシが直接育てた弟子の中で1人も弟子を育てていないのはあなただけですからね。弟子を育ててこそ真の一人前だといったのに。本当あなたには困ったものです」
「私は自分のサービスの腕を高めるのに集中したいだけです!」
ユリはぴしゃりとこう言うと、早足で部屋を出て行った。
(そろそろユリにもワタクシの考えを分かってほしいのですが・・・・・・。あの子が良いきっかけになることを祈りましょう。)
433夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
【2】
リュネとは部屋の前で別れ、ユリはアスナを自分の部屋に入れた。きちんと片付けられたその部屋からは、いかにも「できる女」というオーラが感じられた。
二人がけのソファに並んで腰掛けると、ユリが話し始めた。
「今日から私がアスナの師匠としてビシバシしごいていくからね。よろしく」
「は、はあ。よろしくお願いします」
アスナは小さく会釈した。
「じゃあ、まずはこの皮についてさっきよりも詳しく説明していくわね。この皮は中の人に快楽を与え続ける特別な皮なの。着ていて分かると思うけど、全身締め付けられたうえに熱がこもって、とっても悩ましいでしょう?そんな状態で胸とか揉まれると切ないのよね~」
そういってユリは自分の胸に手を伸ばし、服の上から揉み始めた。アスナは乳首にブラジャーが擦れているだけで、我慢するのに精一杯なのに、ユリは平然と胸の形を変えていく。それを見るだけで再び体が熱くなるのだった。
ユリは話し続ける。
「私達の口は口角がちょっと上向きになっているでしょ。口を開けているときも閉じているときも笑って見えるようになっているの。お客様は私達が皮の中で悶え苦しんでいるなんて全然気付かないから手加減してくれないの。この皮に覆われている限り気絶することはないから、皮の中でひたすら快感に耐えるしかないのよ」
こうして話している間もユリは手を止めなかった。
434夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「あの、ここってエッチなことをするお店なんでしょうか?」
アスナは少し不安そうに尋ねた。
「いいえ、ここは孤独に傷ついたお客様の心を癒すところなの。そのためにエッチなことをすることもあるというだけの話よ」
ユリは胸から手を離すと今度は髪の毛を指でいじり始めた。
「でもエッチなだけじゃないのよ。この皮を着ている間は不老不死が保障されるの。呼吸したり食事もとったりする必要もないし、トイレに行く必要もないの。だから人形になる前に下剤で体内の大と小を全部出してもらったのよ。信じられないでしょうけれどお母様は気が遠くなるくらい長い時間を生きているのよ」
「へえ、そんな皮を作っちゃうなんて、あの人すごいんですね」
「それが、皮を作っているあの液体、どういうわけかひとりでに湧き出ているんですって。一体誰があんなけったいなもの作ったのやら」
その後、親睦を深めようと2,3たわいのない話をした。好きな色、趣味、特技・・・・・・。
部屋の時計はすでに明け方5時を回っていた。
「2つだけ私と約束してほしいの。ひとつは私のサービス中は一切手出ししたり口出ししたりしないこと。もうひとつはどんなときも私の指示に従うこと」
「約束します」アスナは即答した。それはユリへの信頼の現われであった。
「よし。いろんなことがあって疲れたでしょう。少し休みましょうか」
ユリは立ち上がって、ベッドに入るようアスナに促した。
435夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「眠れない・・・・・・」
アスナはユリと二人でダブルベットに入ったのだが、電気を消して部屋を暗くしても、どれほど時間が経っても全然睡魔が襲ってこないのである。確かに、いきなり不可思議な皮に覆われて体じゅう絞り上げられて、自らの体温による熱責めが絶え間なく続いていたら落ち着かなくて眠れないのも無理はないのかもしれない。そう思って自分を納得させた。
ふとユリの様子が気になり、起き上がってベッドの横の電気スタンドをつけた。オレンジの光がユリの顔を照らす。光の当たり方がちょっとホラーなのだが、白色光の下とは又違った美しさがある。毛布をどけてみた。ユリは「気をつけ」の姿勢のまま身動きせずに仰向けになっている。呼吸をしていないから腹式呼吸の動きすらなく、見る限りでは精巧にできたマネキンが転がっているようだった。しかし彼女の周りには確かにぬくもりを感じ取れ、ユリに命があることを示していた。一寸の隙もない生き人形。
(この人どうしてこんなにぐっすり眠れるの?本当に私と同じ皮をかぶっているのかしら?)
アスナはユリがぐっすり眠っていることを確かめてから、ユリの体を調べ始めた。ユリを起こさないようにパジャマのボタンをそっと外していく。パジャマの下からは柔らかな丸みを帯びた乳房とすっきりとした端正な胴体が出てきた。アスナと同じくどこにも継ぎ目のないつるりとした肌がスタンドの光で鈍い光沢を放っていた。アスナは思い切ってユリの乳房をつついてみた。ユリはピクリとも反応しない。最初は恐る恐る触っていたアスナだったが、ユリが一向に反応しないので次第に調子に乗って、胸を絞るように掴んだり揉んでみたりした。しかしユリは普通の人形のように横たわったまま動かない。
(いくら訓練を積んでいるからってこんなに愛撫されたらじっとしていられるはずがない。
感じないで済む裏技があるのかもしれない)
436夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
