パントマイム
- 状態
- 完結
- 文字数
- 3,456
- 投稿数
- 20
- 他の形式
- Plain Text
- RDF
- 288 :パントマイム/sageteoku:
新設された巨大な商店街を進む。 この商店街、道路を四車線にするし、歩行道路も幅2メートル以上ある。 定期的にやや広場が存在する。イベント用だ。 普段はストリートパフォーマンスをやっている。 素人さんに貸し出しているのだ。 俺は、その広場の一角で足を止めた。 そこでは、彼女がパントマイムをやっている。 白塗りの銅像のように、台の上で動かないようにジッとしている。 「…時間だぞ。」 俺がそういうと、真っ白銅像は動き出した。- 289 :パントマイム/sageteoku:
「…近頃、餓鬼共のいたずらがすごくてさ。」 イベント用の建物の中で着替えてきた彼女がポツリと漏らす。 俺はその間に、台座を折りたたみ、台座の前においていた賽銭箱型の貯金箱を持つ。 チャラチャラと貯金箱が鳴った。 「んで、俺にどうしろと?」 「協力して。熊の縫い包みしたじゃん。」 「…はぁ、わかった。」 「ありがとぉ。」 ほんと、エッチの時こいつ性格変わるよな。と思いながら彼は夜のことに思考をとばす。 「…ちょっと寄り道するぞ。」- 300 :パントマイム/sageteoku:
数日後の夜。 「それで何するの?」 「…まず、これ着れ。」 風呂上りの彼女にアソコが袋状になっている肌色の全身タイツを渡す。 顔の部分は全部覆われているタイプだ。 「顔の部分は後でな。」 「…これでいいの?」 顔以外、全身タイツで覆われた彼女が聞いてくる。 「んじゃ、次はこれな。」 「ウサギの着ぐるみ?」 彼はイベント等でよく見るピンクのウサギの着ぐるみを取り出した。- 304 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
「…どしたのこれ?」 「東急ハンズで買ってきた。」 ウサギの着ぐるみの背中のチャックを開け、がばっと開いた。 「あっ…、先にこれ入れて。」 彼氏は、コードレスのローターを彼女に渡す。 「うっうん…。」 袋状になっているアソコに彼女はローターを入れる。 「よし、ほれ。」 それを見届けた彼氏はウサギの着ぐるみを持って、彼女に入るよう促した。- 305 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
ピンクのウサギの着ぐるみは、頭の部分は一体型になっていた。 彼女は先に足の部分を入れ、腰まで上げた。 「タイツ上げるぞ。」 彼氏に言われ、全身タイツに頭を入れ、髪を挟まないようにチャックを閉める。 そして着ぐるみに頭を入れ、腕を入れた。 背中のチャックには紐が取り付けられ、自分で開閉できるようになっていたが、彼氏に閉めてもらった。- 308 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
ベット脇にいつもパントマイムに使っている台を彼氏は用意した。 「この上に立ってくれ。」 ピンクのウサギの着ぐるみをその台に立たせる。 その前に全身が映る姿見を置く。 「今から俺が、いたずらするから、声も出さず動かずジッとしててくれ。」 「うっ、うん。わかった。」 一度頷いた彼女は、薬局の前に立っているマスコットのようにポーズを決めると動かなくなった。- 313 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
ピンクのウサギの着ぐるみが、台の上に立っている。 パッと見、巨大な人形だ。 だけど、確かにこの中には、彼女が入っている。 彼女は、仕事モードに入ったのか、それなりに辛い恰好だが、全く動かない。 「始めるぞ。」 自分に言い聞かせるように彼は小さく呟き、電マを手に持った。- 318 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
ピンクのウサギの着ぐるみの右手側は真直ぐ前に突き出されていた。 無防備な脇の下に彼氏は電マを当てる。 そして、ゆっくりと下に下げていき、へその上あたりで止めた。 かと思えば、また脇の下で当てたり、離したりを繰り返す。 その間ピンクのウサギの着ぐるみは微動だにしなかった。 (ホンと、仕事モード入ると、こうゆうの強いよな。) 彼氏はポケットに手を突っ込み、コードレスのローターのスイッチを手に取った。- 319 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
彼女の視界はかなり悪く、狭かった。 全身タイツを着込み、更にウサギの着ぐるみを着ているのだ。 当たり前である。 だが、それでも目の前の姿見ぐらいは見て取れた。 姿見の中には、ピンクのウサギの着ぐるみが台の上に立っていた。 右手を突出し、左手は腰の部分に当てたまま、動かない。 その側には彼氏が居た。ポケットから何かを取り出しながら。- 322 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
姿見に映るピンクのウサギの着ぐるみは、電マを当てられてもピクリとも動かない。 彼女は必至に耐えてはいた。だが、彼女としては落第点だ。 (声、出てたからね。) 電マを当てられた瞬間、小さく声が漏れていた。 全身タイツと着ぐるみによって、外には漏れてはいないようだが、それでも納得はしなかった。 もっと頑張らねばと意気込んだ瞬間、コードレスのローターが動き出した。- 324 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
