RISA

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完結
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47RISA ◆8.EQkS95K.
私は、平田理沙。イベント会社に就職して3年。
最近は、ヒーローショーなどを主に担当している。
今日からドラ●ンボールのショーが始まる。
いつもは演者さんの着ぐるみのお手伝いや準備、雑用をしているが今回は違った。
いつも通り、男子更衣室に着ぐるみと全身タイツを準備。
そのあと女子更衣室へ、着ぐるみを持って行った。
着ぐるみをダンボールから出すと、
かなりリアルに造っているピッ○ロの着ぐるみが出てきた。
しかも全身タイツも男子の方で準備したのとは違い、ゴム製の全身タイツだった。
そこへドアをノックする音がして、開けてみると
今回のイベントの責任者がペットボトルのようなものを持って立っていた。
そして、私にこう告げた。
「ピッ○ロの着ぐるみを着てくれる女の子を募集していたが、
 見つからなかったので、平田頼むは」と。
持っていたペットボトルにはローションが入っており、
着ぐるみを着る時に着易くなると思うので使ってくれと。
それからあと30分後には最終のリハーサルをやるので、
それまでに着替えを済ませとのことだった。
私は釈然としなかったが、渋々準備を始めた。
48RISA ◆8.EQkS95K.
着ぐるみの着せ方などのレクチャーを受けていたので一人で着ることができる。
しかし、ゴム製の全身タイツについては聞いていなかった。
どうしたものかと考えていたが、
とりあえず服を脱ぎ、ゴム製の全身タイツに足を通す。滑りが悪くしかもひんやりとした。
ローションを少しつけると着易くなった。
着てみると顔の部分だけが空いていて、モジモジくんのようになった。
鏡で自分の姿を見てみたが、かなり滑稽。
そんな姿が嫌で、さっそく着ぐるみを着ることにした。
ウエットスーツのようなピッ○ロの着ぐるみはピッタリとしていて
簡単には着ることができない。
そこで再びローションを利用すると、ゴム製の全身タイツがピッ○ロの
中へ吸い込まれていくように入っていった。
上半身部分も少し気持ち悪いがローションを塗り着ていく。
最後に腰周りのファスナーを閉めて、ファスナーを見えないようにして完成。
鏡で見るとかなりリアルだ。
よくよく見ると胸の膨らみがわかるが、まあ道着も着るし問題ないだろうと思った。
最後に瞼に二重瞼用のアイプチを塗り、ピッ○ロの瞼を付け、口も同様にした。
まばたきすると、ピッ○ロもまばたきでき、しゃべると唇も動く。
道着を身につけ更衣室を後にし、リハーサルに向かう。
ステージへ行くと、すでにみんなが揃っている。
着ぐるみの顔を外した状態でリハーサルはするが、私だけは本番と同じ状態、
外すとまた手間なので仕方がない。
それにみんなに顔を見られたくなかったのでちょうどよかった。
ステージにいる中に女性が一人いる。
彼女は確かピッ○ロ役だったはずなのに、違う役でそこに立っている。
理由はわからないが、あの子のせいで私はピッ○ロの着ぐるみの中にいる。
49RISA ◆8.EQkS95K.
責任者に文句を言いたかったが、午前の部がすぐに始まるので、グッとこらえた。
午前の部が終わり、ステージ下で、着ぐるみをきたまま責任者を待っていた、
その日は寒くストーブが置いてあったそのことを知らずに。
責任者が舞台の照明などの演出の変更打ち合わせを終えて降りてきた時、
腰の辺りが熱く同時に焦げたような変な臭いが漂っていた。
そう、私の着ていた着ぐるみのファスナーが熱を帯びて、
着ぐるみを溶かしていたのだった。
着ぐるみは見た目には、少し溶けているだけのように見えた。
問題はファスナー、完全に開閉ができない状態になってしまっていた、
つまり着ぐるみの中に閉じ込められてしまった。
責任者に文句を言うつもりが逆にひどく怒られてしまった。
責任者と話合って、午後の部まで着ぐるみを着たままで、更衣室で待機することになった。ステージから更衣室に行く途中、喫煙コーナーにいる共演者の前田崇に声を掛けられた。落ち込んでいたので少し話しをしたら気が紛れるかと思い話をすることにした。
崇は着ぐるみの精巧さに興味を持ったのか色々と質問をしてきた。
どうやって着たのか、なぜ目や口が動くのか、着た感じはどうなのかなど。
どうやって着たかは説明が面倒だったので、秘密と答えた。
目や口については説明した。
着た感じについてはバタバタ準備をしていたのであまり気にしていなかった。
少しキツイように感じるが、どちらかというと包まれていて気持ちよかった。
そのままの感想を述べている自分に気が付き、
恥ずかしくなり慌てて更衣室へ逃げ帰ってしまった。
50RISA ◆8.EQkS95K.