アスナはユリのパジャマの下とショーツを脱がし、下半身を露にさせた。胸を揉まれるとき、胸から直接刺激が来るだけでなく、それによって引っ張られる皮が下半身に与える刺激も感じる。むしろそこからの刺激のほうが強いくらいだ。女性の体で一番刺激を感じやすいのは股間周辺であるから、そこに刺激を抑える秘密があるのだろうと思ったのだ。
ユリの割れ目を押し広げてみると、アスナのものと同様実に精巧なつくりであった。白い肌に溶け込んだ、花の蕾のように慎ましやかなア○スとクリ○○○。そして一点の黒ずみのない完璧なピンク色の粘膜の性の穴が・・・・・・なかった。どういう訳かそれがあるべき場所には何もなく、ただ皮が張られていただけだった。
(おかしいな?)
何度も確認しても穴は見当たらない。割れ目をさらに押し広げたりグリグリとこすってみたりしたがやはり穴は現れない。
(これが感じない秘密なの・・・・・・?)
パシッ。突然アスナの手が何かに掴まれた。それはユリの手であった。ユリはアスナの手をゆっくりと自分の股間からどけると、むっくりと起き上がりアスナを見た。
「あの、ユリさんいつから起きていたんですか?」
「私言ったわよね。人形は気絶しないって。だから意識が飛ぶ「眠る」という行為も当然できないの。この皮がある限り、少し疲れたら横になって休めばすぐに回復しちゃうから睡眠なんて必要ないけど。それにしても・・・・・・」
ユリは突然アスナをベッドに押し倒して、覆いかぶさった。ユリの顔がアスナの顔の目と鼻の先にある。
「いきなり先輩の体を弄ぶなんて・・・・・・ひどいんじゃない?」
「ひどいのはユリさんですよ。私にはこんなにエッチに感じさせる格好をさせて、自分は全然感じないで済むようにしているなんて・・・・・・」
「あれだけ楽しそうに触っておいてその言い方はないでしょう。あんなにお股をグリグリするから、こんなに火照っちゃったじゃないの」
ユリはアスナの手をとって自分の頬に当てた。アスナには二枚の皮越しにもかかわらず、まるで湯上りの人に触れているような感じがした。さっきは体を調べることに一生懸命で全く気付かなかったが、今はユリの中が大変なことになっていることがはっきりと分かる。それだけに少しの罪悪感とたくさんの淫らな想像が頭の中で渦巻いていた。
437夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「あなたには私を跳ね上がらせるだけのテクニックが無かったというだけの話よ・・・・・・。でもまあ私にちょっかいを出してくる元気があるなら、今からレッスン始めちゃおうかしら」
「な、何をすればいいんですか?」アスナは不安げに答える。
「アスナはただ横になっていればいいのよ。全身の性感帯の位置を体で覚えてもらうだけだから♪」
ユリは恐ろしいことを言うと顔を離し、アスナのパジャマの上とブラジャーを脱がせるとアスナの双丘に手を当て、ゆっくりと撫で始めた。皮は滑らかなのでローション無しでも手がスムーズに滑り官能的な刺激が脳をくすぐる。軽く微笑んだ口の中で歯を食いしばるが声が漏れてしまう。
「うん、よく我慢しているわね。でも乳首を弄ばれたらこんなもんじゃすまないわ」
するとユリはアスナの乳首を摘んで引っ張りあげた。
「んああっ、くあっ、はっ!」
こらえきれずに、アスナは派手に嬌声を上げた。
「ふふふ、絞られて充血した乳首を触られて、堪えられないでしょう?」
そして、ユリはアスナに背を向けるように体にまたがり、パジャマの下をずり下げて、割れ目を露出させた。
「ずいぶん初々しいおマ○○をしているじゃない?全然開発されていないのかしら?あらあら、クリ○○○も勃起して弾けそうな位大きくなってる」
「ユリさん、そんな卑猥な単語連発しないでください!!」
「これくらいで照れていてはダメよ。アスナが一人前になったらお客様の興奮を煽るために言うこともあるんだから」
そういうとアスナのクリ○○○をツンツン突いた。乳首同様充血仕切ったそれは、乳首以上の甘ったるい刺激をアスナに与える。ユリの下でアスナは右に左に体をひねる。
「ッああ!っあ!」
「そんなに身を捩って、『もう限界です』アピールしてもやめてあげないわよ。これはアスナのためを思ってやっているんだから・・・・・・」
438夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
ユリのクリ責めはさらに激しさを増して続けられた。アスナは必死でイきそうになるのを我慢していたが、5分もしないうちに限界に達した。
「・・・・・・イクぅ、ユリさんの前で、イッちゃうぅ」
「どこに行くの?私のレッスンはまだ途中よ。どこにも行かせないわ」
「そうじゃなくって、イきそうなのは私の・・・・・・あああッ!」
ユリは非情にも人差し指をアスナの前の穴に突っ込んで、ピストン運動を始めた。頭の中が真っ白になる。
ビクンッ!ビクンッ!アスナは絶頂を迎えた・・・・・・はずだった。しかし蜜は皮のために放出されず、体内にとどまってしまった。出してしまえばすっきりしたのに、それは下腹部の辺りで淀んでいる。
「これは一体・・・・・・?」
「言い忘れてたけど、皮がある限り私たちはイくことができないの。でも安心して。いく損ねるたびに私たちは快楽を感じやすくなって、どんどん蕩けちゃうから」
アスナはパニックになりかけていた。今以上の興奮が襲ってきたら、自分はどうなってしまうのだろう?
そう考えているうちに、ユリは体位を変えてアスナのわきの下をなめる。
「ユリさん、続きは又今度にしましょう、ね」
「ダ~メ。まだ性感帯はたくさん残っているもの。全部覚えるまで許してあげない」
