人形遊び2

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完結
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868人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
人形遊び(真紀×美優)の続編です。
相変わらず……俺の妄想だらけです……
それと話が続いてるいるので、できれば前作を読んで頂いた方が分かりやすいと思います。
(サキの顔と構造、メイド服での撮影会、お仕置き、真紀ちゃんのあの感覚等々)
前作も長いです……申し訳ないです……

人形遊び
↓
>>726-798

登場人物(あらすじは今回と関係ないです)
↓
>>726

余談ですが最近になって「バトミントン」じゃなくて「バドミントン」だということを知りました。
869人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「人形遊び2」


登場人物

主人公:眞田真紀(さなだ まき)
容姿、性格等は「人形遊び」を参照してください。
美優に着ぐるみの「サキ」にさせられたことで新たな性癖が芽生えてしまった。
最初は認めたくなかったけど、今ではそれを受け入れている。
この前以降、着ぐるみは着ていない。
自分には無いものを持っている川上のことを少し気にしはじめた。


磯崎美優(いそざき みゆ)
容姿、性格等は「人形遊び」を参照してください。
最近バドミントンの腕がメキメキと上達している。
真紀とダブルスを組むようになったこともあり、更に仲がよくなった。
相変わらずちょっとわがままっ子、泣き虫。


川上涼(かわかみ りょう)
大学3年、工学部、専攻は電気電子。バドミントン部所属。
頭はあれだけど運動神経抜群で男子バドミントン部のエース。腕は真紀のちょい上ぐらい(川上以外、真紀に男子でもあまり勝てない)。
明るくさわやか、男女問わず誰とでも仲がいい。ちょっとおしゃべりなスポーツ青年。
細かいことは気にしない楽天的な人。カンがいい。実は努力家(勉強以外)。
授業中に体力回復(睡眠)して練習にのぞんでいる。
870人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「おつかれ~」
「おつかれさま~」
 今日は金曜日だから少し早めに練習を終わりにした。
 練習が終わったからみんなが次々と帰っていく……部室には私だけが残っていた。
 私は部室のドアに鍵をかけ、カーテンを全部閉めた。
 
 ……よし!今日も頑張んなくちゃ!

 私は練習着を脱いでスポーツ用の下着姿になり、手にラケットを握りしめて鏡の前に立つ。
 
 ブン!ブン!ブン!ブン!
 
 美優に見られてからも私の居残り練習は続いていた。
 やっぱり鏡を見ながら素振りすると体がどお動いてるか分かるから練習になる。
 さすがに裸でやるのはやめたけど……

「97!98!99!ひゃ……」

 ドン!ドン!

「きゃ!」
 急にドアを叩く音が聞こえた!思わずその場に飛び跳ねた!

 誰!……あっ!下着しか着てない!

 私はあわてて近くに置いといた練習着を着た。
871人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 私は一息ついて練習着をちゃんと着てからドアを開けた。
 そこには美優がニコニコしながら立ってた。

「驚かせちゃってすみません。あっ、それとこれ差し入れです♪」
 美優は手に持っていたペットボトルを私にくれた。
 これ!新発売のピーチdeジュースストレートだ!

「いいの!もらっちゃって!」
「どうぞどうぞ♪」
「ありがと!あとでなんかおごるね♪」

 私は美優を部室に入れてドアを閉めた。早速ペットボトルのふたを開けて新発売のピーチdeジュースを飲み始めた。
 ゴクッゴクッ……ぷはっ!すっきりしてて美味しい!

 美優はそんな私を見ながら笑ってた。
「今日も残って練習ですか?」
「うん。」

 美優は私の体をじろじろと見る……なんだろ?
「今日は……ちゃんと服着てますね♪」
「へ?……!!」
 私は耳まで真っ赤になった!
「ふ、二人だけの内緒だよ!」
「もちろんです!ふふ♪」
 美優は可愛らしく微笑んだ。

 そういえば……美優はなんできたんだろ?……忘れ物?

 そのことを美優に聞いてみた。それがはじまりだった……
872人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 美優は少し俯きながら口を開いた……
「明日……部活休みですよね……」
「そおだよ。」
 そう、明日は体育館の床をワックスがけするから練習は休み。
 ほんとはバドミントン部も手伝わなくちゃいけないんだけど、
 この前バスケ部がワックスがけをさぼったから今回はその責任をとって全部バスケ部がやることになった……ちょっと可哀そうだけど……

「急な話で悪いんですけど……明日私ん家にきてくれませんか?」
「え?いいよ♪……そうだ!お買い物行かない?」
 この前いけなかったから誘ってみた。

 そしたら美優は申し訳なさそうにさらに顔を下に向けた……
「……ごめんなさい……そうじゃなくて……先輩に……またサキちゃんになってもらいたいんです♪」
「え?……」
 美優は急に顔を上げて目を輝かせながら言ってきた。
 私の思考が止まる……

 サキちゃん?……あっ!!
 
 ゾクゾク!