「…、ひっ、ぐう」 彼女の思わず漏れた喘ぎ声は彼氏の耳にも届いていた。 「ほら、喋んなって。今お前は、只の置物なんだから。」 (うっ、それはそうなんだけど…) 姿見の中のピンクのウサギの着ぐるみは小さく震えている。 (立ったままローターってキツイ。) 彼氏は、そんな彼女の内心等お構いなしに、電マを股間部分に近づけていった。- 327 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
「……い、ぎぃいいいぃいい…。」 電マを当てた瞬間、ピンクのウサギの着ぐるみから大きな喘ぎ声が漏れた。 電マの振動と、アソコに入れたローターの振動が、内と外から滅茶苦茶に彼女を攻め立てたからだ。 「駄目、ちょっ駄目イクウウうううううううううううう。」 実は、電マを当てられている時から、気分が微妙に昇っていた。 その為、彼女は一気に昇天してしまったのだ。 彼氏の肩に手を置いて荒い息をする。 さすがに、置物のふりをするのは無理だった。- 328 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
「おいっ、大丈夫か。」 さすがにやり過ぎたかと心配になり、彼女に声をかける彼氏。 しかし、端から見ればピンクのウサギの置物を抱きかかえ、声をかけている変な人だ。 姿見に映った光景を見て、内心笑っている彼女だった。 彼女はいたずらを閃いた。 このまま動かなければ、どうなるだろう。 そう考えたのだ。- 329 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
彼氏は、動かなくなったピンクのウサギの着ぐるみを抱きかかえたまま、慌てていた。 (…おいおい、まさか気絶したのか? ちょっ、大丈夫か? って、ん?) ピンクのウサギの着ぐるみが小さく震えていることに気づいた。 彼女は、彼氏が慌てていることに小さく笑っていた。 しかし、必死に笑いを噛み殺し、動かないように気を付けていた。 (もしかしてこいつ、笑ってんのか? …試してみるか。) それに気づいた彼氏は、悪戯の仕返しを始めた。- 330 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
ピンクのウサギの着ぐるみの中から、姿見を通して彼氏の行動を見ていた彼女は当惑していた。 彼氏が気絶していることになっている自分に声もかけないし、揺すったりもしない。 それどころか、何故かポケットをごそごそしている。 (何やってんだろ?……って、ひょわっ!) 突然動き出したローターに声が漏れそうになった。 辛うじて、声を飲み込んだが。 それでも一回逝って、まだ降り切っていないままローターを動かされたのだ。 (ちょっ、待っ、ふうぅっ、ってまさかフリしてんの気づいたの。) 何か悔しくなってきた。- 331 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
彼女は気持ち良いのを我慢し、気絶したふりを続ける。 姿見の中のピンクのウサギの着ぐるみは、不自然にならないように小さくだけ震えていた。 (…っ、あっそうか。まったく動かないじゃ駄目だったんだ。) 彼女はパントマイムのヒントを得ていた。 しかし、彼女がふざけていると思っている彼氏は、ついに電マも使いだす。 だけではなく、自身の手も使って本気で攻めだした。- 332 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
ピンクのウサギの着ぐるみは小さく震えながら、肩で大きく息をしている。 次の瞬間、大きく上体を反らしながら動かなくなった。 「…やべっ、やりすぎた!!」 大慌てする彼氏。 しかし、次の瞬間、クスクス笑いながらピンクのウサギの着ぐるみが抱きついてきた。 「って、またフリだったのか。」 ほっとする彼氏に抱き着きながら、モコモコの手で彼氏のズボンを下ろした。- 333 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
「って、おいおい…。」 ちょっと焦っている彼氏を、視界の狭い着ぐるみの中から見ながら彼女は手を動かす。 モコモコに包まれた手で握った彼氏の物を上下に擦るたびに、大きくなっていくのがわかる。 「…うっ。」 裏筋を這わして、カリを弾いた瞬間、白濁液が飛び出した。- 334 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
それから数日、彼氏は新設された巨大な商店街を進む。 彼氏は、広場の一角で足を止めた。 そこでは、彼女がパントマイムをやっている。 白塗りの銅像のように、台の上で動かないようにジッとしている。 その側には、もう一つそっくりな銅像が立っていた。 一つは発泡スチロールで作られた偽物だ。 小学生ぐらいの子だろう。 マジックペンを持ってラクガキをしようとしていた。 「コラァア!!」 隣の店員だろう。店の名前が入ったエプロンをきた青年が出てきた。 小学生は逃げていく。 「全く、近頃のガキは。」 そういって銅像の方に向き直った店員は、腰を抜かした。 「…遊ぶなよ。」 彼氏の言葉に、銅像の一体がクスクス笑っていたのだ。- 335 :パントマイム/ ◆FmOByo/cpM:
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