アスナの懇願は聞き入れてもらえず、嬌声とベッドのスプリングのきしむ音が続いた
439夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
【3】
強烈な初レッスンから始まったアスナの人形としての生活。しかし、その後は特別なことは何も起こらなかった。というのも、
「見習いの仕事は何もしないこと、だから私がサービス中のときは一切手出ししないでね」
とユリから釘を刺されていたからだ。
お客様への体を使ったサービスはもちろん、お客様とのおしゃべりさえ禁じられていた。
仕事といえば、部屋の掃除を手伝う事くらいだった。Dollersでは自分の部屋は自分で掃除することになっていた。また、サービスで自分の部屋以外の部屋を使った時は使った人が掃除をする決まりだ。
「見えるところを掃除するのはアマチュアの仕事。プロなら見えないところから磨きなさい」
「お母様はメイドの格好しているじゃないですか。お母様が掃除すればいいのに・・・・・・」
「こらっ!オーナーに掃除させるわけにはいかないでしょうが。あれは単なる趣味だし」
そんな感じで3ヶ月が過ぎた。
「そろそろ『何もしないこと』に慣れてきた?」とユリ。
「はいっ!それはもう十分」アスナはやっと仕事ができると思ってわくわくして答えた。
「じゃあ今度の仕事は『私の仕事の邪魔をしないこと』よ」
ユリの言葉にアスナはむっとした。いつになったら本格的な修行に入れるのか?
「邪魔をするな」と言われていたがアスナなりに仕事を手伝おうとした。だがお客様にティッシュをお出ししようとしたら、ユリが先に取ってしまうし、飲み物を出そうとグラスを探して持ってきたら、いつの間にかユリがお酌をしてお客様と盛り上がっていたこともあった。何より堪えたのは、ユリがお客様にエッチなサービスをしているのを見せ付けられることだった。アスナだって元は人なのだ。目の前で盛っているユリを見ると、ユリの身に起こっていることが自分の身にも起こったら、嫌らしい目で見られてむちゃくちゃに弄ばれたら・・・・・・と想像力を掻き立てられてしまう。それ故に仕事をさせてくれないユリを恨んだ。アスナはユリにないがしろにされていると思い、日に日に不満を募らせていった。ささやかな抵抗として、ユリの目を盗んでは、バイブを穴に仕込んでユリに悟られないように1日過ごしてみたり、ベッドで休む時に自分の指を穴に突っ込んでこっそり励んでみたりした。
(私だってもう立派にお客様にサービスできるのに、ユリさんがチャンスをくれれば私だって・・・・・・!)
440夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
そして、アスナがDollersに入ってから半年が過ぎた頃。
この日ユリは、自分の部屋で骨ばった顔の渋いおっさんという形容がふさわしいサラリーマン、キタミのお喋りの相手をしていた。もちろんアスナは部屋の隅でひざを抱えて見ているだけである。
「ねえユリちゃん、あの子誰?」
ふと、キタミは寂しそうなアスナが気になりユリに尋ねた。
「紹介しますわ。私の弟子のアスナです。Dollersに来てまだ半年ですので、あのように見学させています」
「ふうん、見習いね・・・・・・。今日はアスナちゃんにご奉仕してもらおうかな。そろそろ見習いも嫌になってくる頃だろうし」
「まあ、お気遣いありがとうございます。アスナ、服を脱いで支度しなさい」
キタミの計らいで振って沸いた初仕事。アスナは嬉しくて飛び上がりそうになった。これでユリに自分の実力を見せ付ければ、仕事を任せてくれるようになるかも知れない。
「ありがとうございますキタミ様。こう見えて私、ユリさんよりもテクに自信あるんですよ!」
「先輩に向かって言う台詞じゃないわね。キタミさん、一緒にアスナを懲らしめちゃいましょう」
ユリはキタミの腕に抱きついてイタズラっぽく言った。
キタミはにやりとしてうなずき、3人はさっさと服を脱いで裸になった。
「じゃあ、体位はボクが決めちゃっていいかな?」
「ええもちろんよ、ね、アスナ」
ユリに同意してウンウンとうなずくアスナ。
「それなら、ユリちゃんは床に仰向けになって。アスナちゃんはそこに覆いかぶさるような感じで四つ這いになってくれないかな?」
ユリとアスナは目を合わせてコクンとうなずくと言われたとおりの体位になった。
それを見たキタミはアスナのア○スにたくましいモノをあてがい、先端で引き締まった入り口をほぐし始めた。指と違って骨のないモノは弾力があり、ムニュムニュと穴を突いてくる。指での責めになれたアスナにとっては耐性のない刺激ですぐに尻の力が緩む。
441夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「それじゃお邪魔しますよ。アスナちゃん」
キタミはアスナのぷるんとした尻に置いた手の力を強め、ゆっくりとア○スにモノを飲み込ませていく。ローションのおかげで割とスムーズに奥まで達した。
「よーし、ちょっと動かすよ」
キタミは軽く尻をなでると、ゆっくりとピストン運動を開始した。
「あんっ、あっ、あふっ、腰が勝手にぃ・・・・・・」
アスナの腰はモノのストロークにつられて動き、抑えようとしても変な声が出てしまう。
「もう感じちゃっているの、アスナちゃん?」
「ま、まだまだ、感じてなんか、いないもん!」
「じゃあもっと激しくして、感じさせてあげるからね~」
そういうとキタミは前後の運動だけではなく、腰を上下左右に使ってア○スの壁に満遍なく自分の固くなったモノを擦り付けていく。
「あふんっ、んんっ、あっはあっ」