 私の体に忘れかけていた…あの感覚が蘇ってきた……

 うそ……言葉だけで……
873人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「最近頼んでた服が届いたんです♪だから早速先輩に……サキちゃんに着てもらいたいんです!だからお願いします!」
 美優は私に頭を下げて頼んでる……

 私の気持ちはもう明日に行っていたのかもしれない……あまりこの時のことを覚えてない。
「……いいよ。」
 無意識に呟いてた……

「ほんとですか!やった~♪早いんですけど明日の朝5時に来てくださいね!じゃあ私はこれで!お疲れ様です♪」
 美優はピョンピョン飛び跳ねてから私にペコリとお辞儀して部室から出て行った。

「……?……あれ?」
 気付いた時には美優はいなかった。
 私の頭の中には「サキちゃん」と「朝5時」という言葉だけが残ってる……
 そして……あそこが濡れてたのがわかった……

 やだ……濡れてる……まだ着てないのに……
 ……素振りしよっと!
874人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 ブン!ブン!ブン!

 気持ちを紛らわせようして、また素振りを始めた。
 でも頭から「サキ」が離れない……
 練習着を着てるし、体がほてってすごく暑くなってきちゃった……

 なんで……5時なんだろ?
 ちょっと早すぎかも……

 ハァ…ハァ…ハァ……あれ?……今……何回だっけ?

 明日のことが気になって素振りの回数を忘れちゃった。
 それにフォームも確認できてない……
 今日は全然集中できないから着替えて団子にした髪をほどき、家に帰ることにした。




真紀ちゃん、着ぐるみ承諾編  完  です。

相変わらず一人で盛り上がっちゃててすみません……
続きは出来たら明日ってことで……
876人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 途中のコンビニで今日のお夕飯と明日の朝ご飯を買った。
 両方ウィダインゼリー……男の子でもこれはないと思う……
 アパートに着き部屋に入るともう10時を超えてた。

 明日は早いし……お風呂入って寝ちゃお……

 ウィダインゼリーを飲んでからお風呂に入った。
 もちろんショーツはシミだらけ……
 
 お風呂からでたらパジャマに着替え、テーブルに置いてあるケータイを手に取る。
 そしてこの前美優に撮ってもらった私が着ぐるみを着た……サキの写真を見る……

 忘れてたなぁ……着ぐるみを着たときのこと……
 明日……着れるんだ……んん!……

 一応ナプキンをつけといて正解だった。
 ケータイをバックの中に入れて私は目覚ましをセットし、ベットに潜った。
877人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
『ふぅ……?』
 
 ……あれ?……声が出せない……鼻……いたいよぉ……
 暑い……頭……きついよぉ……もしかして!サキの中!?

『ふぅぅ!』

 手が使えない!足も!これって……お仕置きのときの!
 うそ……いや!股もお尻にもあれが入ってる!
 こんなのやだよぉ!

「あれ?先輩……目が覚めましたか?あっそうだ!もう先輩じゃなくてサキちゃんだよね♪」
『ふぅ!ふぅぅ!』
「ふふ♪ダーメ♪イヤイヤなんかしても……サキちゃんはず~とこのカッコでいるの♪お人形さんでしょ♪」
『ひふぅ!やへへほぉ!』(美優!やめてよぉ!)
「声出しちゃダメでしょ!そんな悪い子には……お仕置きが必要ね!」
『ふっ!ふぎゅぅぅぅ!!!』

 あぁん!……や、やめてよぉ!……もうこんなこと……あぅぅ!……しないって……いったのに……
 あっ!らめ!!……くる!……いっちゃ!!

「いやあぁぁぁぁ!!!……ハァ…ハァ…ハァ……」
 
 私は勢いよくベットから起き上がった。
 あわてて顔を触った……ちゃんと肌に触れられた。でもほっぺが汗と涙でビチョビチョ……
 体中を触ってみる……寝る前のカッコだった。体も汗でびっしょり……
 目覚まし時計が4時をさし、アラームがちょうど鳴り始めた。
878人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「なんだ……夢か……怖かった……」
 ちょっとリアルな夢だった……
 ホッと一息ついてベットに大の字に寝転ぶ。そしたらあそこの異変に気付いた……
 そ~と手をシューツの中に入れる……

 もしかして……やっぱり……

 濡れてた……ナプキンしたのにショーツにまで染みだしちゃってる……
 グチョグチョになったナプキンをコンビニの袋に入れてゴミ箱に捨てた。

 こんな調子で……だいじょぶかな……

 汗まみれになったパジャマも下着も洗濯機にまとめて放りなげる。
 ショーツにまたナプキンをつけてお出かけ用の服に着かえて顔を洗った。
 
 ぷはっ!きもちいい!
 ……メイクは……いっか……すぐに落とさなくちゃいけないし……

 私は昨日買ったウィダインゼリーを飲みながらバックに着替え用の下着を入れる。
 4時半……ちょっと早いけど部屋を出て美優の住むアパートに向かった。


真紀ちゃん、おうちで悶々……お仕置き悪夢編  完  です。
879人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 6月になったけどまだ外は薄暗い。