更衣室で椅子に座り着ぐるみの身体を触っていると、
なんだか気持ちよくなり続けていると、
知らないうちに机に寄りかかり寝てしまっていた。
午後の部が始まるので、呼びに来たスタッフのドアのノックで目を覚ました。
鏡で全身、顔を確認してから更衣室を出て、再びステージへ向かう。
午後の部はステージ終了後、お客様との写真撮影をして、本日の業務は終了となる。
ステージが終了し、写真撮影では親子連ればかりと思っていたが、
そうではなくオタクぽい人との撮影もあり、
着ぐるみの上からとはいえ身体を触られるのは不快だった。
ようやく、写真撮影も終わり一息つく間もなく、責任者に呼ばれた。
私はピッ○ロの着ぐるみから出してもらえることになった。
しかし、ファスナーの部分をカッターで穴を開けるので、
着ぐるみは使えなくなり明日以降の出演はなし。
そして、その着ぐるみを私が買い取ることとなった、
給料から少しずつ3ヶ月天引きする形で。
その日はすごく疲れ、そして手にはピッ○ロの着ぐるみとサービスで
つけてくれた全身タイツの入ったダンボール持って家へ帰った。
翌日は普通にスタッフとして参加、出演者のお手伝いをがんばった。
昨日、話をした崇ともピッ○ロに入っていた私ではなく、
スタッフとしての私として仲良くなれた。
その日の仕事が終わり、一人暮らしの家に帰り昨日持ち帰ったダンボールを開ける。
ピッ○ロの着ぐるみを出して眺める。
かなりリアルにできているなあと改めて感心するとともに、
ステージで使えなくしてしまい申し訳ない気持ちにもなった。
昨日のことをいろいろと思い返していると、
着ぐるみを着て身体に触れていて気持ちがよかったことを思い出した。
そして、裸でこの中に入って、身体を触るともっと気持ちいいのかと考えていると
すぐに実行したくなり、さっそく服を脱ぎ裸でピッ○ロの着ぐるみに入ってみた。
52RISA ◆8.EQkS95K.
着ぐるみの中は始めひんやりしたが、すぐに慣れた。
ローションがなかったので苦労はしたが、なんとか着ることができた。
腰部分の穴の開けてしまったところが気にはなったが、
身体を触っているとそんなことは全く気にならなくなった。
その日は、気持ちよくなりピッ○ロの着ぐるみに包まれて、ソファの上で眠った。
翌朝、腰の辺りが寒いのと汗をかいて気持ち悪いので目が覚めた。
お風呂を準備してから着ぐるみを脱いでお風呂へ。
今日は休みなので、ピッ○ロの着ぐるみのファスナー部分を補修し、
それが終わると再び着ぐるみに包まれていたい、
そんなことを考えて興奮している私がいた。
スタッフの仕事ではなく、着ぐるみに入る様な仕事に転職しようかとも考え始めていた。
休み明け、仕事に行くと崇が時間より早く来ており、私の仕事を手伝ってもらいながら、崇のことを聞いた。
崇は特殊メイクの専門学校に通っており、
リアルなピッ○ロの着ぐるみに興味を持ったことを知った。
そして、どうしてピッ○ロの出演がなくなったのかと私に尋ねてきた。
私のミスで使えなくなってしまったことや自分がピッ○ロに入っていたこと
を知られたくなかったので、なんとなくごまかした。
崇とはその後親密になり、付き合うことになる。
2人が付き合い始めて、少しした頃、崇が誕生日を迎えた。
私の家で2人だけのパーティをすることになった。
料理を準備して、2人で楽しく過ごした。
私はサプライズで、普段の会話でよく出てくるピッ○ロ
に着替えて驚かせようと考えていた。
53RISA ◆8.EQkS95K.