正直アスナは参っていた。バイブの振動は単調だったし、勝手にピストン運動なんてしない。だが実際のイチモツは不規則に律動し、その上自由に動いて内壁を擦り上げる。その刺激は直ちに頭の中を痺れさせ、甘ったるい刺激の蜜が溢れかえり思考を麻痺させる。練習の時とはあまりにも状況が違いすぎて、ほとんど我慢できず上り詰めてしまった。ありったけの精神力で腰のビクつきを抑えたのでキタミに悟られずには済んだが、イき損ねた体は刺激されながらも不満そうにうずいている。
442夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
だが、ユリの目はごまかせなかったようだ。少し不気味に笑うとユリは体を少し起こし、アスナに抱きつくと、接吻して舌を侵入させてきたのだ。下からはたくましいモノがア○スの内壁を削ごうとするかのように擦り付けられ、上からはユリが巧みな舌技で口腔をくすぐり舌同士を絡めてくる。その上ユリの豊満な乳房が圧力をかけアスナの胸を押しつぶす。イき損なった直後の体は快楽を拒めない。アスナにはもう接客するだけの余裕はなく、2人の猛烈な責めをただただやり過ごすばかりになってしまった。すぐに2回、3回と達してしまう。しかし実際、蜜は外に排出されずに膣内に溜まっていくのだ。
(お腹がどんどん膨らんできている気がするぅ。恥かしいよぅ・・・・・・)
「キタミさん、アスナとっても気持ちよさそうよ。顔の筋肉が緩んでもう意識が飛びそうになってる」
一旦唇を離して、ユリはしげしげとアスナの顔を見ながら言った。
「え、そう?それは嬉しいけど、ユリちゃんばっかりずるいよ。ボクも見たいな」
「じゃあここで体位を変えましょうか。キタミさんにもアスナのエッチな顔を見てもらいたいし」
キタミは一気にア○スからモノを引き抜いた。肉棒にガッツリと食らいついていたアスナは、快楽から解放された安堵感よりも、体内を満たしていたものを失う喪失感のほうを強く感じた。しかしすぐに慰めてもらえた。今度はキタミが床に寝転び、快楽に飢えたアスナの前の穴が上から大口を開けて、そそり立つ肉棒を根元まで飲み込んだのだ。ア○ス責めで暖まり切ったそれは即座に絡みつく。
再びありつくことのできた肉棒の味に浸っているとユリが後ろからアスナの乳房を両手で掴み、アスナを自分のほうに引き寄せた。
「ほら、キタミさん良く見てください。キタミさんのぺ○スでおマ○コをギュポギュポされてこんなになっちゃってますよ」
「本当だ。嬉しいな」
443夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
アスナの背中には柔らかいものが押し当てられている。立て続けにされた愛撫の為に火傷しそうな熱にさいなまれていたアスナには、ユリの胸が冷たく感じられた。ユリはここまで全然興奮していないのだ。この事実にアスナは驚愕した。ただでさえ皮によって快楽を与えられている上、目の前で後ろの穴を責められて情けない顔を晒している人を近くから見て、さらに自らも責めに参加するなんて、とてもじゃないが真似できない。普段エッチの練習の時にはユリが弄ばれている光景を思い出して励んでいるくらいなのだから。
「今度はボクも気持ちよくなっちゃおうかな。出すのは前にしようって思ってたし」
「では、ちょっとお手伝いしますね」
そういうとユリはアスナの耳にかぶりついて、胸を揉みながら体を前後に揺らし始めた。一緒にアスナの体も揺れて、まるで飴でも舐めているかのようにモノが出たり引っ込んだりしている。ローションが涎のように漏れだし、実にはしたない。
アスナは蕩けていく顔を見られまいと顔を背けようとするが、ユリに耳を噛み付かれているのでそれもできない。歯も皮に覆われているので痛くはなく、むしろむずがゆい。さらに舌で耳の裏側をくすぐられる。舌を出して半笑いになった顔で、白い肉を震わせ、浅ましく果て続ける人形。キタミにとっては極上のオカズに仕上がっているだろう。
(恥ずかしいよぉ、そんなにジロジロ見ないでよぉ、私、さっきから、ずっと、ずっとイきっぱなしなのに、出せなくておなかパンパンなのにぃ・・・・・・!)
キタミはアスナの悶絶ダンスをオカズに、2回、3回と果て続けた。
444夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
ありったけの白濁液を吸い出してやるとキタミは満足そうに部屋を出て行った。
「アスナには分かったかしら。あのお客様がどんな孤独や不幸を抱えていたのか?」
「・・・・・・」
「無理でしょうね。我慢するだけで精一杯といったようですから。勝手に人のバイブで練習した小手先のテクニックに頼っているようでは、一人前にはなれないわね。」
「・・・・・・」
「お客様を入り口にまでお送りしてくるから、その間にお風呂に行ってきなさい。ちゃんと新しい皮に張り替えておくのよ」
445夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
【4】
激しい責めの後でまだだるい体を引きずって、やっとこさ風呂に入ったアスナだが、帰り道で疲れ切ってしまい、廊下に倒れ込んでしまった。
(全然仕事をさせてくれない上にあんな仕打ちまで・・・・・・きっとユリさんは私のこと嫌いなんだ。もう人形なんてやめちゃおうかな)
そのとき、誰かが歩いてきた。1人は栗色の髪の女の子。もう1人は青い髪の女の子であった。
「だから、私の部屋はこっちじゃないって。恥ん子は本当に方向音痴だな」
「私のせいじゃないの!ここが広すぎるの。・・・・・・淫子ちゃん見て!誰か倒れてるの!」
「本当だ!不老不死のはずだから大丈夫だろうけど・・・・・・。とりあえず助けなきゃ」