 もうちょっとで……美優ん家……
 そしたら……私……サキに……ふふ♪

 美優の家に近づくにつれて脈がはやくなっていく……外はほてった体にはちょうどいい涼しさだった。 

「……着いた。」
 まだ5時ちょっと前だけど美優の部屋に着いちゃった。
 私はインターホンに指を伸ばす……

 ピンポ~ン♪
「……ふぁ~い……」
 少し間があいてから美優の声が聞こえた。いつもみたいな元気がない……
 そしてトコトコと足音がしてから玄関のドアが開いた。

「……おはようございます……入ってください……」
「お、おはよう……それより……だいじょぶ?」
 美優はもう着替えてたけどかなり眠そう……くまができてる……
「だいじょぶです……ちょっと興奮して……眠れなくって……」

 美優は私を部屋に入れ、台所に向かった。
 部屋に入ったらもう床には肌タイとウィッグ、そしてマスクが置いてあった。でもこの前のメイド服が無い……
880人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 そういえば新しい服買ったって言ってたけど……どんな服なんだろ?
 またメイド服かな?……やだ!私ったら……ちょっと期待しちゃってる……

 一人で勝手に顔を赤くしてたら台所から美優が戻ってきた。
「先輩!早速始めましょっか!全部脱いじゃってください♪」
「え!もお……」
 さっきとは打って変って美優はハイテンションになってる!
 台所に目をやるとリポビタンみたいなビンが置いてある……天狗~~って書いてある……

 あんなの飲んで大丈夫かなぁ……あっ!そおだ!

「ちょっと待って。その前におトイレ借りてもいい?」
「あっ!いいですよ♪」
 この前みたいにずっと着てなきゃなんないかもしれない……私は先にトイレに行くことにした。
 
 もうあんなとこ見られたくない……
 それに……あそこが気になる……

 トイレに入りショーツを下げる……すでにちょっと濡れてる……

 ……やっぱり……

 私はおしっこを出して濡れたナプキンと股を拭いき、トイレから出てよ~く手を洗った。
881人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 トイレから戻ってくると美優は鼻歌を歌いながら着ぐるみセットの前に立っていた。
「フン、フフ~ン♪あっ!終わりました?じゃあお願いします♪」
「う、うん……」
 私は髪をゴムでまとめて着てきた服を全部脱いで裸になった。やっぱり恥かしい……
 肌タイをひろい、美優に背中を向けて足、手、頭の順に着ていく……
 美優にジッパーを上げてもう。私の体は顔以外は肌タイに覆わちゃった……どんどん脈がはやくなってる……

 あぅぅ!……もう濡れてきちゃった……下着つけなくちゃ……
 また濡らしてるところを見られちゃう……
 
 下着をひろうと美優は私の手をガシッとつかんだ。
「え?……」
「今回は……サキちゃんになってから服を着てもらいます!いいですよね♪」

 ……?……どうゆうこと?

 私のポカンとした顔を見て、美優はニコニコしながらしゃべりだした。
「マスクをつけてから下着とか服とか着てもらいたいんです♪私も手伝いますからやってくれませんか?」
 
 そんな嬉しそうな顔されたら断れないよ……でもちょっと大変そう……
 
「手伝ってくれるなら……」 
「いいんですか!?ありがとうございます♪ちょっと待っててくださいね!」
 そういって美優はマスクとウィッグをひろって、マスクを前後に割って私の頭の上にもってきた……
882人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「口開けてください♪あ~ん!」
「うん……あ~~ん……」

 ドックン!ドックン!ドックン!

 もう……サキにされちゃうんだ…… 
 かぶるときは……やっぱり怖い……しゃべれなくなっちゃうし……
 自分じゃ……とれないし……

『ふぅ!』
 わかってても口、それに鼻の中にマスクが食い込んでくるからびっくりしちゃう。
 美優はマスクの横の隙間をコの字型のパーツで閉じ、マスクの上からウィッグをかぶせた。
 こうして私はまたサキにされちゃった……

 相変わらず……きつい……顔つぶれちゃうよぉ……
 苦しい……息しづらいよぉ……

 鏡を見る……そこには私ではなく下着すら着ていないサキが映っていた……

 なんか……裸よりもエッチかも……あぁん!……またきた……
 はやく下着つけなくちゃ……


真紀ちゃん、再びサキに……編  完  です。
883人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 下を見るけど視界が悪いから全然下着が見つかんない……
 そしたら美優がいきなり見の前にでてきて、私は腕ごと抱きしめられた!
『ふぎゅっ!』
「久しぶり!サキちゃん♪」
 美優は頭を私の胸にうめる……やっぱり苦しい……

「……会いたかったよ……ぐすっ……」

 !…… 

 美優は私の胸で泣き始めた……しばらく私がサキになってあげなかったから寂しかったのかも……
 私は美優の手を解き、頭をなでなでしてあげた……
 
「ぐすっ…ぐすっ……あっ!」
 美優は急に胸から顔を離して目をゴシゴシとふいた。

「ごめんね……私……お姉ちゃんなんだから泣いちゃダメだよね!はい、これ下着♪」
 見つかんないと思ったら美優が持ってたんだ……
884人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 私はショーツを受け取り、股が濡れてるのがばれないようにすぐに身に付ける。
 マスクしてるからすごく大変……
 でもブラジャーを渡してくれない……私は胸に手を当ててブラジャーを貰おうとした。
「ブラジャー?つけなくてもだいじょぶ!あとでわかるよ♪」
 
 ブラジャーなしなの?……なんか落ち着かないよぉ…… 

 もじもじしている私を見ながら、美優は部屋の隅に置いてある紙の手さげ袋を持ってきた。
 たぶんあの中に今日着る服が入ってるんだと思う……
「今日のテーマはメイドさんじゃなくて私服のサキちゃん♪って感じでいこうと思うの!」

 ……私服?