食事が済み、少し眠そうになっている崇に横になって、
テレビを見てもらっている間に準備に向かう。
事前に用意していたローションを使い、裸になりピッ○ロへ入る。
そして、崇のいる部屋へ戻る。
崇は気持ちよくなったのか眠っている。やさしく揺すって崇を起こす。
起きた崇は、突然目の前に現れたピッ○ロにビックリしたが、
すぐに私だとわかりギュッと抱きしめてくれた。
そして、崇は「あの時、話したのは理沙だったんだね」と笑顔でいった。
崇にはファスナーが壊れて着ぐるみに閉じ込められたこと、
着ぐるみを買い取らされたことを話した。
崇はピッ○ロの身体を舐めまわすように見ている。
なんだかすごく恥ずかしかった。
そして、崇はピッ○ロに包まれている私の身体に触れてきた。
それが気持ちよく、思わず変な声を出してしまった。
そのあとは2人でベッドへ行き、ピッ○ロの着ぐるみのまま絡みあった。
着ぐるみを脱いでから再び素肌で崇と触れ合いそして交わった。
ベッドの中で崇に着ぐるみに包まれていると快感であることを打ち明けた。
崇はそれなら、僕が学校で造る着ぐるみのモデルになってくれないかと、私に頼んできた。私は彼の胸の中で「うん」とすごく嬉しかったが小さく返事をした。
数日後の朝、崇が大きな荷物を持って私の家にやって来た。
そう、崇が造った着ぐるみを持ってきたのだ。
着ぐるみはピッ○ロを参考に造ったそうで、持っているものとほぼ同じように見えたが、私の体型を細かく採寸して造ったので、ピッタリしすぎるぐらいピッタリしている。
ローションを使い、着ぐるみに足を入れていくが、なかなかうまく着ることができない。苦労しているのを隣の部屋で察したのか、崇が声を掛けてきた。
54RISA ◆8.EQkS95K.
裸なので恥ずかしかったが手伝ってもらうことにした。
着ぐるみを押さえてもらいお尻まで入った。
上半身も手伝ってもらい30分程かけてようやく着ることができた。
このピッ○ロの着ぐるみは胸もきれいに造られていて女性らしくなっていた。
最後にファスナーを閉めてもらうのだが、時間がかかっている。
そのうち焦げたような臭いがしてきた。
崇は私の前に立ち、写真撮影したいので、ファスナーが見えないようにしていたと。
少し不審に思ったが、崇を信じることにした。
そして、崇から提案があり写真を外で撮りたいと言い出した。
人の居ない所まで車で行くからと頼まれて断りきれずに了承してしまった。
そのまま出て行くと近所の人に見られても困るだろうと、
崇は外へ出られるように色々と準備していた。
それを着ぐるみの上から付けていく。ニット帽を深く被り、マスク・サングラスを。
そしてなぜかワンピースを着せられた。その上から長めのダウンジャケットを羽織る。
あとは手袋をして、膝上まであるブーツを履いて準備完了。
カメラを準備した崇とともに家を出る。
車まで行く途中、人に会わないか不安だったが誰とも会わずに車に乗ることができた。
車の中でも周りの目がすごく気になり、崇との会話が頭に入ってこなかった。
人気のない川原につき、2人で撮影を始めた。
川沿いを走る電車があり、気になったが写真撮影しているうち気にならなくなってきた。
55RISA ◆8.EQkS95K.
お昼くらいになり、崇がお昼を買いにいくから少し待っておいてといって
車で出かけていってしまった。しかし、1時間待っても帰ってこない。
残っている荷物を見るとダウンジャケットとワンピースとブーツだけ。
ダウンのポケットには帰りの電車賃と駅までの道順が書かれた紙が入っていた。
まさかとは思ったが置いていかれた。川原に居てもどんどん寒くなってくる。
手紙が入っているということは、崇はもう帰ってこないかもしれない。
仕方なく、服を着てブーツを履き近くの駅へ歩き出した。
駅は意外に近くにあった。駅のホームには数人の電車を待っている人がいたが、
私を見ると不審な顔をしているのがわかった。
電車に乗るとその視線はさらに厳しく私に注がれているのがわかった。
着ぐるみを着て変に見られているのにも関わらず感じて、
気持ちよくなっている自分がそこにはいた。
その視線に耐え、ようやく最寄り駅に到着した。
ここから家まで商店街が続く、人の視線を振り切るように走って家に向かう。
部屋の前には崇が立っていて「おかえり」と。
私は半べそをかきながら崇になぜこんなことをしたのか問い詰めると、
崇は「こんな刺激もいいだろう」と。
崇は私の変態的なところを見抜かれていていた。
そして部屋へ入ると、崇はピッ○ロの着ぐるみのあそこの部分を、
開けられるように造ってあったようで、
そこから私の感じ易いところをいじりだした。
もうすでに電車で見られ濡れ始めていたところがさらに大変なことに、
そのまま崇のものを入れられて、イッテしまった。
行為が済んだ後、崇に脱がしてとお願いしたが、
理沙はこのままの方がいいんじゃないのといって脱がせてもらえなかった。
着ぐるみを着たまま崇との生活が始まることは私にとっては全く想像していなかった。

***おしまい***