アスナは二人に肩を貸してもらい、どこかの部屋へと運び込まれた。二人はアスナを寝かせると、いろいろと看病してくれた。その甲斐あって1時間後には起き上がれるようになった。
「あの、ありがとうございました、ええと」
「私は淫子、こっちが恥ん子」
「よろしくなの!」
「私、アスナっていいます。淫子に恥ん子・・・・・・。変わったお名前なのね」
「あぁ、やっぱりそういうエッチな名前のほうがお客さん喜んでくれそうじゃん?」
「恥ん子もそう思ったの!」
「・・・・・・エッチなことかぁ」アスナは遠くを見ながら言った。
「何、どうかしたのか?」
「もしかして倒れていたことに関係あるの?」
アスナは事の顛末を話した。初めて接客したこと、自分がユリに嫌われているかもしれないこと・・・・・・。
アスナが話し終えると淫子が口を開いた。
446夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「聞いているだけでもすごいな。でももう接客させてもらったんだね、いいな。私なんかまだ見習いの上に穴もないんだもん」
恥ん子もうなずいた。
「恥ん子にも穴がないの。あったほうがサービスの幅が広がるけど、やっぱり抵抗あるっていうか、穴を責められたら気持ち良すぎちゃいそうなの。だからアスナちゃんはすごいと思うの」
アスナは首を横に振った。
「ううん、私なんか全然ダメよ。今日の事でユリさんにも愛想を尽かされちゃったと思うし。もう人形なんてやめちゃおっかな」
「それは違うの!!!」
突然恥ん子が大声を出した。
「うおっびっくりした。何だよ恥ん子、急に大声出して」
恥ん子は首を横に振って言った。
「ユリさんがアスナちゃんを嫌っているわけないの!ユリさんここ半年間毎日メイドさんとお話してたの。アスナが○○したとか、アスナちゃんのことばっかり相談していたの。ユリさんとっても思い詰めてたの。『自分には弟子の指導なんて無理だ』って」
アスナは耳を疑った。
「そんな、私の前ではいつも自信たっぷりだったのに」
「きっと弟子の前では弱みを見せないようにしていたんだな。師匠の不安な様子を見ればどんな弟子だって不安になるし・・・・・・。自分のサービスをただ見せるのも、大事なことをアスナに自力で気付いてほしいからじゃないかな?」
しばらくの沈黙の後、アスナは口を開いた。
「そろそろ戻らなくちゃ。ユリさんきっと心配していると思うから。」
「そうだな。・・・・・・なあ、またこの三人で集まっていろいろ話とかしようよ」
淫子の提案に恥ん子がうなずく。
「うん、アスナちゃんはこれから淫子ちゃんと恥ん子のお友達なの!」
「うん、今日はありがとう。じゃあね」
アスナは部屋を出るとユリの部屋に向かって駆け出した。
447夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「あぁ、アスナ。どこに行ってたのよ、もう!」
ユリが部屋に帰ってきたアスナに向かって足音荒く近づいてきた。
(怒られる!)
そう思ってうつむいて実を固くしていると、なにやら暖かいものを体に感じる。ユリがアスナに抱きついてきたのだ。
「帰ってきてくれて良かった。私、アスナに厳しくしすぎて嫌われたんじゃないかって。心配で、心配で・・・・・・」
アスナの耳元で消え入りそうな声がする。彼女を抱く腕が少し震えていた。
「私もユリさんの言うこと全然聞かなくて・・・・・・ごめんなさい、姉さん」
448夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
【5】
師弟の絆を深めたものの、アスナは相変わらずユリのことを訳の分からない事ばかり言っている頑固者だと思っていたし、ユリの指導方針の「見て習う」もほとんど変わらなかった。変わったのはユリがアスナに、ティッシュの用意をさせたりお客様との雑談に参加させたりと、仕事を手伝わせることが増えたことと、もうひとつはアスナがユリを『姉さん』と呼ぶようになったことだ。だんだんユリも性的なサービスの指導もしてくれるようになった。もちろん皮に包まれたまま弄ばれることはとてもきついのだが、何十回と繰り返すうちに動じなくなってきた。平常心を保てればその分接客に余裕が出てくるのだとユリは言った。
そして、アスナがDollersに来てからちょうど三年目になるある日。
「ちょっと出かけてくるわね」
「どこに行くんですか?」
「今日でアスナがDollersに来てからちょうど三年目。ちょっとしたプレゼントを用意してあるの」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「でも気をつけてね。私が戻るまではあなたはこの部屋でたった一人の人形なの」
ぽかんとしたアスナに構わず、ユリは部屋を出て行った。
(3年間か・・・・・・。思ったより早かったな。お父さんもお母さんも元気にしているかな。お母様が私のいた痕跡を全て消してくれたから、私のことなんか覚えていないだろうけど・・・・・・)
449夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
そのとき部屋のドアが開いた。しかし入ってきたのはユリではなく、リュネと黒縁めがねの中年男性であった。
「いらっしゃいませ。あの、あいにくユリは出ておりまして、いつ戻ってくるか・・・・・・」
「君、名前は?」
「ア、アスナといいます」
「君にサービスをしてもらいたい」
Dollersのユリの部屋で対峙する1人の特殊着ぐるみと1人の中年男性。
「わ、私はまだ見習いでお客様にサービスすることはできないんです」
「構わない」
お客様を前にしてアスナは石のように身を硬くして必死に考えをめぐらせていた。