 私が首をかしげると美優はニコニコしながら袋の中から服を取り出し、それを床に並べた。
 
 袋の中には目があれで色がよくわかんないけど、白のニーソックスに白のスカート、白いカーディガン、
 そしてたぶんピンク(?)のキャミソールが入ってた。
885人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「はい!足上げてね♪」
 美優の肩に手を置いてニーソックスを右足、左足と履かせてもらった。
 長さは膝の上あたりまである。この前みたいなフリルはついてないみたい……
「次はスカート履こうね♪」
 続いてスカート。これにはちょっと控え目なフリフリがついてて、内側にレースがついてる。
 丈は……かなり短い……階段とかでショーツが見えちゃうぐらいの長さ……

 ちょっとこれ……恥かしい……短すぎだよぉ……

 マスクの中で顔が真っ赤になった……もちろん美優には見えてない……
 それに美優はさっきからテンションが上がってきてる……

「次は……これこれ!ピンクのキャミソ~♪サキちゃん!バンザイして♪」
 言われたとおりにバンザイする。美優は上からキャミソールを着せた。
 キャミソールはニット状の生地で胸がちょうど隠れるくらい。お腹もちゃんと隠れるからちょっと安心した……
 肩ひもはなくて胸の谷間のところのひもをちょうちょ結びで縛って落ちないようにしてる。
 今ブラジャーをつけなかった意味がわかった。これだと肩が見えちゃうからだ……
 肌タイ着てるけど……やっぱりノーブラで服着るとそわそわする……

 なんか……着せ替え人形みたい……さっきからされるがまま……
 それに……ずっとドキドキしてる……暑いよぉ……

 サキになってから胸のドキドキが止まらない……
 そのうえ服着たから肌タイがうっすらと汗ばみ始めてきちゃった……
886人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「これが最後だよ♪そのままにしててね♪」
 美優はカーディガンの袖に右腕、左腕と私の手を通す。
 袖の長さが肘までぐらいで丈も短いショートカーディガン。ボタンが無くて前が全部開いてるデザイン。
 胸が大きな人なら似合うかもしれないけど……

「はい!サキちゃん私服バージョン完成♪ほらほら、鏡見て!すっごくかわいいよ♪」
 そういって美優はあらためて私を鏡の前に立たせる。
 美優は相変わらず絶好調だ……
 
 鏡に映ったサキは、ピンクと白の元気一杯な女の子って感じに着飾っていた。
 かわいいと思うけど自分じゃこのカッコはできないと思う……

 ピンクだ……スカート短い……見えちゃうよぉ……
 胸も見えそう……恥かしい……あぅぅ!
 私じゃないみたい……また感じちゃう……

 それもそのはず……私はもう……サキなんだから……


真紀ちゃん、着せ替え人形サキちゃん編  完  です。
一応次からが新展開のつもりです。
887人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 鏡の中の私(サキ)を見てたら美優がグイグイ手を引っ張る。なんだろ?
「サキちゃん!今日はお外で写真撮ろ♪」

 お外?……
 え!そんなの聞いてない!

『やらよほ!』(やだよお!)
 美優の手を振り払い首を横にふる。こんなカッコで外に出たくない!

 美優は優しく微笑みながらサキの口に指を当てた。
「しゃべっちゃダ~メ♪今なら人いないからだいじょぶだよ!それに誰が入ってるかわかんないし♪」

 こんな早くに私を呼んだ理由がわかった……外で撮影会するためだ……
 だからメイド服じゃなくてこの服装なんだ……
 美優の部屋で撮影会するならいいけど……外はいや……
 たしかに顔は見えないけど……いくらなんでも恥かしすぎるよぉ……

 私はイヤイヤした。
888人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 そしたら美優は意地悪そうな顔をした……何か企んでる……
「じゃあサキちゃんの秘密……ばらしちゃおっかな~?」
 
 ドキッ!

 心臓が止まった気がした。
  今となっては美優の握っている私の秘密は2つもある……
 部室での居残り練習のこと……それに着ぐるみを着て感じちゃうこと……

 ずるい!……そんな手使うなんて……

 秘密だけはばらされたくない……私は首を横にふった。
「じゃあお外に出てくれるのね!?」
 美優がまた飛びっきりの笑顔で私を見る……私は渋々頷いた。
「ありがと♪あ!カメラ忘れてた!ちょっと待っててね♪」
 美優は急いでデジカメを取りに行った。

 美優……ずるいよ……でも……外に出なくちゃいけないんだ……どうしよ……
 心臓がバクバク鳴ってる……体も……震えてる……
 それに……また……濡れてきちゃった……
889人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 時計を見る……5時半になってる。行くんだったら早くしたほうがいいかも…… 
 
「よし、準備完了!行こっ!サキちゃん♪」
 美優は肩からさげたポーチにデジカメを入れ、私の手を引っ張って一緒に玄関に向かった。

 美優に私が履いてきたスニーカーを履かせてもらう。ちょうど白だから服に合ってるかも……
 肌タイを着てるからなんか違和感がある……少しきつい……

 美優はそ~とドアを開け、頭を出して周りの様子を伺っている……さすがに近所の人に見られるのは嫌みたい。

(今ならだいじょぶ……さっ行こ♪)
 美優は小声で合図し、一緒に外に出てドアをバタンと閉めた。
 そして美優は鍵をかけた。外はさっきより明るくなってきていた。

 ほんとに……着ぐるみのまま外に出ちゃった……鍵もかけちゃったし……
 ……あぅぅ!……だめだよ……こんなことで……感じちゃ……

 心臓が破裂しそう……落ち着こうとしても全然だめだった……
890人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
(サキちゃん!こっちこっち!見つかっちゃうよ!)
 美優がいない!周りを見回すともう階段のところにいる!

 待って!独りにしないで!

 あわてて美優のもとへ駆け寄る。マスクをかぶってるからかなり走りにくい。
 やっとの思いで美優に追いついた。ちょっとしか走ってないのに体中が汗だらけ……それにすごく疲れる……
『ふぅ…ふぅ…ふぅ……』
(ごめんね!私もちょっと焦っちゃってて……階段おりて裏口から出れば、ほとんど人がこない通りに出るから急いでいっちゃお♪)

 そっか……着ぐるみの私と一緒じゃかなりはずかしいよね……
 急がなくっちゃ!

 私は美優に手を借りてなんとか階段をおりて一緒に裏口から出た。美優の部屋は2階だったから助かった……
 そして私たちは下町みたいな懐かしい雰囲気の細い通りに出た。



真紀ちゃん、サキで外出編  完  です。
891人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「サキちゃん!こっちこっち♪」

 へ?

 カシャ!

 振り向いたらカメラのフラッシュが目に飛び込んできた。もう撮影会は始まっちゃったみたい……
「う~ん……フラッシュいらないかも……目が光っちゃうし……」
 さっき撮った写真を見ながら美優は一人で考え込んでる。なんか私はおいてけぼり……
 気付いてもらえるように美優の肩を指で突いてみた。
「ん?……あっ!ごめんね!再開しよ♪じゃあその郵便ポストの横に立って!俯き加減で手は後ろに……OK!かわいい♪」

 その後も電柱とか街灯、色んなものと一緒に私の……サキの写真を撮っていく……

「ふふ♪やっぱり写真は外で撮らないとね!」
 美優は相変わらずハイテンションだ。

 美優……私といるときより……楽しそう……
 サキのほうが好きなのかな……ちょっと寂しい……はぅっ!……
 でも……私がサキだもん!頑張ってあげよ!

 やっぱり美優の笑ってる顔を見れるのが私には嬉しかった。
 着ぐるみのサキ……中に入ってる私……私を妹のサキとして扱っている美優……
 そのことを思い出すたびに……私はサキの中で感じちゃった……
892人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「えっと次は……右足をそこの段差にかけて左手は腰!右手は力を抜いておろしてね♪」

 左手は腰で右足をかける……この段差ちょっと高いかも……あ!

 私はとっさに足を下した。
 こんなに足上げたらショーツが見えちゃう……
「あれ?どうかしたの?サキちゃん。」
 美優が不思議そうな顔で私を見る。
 私は俯きながらスカートを指さした。マスクの中で顔が真っ赤にしながら……
「スカート?……あっ!ごめんね!見えちゃうよね……ほんとに…ごめんね……」
 急に泣きだしそうなる美優……手からカメラを下してしまった……

 どうしよ……美優が泣いちゃう……でも恥かしいよぉ……
 見えちゃうけど……やってあげよ!

 私は着ぐるみに覆われてることをいいことに、開きなおって美優に言われたとおりのポーズをとった!
「……え?撮っていいの……でもショーツが……」
 美優はおどおどしながら聞いてきた。私は右手で胸をポンと叩き元気よく頷いてみせた。
 そしたら美優の笑顔が戻った。そしてカメラを構える。
「……ありがと♪じゃあ撮るよ!はい、チーズ!」

 カシャ!

 私は急いで足を段差から外した。やっぱりすごく恥かしい……一気に汗かいちゃった……
893人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 ちょっと……疲れてきちゃった……

 今でも心臓がドキドキし続けてる……やっぱり着ぐるみを着てると予想以上に疲れた。
 私がうなだれていると美優が心配そうな顔をして下から覗き込む。
「だいじょぶ?疲れちゃった?」
 一瞬頷きそうになったけどもうちょっと頑張ってあげようと思った。
 首を大きく横にふり元気一杯!のポーズをしてみせた。
 やっぱりサキになると大胆になっちゃう……

「ほんと!じゃあ公園いこ!公園で撮ったら終わりにしてあげるからね♪」

 ……誰もいないといいけど……もう少しだし!頑張っちゃお!