「私が戻るまではあなたはこの部屋でたった一人の人形なの」

(もしかしてこの事・・・・・・!)
「どうかしたのかね?」
「お母様、私がお客様にサービスをして差し上げてもよろしいでしょうか?」
アスナが尋ねた。
「仕方ありませんね。念のためワタクシもここに残りますが、一切手出ししません」
「ありがとうございます。では改めて・・・・・・いらっしゃいませ。アスナです」アスナは軽く会釈した。
「入り口で人形が悲しみを癒すとか言われたが君は何をしてくれるんだ?」
「お客様とお話したり、遊んだりですね。エッチなご奉仕も大丈夫ですよ」
「そうか、ではご奉仕してもらおうか。服を脱いでくれ」
その男は乱暴にスーツを脱ぎ散らかして、アスナを前にしてもモノを隠さずにいた。その体は細く美しい曲線でまるで女性のようだ。
アスナは男のスーツをハンガーにかけてやると、自分の服に手を掛け、じらしながらゆっくりと脱いでいく。体をひねって腰のくびれを強調しつつ、お客様に想像力を掻き立ててもらう。
男のモノはむくむくと膨らみ、脱ぎ終わる頃には肉棒がそそり立って律動していた。
(まずは作戦成功ね。でも表情がまだ固い。生真面目な人なのかな?)
450夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「ではお客様。何かご所望のサービスはありますか?」
「その胸で私のモノを扱いてくれないか?ただし、最高のパイ○リを頼む!」
「!・・・・・・はい。かしこまりました」
アスナは一瞬迷った。アスナの胸は巨乳と言えるほど大きくはない。無理やりパイ○リするためには目一杯、乳房を引っ張ってモノを挟まねばならない。それは、アスナの全身の皮が強く引っ張られて締め付けが増し、前後の穴の皮がめくれ上がりそうになる快感に悩まされることを意味する。さらに擦っている間、胸を動かし続けることで前後の穴がピストン運動責めを食らう。アスナは一瞬断ろうかと考えたが、お客様のため、無理してパイ○リご奉仕をしようと決めたのだ。快感に震えながら乳房を寄せてあげ、優しくモノを挟み、下から上に、射精を促すように丁寧に擦り上げていく。男は激しく腰を反応させながらうめく。
「おぉ、何と張りのいい乳房だろう。胸が私のモノにまとわり付くようだ」
「ふふ、ありがとうございます。お客様をエッチにする悪いネバネバ精液をこのまま出していただいて構いませんからね」
そうは言ったものの、男は結構我慢強く、いくら擦っても出てこない。そうしている間にアスナの体がぐんぐん火照っていく。このままでは自分のほうが先に参ってしまう。
「なかなか出てきませんねえ。おちん○んはどんどん固くなってエッチになっていくし、早く出させてあげないと」
などど言ってごまかすが、内心焦っていた。
(もしお客様が達する前に私が快楽に支配されてサービス不能になってしまったら、Dollersに迷惑がかかっちゃう。何とかしないと)
「お客様、何か他のにしませんか。私、舌技が得意で・・・・・・」
「ダメだ。私はどうしてもパイ○リでイきたいんだ。」
「・・・・・・分かりました」
アスナがあまり感じずにできる技に変更させようという思惑はもろくも崩れ、アスナは泣きそうになりながらモノに乳房を擦り付け続ける。
451夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
30分以上アスナは摺り続けた。彼女の周りには、発せられた熱でうっすら陽炎が見えるほど、体温上昇はすさまじかった。アスナは残された気力を全て使って気を持たせていた。
(これでイかなかったら、もう・・・・・・。お願い、イって!)
そう念じて渾身の一擦りを放った。
が、男のモノはピクリともしない。
(万事休す、か・・・・・・)
アスナが諦めかけたそのとき、男の鈴口が大きく開き、大量の白濁液が飛び出してきた。ティッシュで後始末するアスナは安堵感で一杯だった。
「お客様、何をイライラしていたんですか?」
「!?」
「皺一つないスーツを着ているようなきちんとした人が、知らない人の前で脱ぎ散らかすなんて不自然ですし、それに・・・・・・」
「それに?」
「皮越しに感じたお客様の脈には、悲しみと苛立ちが感じ取れましたので・・・・・・」
男は深いため息をついてこう言った。
「実は成長を見守っていた可愛い妹が巣立とうとしているんだ。とんだじゃじゃ馬っ子でね。昔は育て終わったら達成感で一杯になると思っていたのに、今はどうしようもなく寂しいばかりなんだよ」
「そうだったんですか・・・・・・」
「でも、君のサービスのおかげで吹っ切れたよ」
そして男は予想外の言葉を続けた。
「お母様、これでアスナの接客シミュレーションを終了してよろしいでしょうか?」
452夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「はい、いいでしょう。お疲れ様でした。ユリ」
「ユリ?え・・・・・・ええっ!」
アスナは腰を抜かしてしまった。心臓がこれ以上ないほどバクバクいっている。
「お母様、早くユリに戻りたいのですが。寒いので」
「はいはい。アスナ、しばらくそこで待っていてくださいね」
状況が飲み込めないアスナを置いて2人は出て行った。