 そして私たちは歩いてすぐのところにある公園まで向かった。
 後でこの選択を後悔するとも知らずに……




真紀ちゃん、サキでお外で撮影会!下町通り編  完  です。
894人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
 誰とも会わずに公園に着いた。ちょっと運がよすぎかも……
 
 公園はブランコとかジャングルジムとか子供の遊具がいくつかあって比較的にちっちゃい感じ。
 公園の真ん中には時計が立ってて、もう6時になってる。

 美優は公園を見渡しながらまずどれにしようか迷っていた。
「う~ん……なにがいっかなぁ……鉄棒にしよっ!サキちゃん!鉄棒につかまって♪」
 美優は一番高い鉄棒をポケットティッシュで拭いてから私を鉄棒につかまらせた。 

 鉄棒なんて久しぶり……小学校以来かも……
 この高さなら……私が回ってもだいじょぶそお……

 小学校の頃、鉄棒がすごく得意だったからちょっと回ってみたくなってきちゃった……
 そのことに気付いたのか、美優はこんな提案をしてきた。
「サキちゃん……ちょっと回ってみて♪」

 え?……でもウィッグとかマスクとか取れちゃうんじゃ……

 私はサキの髪を引っ張った。
「ふふ♪だいじょぶ!ウィッグはマジックテープで止まってるし、スクもちゃんと固定してあるから!だから回ってみて♪」
 私は元気よく頷き、手を突っ張って腰を鉄棒に当てて体を支える。
 そしたら美優がシャッターをきった。
「あっ!ごめんね!そのまま続けて♪適当に撮っちゃうから!」

 ちょっと……落ち着かないかも……
 でも……やってみよ!連続前回り!

 私は反動をつけて回り始めた!
895人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
『ふぐぅぅ!!』 

 いたっ!鼻と口にマスクが!!
 だめ!もう限界!!

 遠心力で鼻のなかの筒と口の猿轡が食い込んでくる!
 痛かったから3回ぐらいしか回れなかった……

「すごいすご~い♪さっすがサキちゃん!かっこいい!」
 でも美優はピョンピョン跳ねながら喜んでる。

 いつつつ……まだジンジンする……鼻ん中切れちゃいそう……
 それに暑い……ビチョビチョ……

 まだ外は涼しいけど着ぐるみ着て運動したらすごく暑い……
 鉄棒によっかかって休んでたら美優に手を引っ張られた。
「次あれにしよ!ほらほら♪」
 美優はルンルンしてる……ちょっと休ませてよぉ……
 そんな私に気付いてくれない。そのあとも滑り台とか砂場でいろんなポーズで写真を撮った……
 もう美優のされるがまま……
896人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「次で最後だよ♪……うぅ!……もうちょっとで終るからね……」
 そういって美優はブランコの台をティッシュで拭いてから私をそこに座らせた。
 でもさっきから美優の様子がおかしい……顔色が悪くなってきてる……

「じゃあ内股で手を膝に置いて……そおそお!かわいい……」
 美優はモジモジしながシャッターをきった。

 もしかして……おトイレいきたいのかも……

「……ごめんねサキちゃん……私……おトイレいきたいの……ちょっと待っててね!」
 やっぱり……
 美優は公園トイレに向かおうとする……そのときだった!
897人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「あれ?磯崎じゃん!なにしてんの?」
 私の後ろから男の人の声が聞こえた!
「へ?……あっ!川上先輩!!おはようございます!」

 え?……川上くん!!

 私は後ろを振り向いた!そこにはジャージ姿の川上くんがいた!
 全身から冷や汗が出てきた!
「って!おお!びっくりした!!」
 川上くんは着ぐるみを着た私を見て後ずさりしていた。

 見られちゃった!どおしよ!どおしよ!
 恥かしい!!
 あぅぅ!……だめ!こんなときに!

 私はパニックになりながら体をブルブルと震わせた。
 しかもこんな状況なのにあそこがまた濡れてきちゃう……
「えっと……この子は高校の友達で着ぐるみが大好きなんです!だから私が写真撮ってあげてるんです!」
 美優もパニックになりながらごまかしていた。おしっこを我慢してるのにすごいと思う。

 ……そっか……べつに私が入ってるってわかんないんだし……
 だいじょぶ……落ち着かないと……
898人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「へ~、そうなんだ。あっ!俺、川上涼!よろしく!君は?」
 川上くんが私に握手を求めてきた。私も思わず手をさしのべ、声を出そうとした。

 ……あっ!しゃべれないんだった!
 それに声出したら……私だってばれちゃう!
 これじゃあやしすぎるよ!
 川上くんも不思議がってる!どおしよ!

「あっ!磯崎サキちゃんです!それと着ぐるみは声出しちゃいけないらしいんです!そおだ!先輩も一緒にどうですか?写真♪」 

 美優があわててフォローする。でも磯崎って……

「え?いいの?何か悪いね。じゃあ……こんなかんじかな!」
 川上くんはブランコに座った私の隣に立ってピースした。恥かしくないのかな?
「OKです!いきますよ!はいっチ~ズ!」

 カシャ!