しばらくして、ユリとリュネが部屋に戻ってきた。
「ユリさんって・・・・・・その、男だったんですか!?」
ユリは小さくうなずいた。
「ええ。穴がひとつしかないのは快感に耐え切れないからじゃなくて、元々穴がひとつしかないからなの。最もユリとして過ごす時間が長かったから、もう人間の男っていう実感はないのだけれど・・・・・・。私の中が男だなんて知ったら、アスナに嫌われると思って、嘘をついていたの。本当にごめんなさい」
アスナは大きく首を振って、ユリに抱きついた。
「謝らないでください。姉さんの中が男でも女でも、たった一人の姉さんなんですから」
アスナもしっかりと抱き返す。
「ユリ、盛り上がっているところ悪いのですがそろそろ結果を聞かせてくれませんか?」
リュネの言葉で、ユリは慌ててアスナから離れてこう言った。
「まあ、イかされてしまいましたし、私の気持ちにちゃんと気付いてくれましたからね。文句なく合格です」
「ワタクシも同意見です。アスナ、あなたは今日から一人前です」
その瞬間アスナの中から栓の開いたシャンパンのように喜びが吹き上がってきた。それはすぐに体の中心から末端まで行き渡った。3人で一通りめちゃくちゃに喜び合った後、三人は輪になって座った。
453夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
「これは私からのプレゼント・・・・・・あなたの1人部屋よ」ユリは部屋の場所を記した紙をアスナに手渡した。
「ありがとう・・・・・・ございます。姉さんと離れるのか・・・・・寂しくなります」
「そうね、アスナはもう一人前。私はあなたがどんなに苦しくてもただ見守ることしかできないダメな姉よ。でもそれでも、私はいつだってあなたの姉さんだと思っている。それだけは覚えておいて」
「はい」アスナは力強くうなずいた。
「では、ワタクシからは面白い話を1つプレゼントしましょう。これはユリにも受け取ってほしいのです」
リュネは2人の顔を交互に見ると話し始めた。
「この空間はワタクシが作ったわけではありません。ワタクシがこの空間と共に作られたか、この空間が先に作られたのでしょう。誰が作ったのかワタクシにも分かりません。無限の広がりをもつ空間、快楽を与える不老不死の皮。誰が何のために作ったのか?百年ほど考えてワタクシはこう結論付けました。