 写真を撮り終わると川上くんはさっきみたいに私に手をさしのべた。
「じゃ!あらためてよろしく!サキさん!」
 川上くんは私の手を強く握りしめた。大きくたくましい男の人の手だった……
 私も頷きながらギュッと握り返した。
 
 相変わらず川上くんは川上くんだった。さわやかで……細かいことは気になんないみたい……
899人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「あの……すみません……私……おトイレ行ってきます!」
 美優は内股になりながらトイレに走って行った。もう限界だったらしい。
 私と川上くんは茫然と見送っていた。二人で手を握ったまま……

「……おっと!握りっぱだった!」
 川上くんは顔を赤くしながらあわてて私から手を離した。

 ……あっ!二人きり!

 美優がトイレに行っちゃったから二人きりになっちゃった!
 かなり気まずいよぉ……

 少し沈黙が続く……お互いに目をそらした……
 そしたら川上くんの口から予想もしてなかった言葉が飛び出した!
900人形遊び2 ◆zEHLoba/D2
「……眞田……だろ?」
『……!!』
 私の背筋が凍りつく……

 え!……うそ!

 私は川上くんを直視したまま動けない……
 川上くんは頭をかきながらサキの顔を見て笑った。
 
 やだ!ばれちゃった!こんなカッコしてるのが!……は、恥かしいよぉ!
 いや……こんなのいや!
 あぁん!……え!だめ!こんなときに……川上くんがいるのに!
 あっ!……なんで!……だめだよ!らめぇぇぇぇぇぇ!!

 ブワッ!……

 私がサキの中に入っているのがばれちゃった……そんな自分がすごく恥かしくて……いっちゃった…… 
 しかも川上くんのまえなのに……

「なわけないよな……ごめんごめん。なんとなく俺の友達に雰囲気が似てたから……
 ……その子、女の子なんだけどすっげ~バドミントン上手くてさ。完璧に勝てるように朝からジョギングってわけ!
 へへ……ごめん!なんか愚痴っぽくなっちゃって……次に会うときは顔みせてね!じゃ!」

 そういって川上くんは公園から出て行った。
 川上くんは私のことを話してた……目の前の着ぐるみの中には私が入ってるのに……
 そのギャップで……またあそこから蜜が大量に染み出してきちゃう……体はビクビク痙攣してた……
 今になってあの時の選択を後悔する……あそこで撮影会を終わりにしとけばよかったのに……
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 しばらくしたら気持ちが落ち着いてきた。

 私……なにやってるんだろ……

 全身をタイツに覆われ、そのうえマスクまでしていることを体で感じた。
 自然と目から涙が溢れだしてくる……

 ひっく…ひっく……そうだ……絶対ばれちゃったよぉ……しかも川上くんに……
 そのうえ……いっちゃうなんて……
 ひっく……やっぱり私……変態だ……

 美優はまだトイレから帰ってこない……
 私はブランコから立ち上がりトイレに向かった。

「あれ?サキちゃんもおトイレ?」
 トイレに入ると鏡の前で美優が手を洗ってた。
 私は美優に目もくれず便座に座りドアのカギをかけた。

 コンコン!
「サキちゃん開けて!手伝うよ♪」
 美優がドアをノックする……でも今は独りにしてほしかった……
『ひっく…ひっく……ひや……』(ひっく…ひっく……いや……)
「……なにか…あったの?」
『ふぅぅ……』
 美優が心配してるかもしれない……
 私はドアを開け美優を入れた。
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 美優はドアの鍵をかけ、ポーチからラジオペンチを出す。
 そしてマスクを外してポケットティッシュで私の口を拭いてくれた。
「……ばれちゃった……」
「え?」
「川上くんに…私が着ぐるみ着てるの……ばれちゃったの……うぅぅ……」
 私は肌タイの手で顔を覆って泣きだしちゃった……

 そんな私の手をどかし、美優はハンドタオルで私の顔を拭いてくれた。
 そして私に優しく微笑みかける……
「だいじょぶですよ♪顔見えてませんし!」
「ぐすっ…ぐすっ……ほんとに?」
「はい♪声もだしてないでしょ?」
「……うん……」
「ならだいじょぶです♪川上先輩のことだから明日にはケロッと忘れてますよ!」
「……そうだよね……顔見られたわけじゃないし……」
「はい♪じゃ帰りましょっか♪」
「……うん!」

 私は美優の言葉でなんとか立ち直れた。 
 美優は手をとって私を立たせ、私にマスクをかぶせる。
 私はまたサキになって美優と一緒に帰ることにした。


真紀ちゃん、サキでお外で撮影会!公園パニック!編  完  です。
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 帰り道は誰にも会わずに美優の部屋まで辿りつけた。
 結局会ったのは川上くんだけ……

 時計はまだ7時を過ぎたくらい。
 美優は部屋に入るとマスクは外さずに私の服を脱がせ始めた。
 
「はい!右足上げて♪」
 
 またされるがまま……着せ替え人形みたい……あぅぅ!