『ここはどんなに辛い世の中になろうと、人が幸運を失わないように蓄えておく場所』だと。

ワタクシはその管理人というわけです。ワタクシは人間に幸運を分け与えていくためにこの空間の扉を開きました。あなた達には幸運を人に与える手伝いをしていただいているのです」
「だから、お母様は弟子をとれとおっしゃったんですね?」ユリは尋ねた。
「そうです。ワタクシからユリへ、ユリからアスナへ、アスナからその弟子へとワタクシの意志を受け継いでもらい、傷ついたお客様にささやかな幸運を与え続ける。これはワタクシ達人形にしかできないことです。アスナ、分かりますか?」
「はい。すごく大事なことだと思います」
リュネはにっこりと笑って話を締めくくった。
「自分が人形としてお客様のために何ができるのか、それをこれからも考え続けてください」
454夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
【Epilogue】
ブルームーン。それは大気中の塵の影響で青く見える月。大変珍しい現象で、それはいつしか「極めて稀なこと」の代名詞として使われるようになった。しかし、もし見ることができたら幸運が訪れるという。今日も都内のどこかのおんぼろビルでDollersという名のブルームーンが人々を優しく照らし続けている。

ブルームーン。それはドライ・ジン30ml、バイオレット15ml、レモンジュース15mlをシェイクしたカクテル。その意味は『できない相談』。Dollersは現実には存在しない。我々は彼女達から幸運を受け取ることはできない。

Dollersの人形達は脈々と幸運を受け継ぎ、後輩達に渡してゆく。

では、我々人間は?
人間は先人から何を受け継ぎ何を子孫に残せるのか?
<Dollersシリーズ7 『受け継がれる幸運』 終わり>
この物語は、Dollersの人形達がくれた幸運以外、全てフィクションです。

あとがき:こんばんは。夢幻征四郎です。シリーズ6の師弟コンビのお話です。
ご感想お待ちしています。m( _ _ )m
462夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
あとがき2(前編)ご感想ありがとうございます。

このスレの住人様は真摯な方ばかりなので思い切って書きます。
先日、私夢幻はGURU-CONに参加してきました。スレ違いになるので詳しくは書きません。ですが1つだけ言わせてください。

自分よりもずっと若い、学生さん位の方を何人かお見かけしました。
私はその人達に着ぐるみの未来を見た気がしたのです。

前の世代から今の世代へ、今の世代から次の世代へ

50年後100年後、自分達はいなくなっているかもしれない。でも誰かが着ぐるみへの情熱を受け継いでくれて、今と変わらずワイワイ着ぐるみを楽しんでいる。そんなささやかな祈り。果たして100年後のビジョンが今の着ぐるみの世界にあるのでしょうか?

先人達の着ぐるみへの情熱を受け止め、後輩達に渡していくこと。全ての流派の着ぐるみ愛好家にとって、それはとても大事なことであると思います。

読者の皆様がDollersシリーズをどのように楽しむかはもちろん自由です。
ですが私はシリーズ7を全ての着ぐるみ愛好家に宛てたメッセージとして書きました。
それは「私達が未来の着ぐるみ愛好家達のためにやるべき事って何だろう?」というものです。

私達が一番やるべきことは「人を育てること」
伸びようとする後輩達の障害を取り除き「道」を示すこと

私なりの答えです。残念ながら今の着ぐるみの世界でここまで考えて活動している人は、私も含め誰1人として居ないと思います。道を示すといっても特別な事をする必要はないと思います。「後進が見ている」「着ぐるみを次の世代に残そう」という意識を忘れなければ、おのずとやるべき事が見えてくると思うのです。(後編に続く)
463夢幻征四郎 ◆qDggTAordc
あとがき2(後編)もちろん今活動されている方々に対してこの小説同様の行為をしてほしいなどとは微塵程も思っておりません。
着ぐるみを楽しみ方は個人の自由です。
ただ、「昔を忘れたらきっと災いが起こる」と言いたいだけです。

FRPなんか普及してない時代、環境には恵まれていなかったけれど、紙を使ったりマネキンの頭をいじったりして何とか作った面で、気が置けない仲間とひっそりと撮影会に興じた。やがてそれは世間の知るところとなり厳しいバッシングに苦しむこともあった。そして苦労を重ねた結果、コスプレイベントで公認・黙認されるようになり、インターネットが普及したおかげで、写真を見たり工房に注文したりして、望むなら誰でも着ぐるみが楽しめる時代を迎えることができた。
まるで、着ぐるみ好きをカミングアウトできない苦しさとか、そんな時代なんかなかったかのように・・・・・・。
「でも何かが欠けている」

リュネさんの意志は自分の弟子達に、その弟子達は孫弟子達に受け継がれ、そして彼女達は皆人間達に気が遠くなるほど長い時間をかけて幸運を与え続けてきました。
では、私達は“何を”“誰に”遺せるのか?これからもそれを考え続けていくことが着ぐるみ愛好家の責務だと私は考えます。
着ぐるみという幸運を後輩達にに渡していきませんか?

「意味不明棚ww」と言われそうですが、私は本気で考えています。このスレを現在一線で活動されている方々にも読んでいただけたら最高に嬉しいのですが・・・・・・。
まあ、こんなエロ小説書いている私が一番着ぐるみの品位を損ねていると言われても仕方がないのですが・・・・・・。
一小説家が出すぎた真似を致しました。