 まだマスクを取ってもらえない……
 私はショーツだけを履いてるサキになった。
 鏡で見ると肌タイがそこらじゅう汗染みだらけですごくいやらしい……
 たぶん股は……もっと酷くなってると思う……
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 美優……マスクはずしてよぉ……

 私はマスクを指でつつく。美優はニヤニヤしてる……
「ちょっと自分で外してみて♪いざってときのためだよ♪」 
 
 え……そんなぁ……

 私は座ってマスクの横にあるパーツに指をかける……全然外せない。
 それにどうやって外せばいいかもわかんない……
 ただカリッ、カリッと頭に音が響くだけだった。
 
 美優はパソコンを立ち上げ、デジカメとパソコンをケーブルで繋いだ。
 私には全然目もくれずに……
「外せなきゃずっとそのままだよ♪がんばってね♪」

 ……美優のいじわる!

 私はちょっとムキになって肌タイの指でパーツをひっかいた!

 カリッ!カリッ!カリッ!パキ!
『ひは!……』(いた!……)
 左の人差し指が痛い!肌タイが茶色くにじんできた……

 いたたた……あっ!爪割れちゃった!
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 あわてて指をくわえようとしたけど、そこにはサキの顔がある。
 指をマスクにぶつけてまた指に激痛が走った。

 いつっ!……いたい……ぐすっ……
 もうやだ……ぐすっ……はやく……マスクとってよぉ……
 このままなんて……やだ……うぅぅ……

『ふぎゅぅ……ひっく…ひっく……』
「え?サキちゃん?」
 泣いてる私に気づいて美優がこっちに歩いてきた。
「?……あっ!どうしたの!指!」
『ふぅぅ……』

 美優はいそいでマスクを外し、ジッパーを腰まで下して私の上半身を肌タイから出した。
「爪……割れちゃった……ぐすっ……いたいよぉ……」
「ちょ、ちょっと待っててください!」
 美優は小物入れからマキロンを取り出し、おもいっきり指に吹きつけた!
「いたい!」
「あっ!すみません……」
 美優はフーフーしながら私の指にバンドエイドを巻いてくれた。
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 まだちょっとジンジンするけど血は止まってきたみたい。
 利き腕じゃなくてよかった……
「ごめんなさい……」
 美優は私に頭を下げた。
「私がいじわるしなきゃ……こんなことには……」
 美優の目から涙がポロポロと落ちてる……

「な、泣かないで!もう痛くないから!だいじょぶだから!ねっ♪」
「うぅぅ……ごめんなさい!」
 美優は汗でビッショリになった私の胸に泣きついた……

 そんな顔されちゃ怒れないでしょ……

 私は美優の頭を手で抱えてギュッと抱いてあげた……
「そうだ!お風呂わいてる?」
「へ?……はい……」
 美優が不思議そうな顔で私を見る。私はニコッと笑った。
「入ろっか!今日は私が美優の体洗ってあげる♪」
「ほ、ほんとですか!ヤッタ~♪」
 美優がいつもの元気な美優に戻った。

 ほんとかわいんだから……ふふ♪

 私は股のシミを見られないようにショーツごと肌タイを脱いで美優と一緒にお風呂に入った。
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真紀ちゃん、マスク脱がしてよぉ……編  完  です。

このあとは真紀×美優、一緒にお買い物編 
     真紀ちゃん、思い出の写真……編  です。
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 お風呂から出たあと、私たちは一緒にお買い物に出かけた。
 お昼も夕飯も外ですませてきちゃった。
 久しぶりに「真紀」として美優と遊べたからすごく楽しかった。
 一回美優の部屋に荷物をとりに戻ってから私は自分のアパートへ帰った。
 
「けっこう……あるなぁ……」
 部屋に入って紙袋をドサッと床に置く。
 
 かなり買っちゃった……今月大変かも……

 時計を見ると夜の9時をこえてる。今日は一日中美優と一緒だった。

 私はパソコンを立ち上げて、帰りがけに美優に貰ったUSBを差し込んだ。
 中にはサキの写真がいっぱい入ってる……この前のメイド服の写真……それに今日の写真……
 最近のことなのに、なんかすごく懐かしく感じる……

 このときはおしっこ行きたかったんだっけ……すっごい内股……
 あっ!やっぱりショーツ見えちゃってる!……はずかしい……
 鉄棒の写真は……あんまりちゃんと撮れてない……回ってたからね……

 写真とともに、そのときの記憶が蘇る……そのたびに体も反応しちゃう……また濡れてきちゃった……
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 とうとう最後の写真……
  
 こんなかたちで叶っちゃった……川上くんとの……初めてのツーショット……
 でも……私なんだけど……私じゃない……
 これは……サキなんだから……あぅぅ!……

 またナプキンがグチョグチョになっちゃった……
 一日中つけっぱなし……女の子の日じゃないのに……

 今日は早かったからお風呂入って、10時前なのにベットに潜った。
 そしたら美優の笑ってる顔が目に浮かんできた……

 そういえば……美優との写真一枚もない……
 そうだ!次着るときは一緒に撮ってあげよ♪
 美優……喜ぶかな……ふふ♪

 そんなことを考えながら私はいつの間にか眠りについた……


   <おしまい>
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見直す時間が足りなかったため誤字が多かったです……
それと読みづらいとこ(ひらがな等)も多いですね……申し訳ないです。

最後まで読んで頂き、有難うございました。

一応、真紀ちゃんアナザストーリー(?)を構想中です。
いつになるか分からないのですが、出来たらまた書かさせて下さい。
その際はよろしくお願いします。